まずアメリカから見たシリア状況をまとめたい。
ISISは回りの誰からみても迷惑なテロ集団なので、フランスでテロが起きるのを待つまでもなくアメリカが敵と定義することに違和感はない。
欧米はアザドが反体制派に化学兵器を使用したことをもって大義名分としている。
だがそれくらいでは事は起きない。
もともとシリアは反米反イスラエルの元祖イスラムテロ組織ヒズボラの支持勢力であり、伝統的にアメリカとあまり仲が良くない。
クルド人武装組織というのもあるが、こいつらは辺境の民あつかいでシリア本体にはなりえない。
ということで。
アメリカは泡沫候補の反体制派とやらを支援することになった。
しかし、どうもその反体制派の中にISISシンパがたくさん潜んでいるようにしか見えない。
アメリカが反体制派にランクルたくさんくれてやったしばらく後なぜかISIS内でランクルがたくさん出回っていることがわかっただとか。
ISISの拠点からアメリカが支給した弾薬の箱が出てきたとか。
これでは間接的にISISを支援しているようなもんだ。
アメリカにとってはアザドは敵対勢力だが、アザド政権をあまり直接攻撃してはいない。
なぜなら、シリア国内でアザドの支持率がけっこう高いため、うかつに直接攻撃して敵対感情をあおることになるのはまずいと判断したのかもしれない。
アメリカはISISを直接攻撃している。
しかしロシアのように原油関連施設を攻撃していない。
なぜなら、アメリカにとって原油安はロシアやベネズエラを叩く望外の状況のため、原油関連施設を見逃してISISの密輸により原油安が継続することは望ましいと考えているのではないかと思われるフシがある。
つまりアメリカにとってシリアはどうなっているかというと・・・
親米派に全土統一させたいが泡沫候補しか該当者がなく、、
泡沫候補を支援すると間接的にISISも支援してしまい、
アザドを引きずりおろしたいが直接対立する気もないため打倒は勝てもしない泡沫候補にまかせっきりで、
ISISの懐事情を破壊したいがISISの資金源の原油関連施設を攻撃する気もないという、
ちょっと考えると誰が見てもムチャぶりなことをしようとしている。
アメリカはイラク戦争でも
「フセインはあかんヤツだから倒さねば!」
という意気込みだけでフセインを倒し、政権をになえる後釜が全く育っていない混沌とした状態を作り出してしまった。
アメリカにとって最も都合の良い理想解を追い求めすぎて大失敗したといういつものケースがまた繰り返されようとしている。
アメリカの占領政策で大成功した数少ない例の1つ(ひょっとしたら唯一の例かも?)は日本だが、これはめずらしく旧来の統治機構を破壊せずに占領したからではないかというのもある。
つぎに、ロシアから見たシリア状況。
もともとロシアはナメられるのを異常に嫌うヤクザ気質なところがある。
最近のロシアはクリミア併合で経済制裁をうけた件でアメリカから顔に泥をぬられたと憤慨しており、
「俺たちはナメたらヤバい国なんだぜ!」
と言わしめるためのパフォーマンス行動を欲していた。
そこでちょうどよかったのがシリア介入というわけである。
そもそもロシアはアメリカとあまり仲がよくないシリアとそこそこ仲がよい。
なので、アザドを支援し、泡沫候補の反体制派を黙殺し、ISISを躊躇なく叩くことに、なんの懸念もない。
そういう意味ではロシアはISISの弱体化という現実的な落としどころに近い位置にいる。
またロシアは、ダメな政権をぶっ潰して無政府状態の混沌に期すより、多少暴君でも独裁政権でも統治機構があればそっちのほうがナンボかマシと考えているフシがある。
だからアザドが多少化学兵器を使ったところで知らんぷりするのに道理があるとみている。
だがアメリカから見ればそれは独裁政権に寛容すぎる人権軽視野郎だとしか見えないというところに相いれない部分があるみたいだね。
それからロシアは原油が安いと何もかもうまく回らない国なので、アザドやISIS関係なしに商売敵の原油関連施設をぶっ潰すことに意味がある。
今回は大義名分そろえてやれるんだから、ISISの軍事拠点を後回しにしてでもやるだろう。
結果としてそのほうがISISの首が締まって好都合かもしれない。
ISISを間接的に支援しながら選択的に直接攻撃するという愚を犯しているアメリカより効果的なのは明白だろう。
フランスのように国内でテロが発生してしまいテロ抑止の実行力を欲している場合には、譲歩してロシアの言い分をくみ取るのもやむなしではなかろうかと。
ISISは回りの誰からみても迷惑なテロ集団なので、フランスでテロが起きるのを待つまでもなくアメリカが敵と定義することに違和感はない。
欧米はアザドが反体制派に化学兵器を使用したことをもって大義名分としている。
だがそれくらいでは事は起きない。
もともとシリアは反米反イスラエルの元祖イスラムテロ組織ヒズボラの支持勢力であり、伝統的にアメリカとあまり仲が良くない。
クルド人武装組織というのもあるが、こいつらは辺境の民あつかいでシリア本体にはなりえない。
ということで。
アメリカは泡沫候補の反体制派とやらを支援することになった。
しかし、どうもその反体制派の中にISISシンパがたくさん潜んでいるようにしか見えない。
アメリカが反体制派にランクルたくさんくれてやったしばらく後なぜかISIS内でランクルがたくさん出回っていることがわかっただとか。
ISISの拠点からアメリカが支給した弾薬の箱が出てきたとか。
これでは間接的にISISを支援しているようなもんだ。
アメリカにとってはアザドは敵対勢力だが、アザド政権をあまり直接攻撃してはいない。
なぜなら、シリア国内でアザドの支持率がけっこう高いため、うかつに直接攻撃して敵対感情をあおることになるのはまずいと判断したのかもしれない。
アメリカはISISを直接攻撃している。
しかしロシアのように原油関連施設を攻撃していない。
なぜなら、アメリカにとって原油安はロシアやベネズエラを叩く望外の状況のため、原油関連施設を見逃してISISの密輸により原油安が継続することは望ましいと考えているのではないかと思われるフシがある。
つまりアメリカにとってシリアはどうなっているかというと・・・
親米派に全土統一させたいが泡沫候補しか該当者がなく、、
泡沫候補を支援すると間接的にISISも支援してしまい、
アザドを引きずりおろしたいが直接対立する気もないため打倒は勝てもしない泡沫候補にまかせっきりで、
ISISの懐事情を破壊したいがISISの資金源の原油関連施設を攻撃する気もないという、
ちょっと考えると誰が見てもムチャぶりなことをしようとしている。
アメリカはイラク戦争でも
「フセインはあかんヤツだから倒さねば!」
という意気込みだけでフセインを倒し、政権をになえる後釜が全く育っていない混沌とした状態を作り出してしまった。
アメリカにとって最も都合の良い理想解を追い求めすぎて大失敗したといういつものケースがまた繰り返されようとしている。
アメリカの占領政策で大成功した数少ない例の1つ(ひょっとしたら唯一の例かも?)は日本だが、これはめずらしく旧来の統治機構を破壊せずに占領したからではないかというのもある。
つぎに、ロシアから見たシリア状況。
もともとロシアはナメられるのを異常に嫌うヤクザ気質なところがある。
最近のロシアはクリミア併合で経済制裁をうけた件でアメリカから顔に泥をぬられたと憤慨しており、
「俺たちはナメたらヤバい国なんだぜ!」
と言わしめるためのパフォーマンス行動を欲していた。
そこでちょうどよかったのがシリア介入というわけである。
そもそもロシアはアメリカとあまり仲がよくないシリアとそこそこ仲がよい。
なので、アザドを支援し、泡沫候補の反体制派を黙殺し、ISISを躊躇なく叩くことに、なんの懸念もない。
そういう意味ではロシアはISISの弱体化という現実的な落としどころに近い位置にいる。
またロシアは、ダメな政権をぶっ潰して無政府状態の混沌に期すより、多少暴君でも独裁政権でも統治機構があればそっちのほうがナンボかマシと考えているフシがある。
だからアザドが多少化学兵器を使ったところで知らんぷりするのに道理があるとみている。
だがアメリカから見ればそれは独裁政権に寛容すぎる人権軽視野郎だとしか見えないというところに相いれない部分があるみたいだね。
それからロシアは原油が安いと何もかもうまく回らない国なので、アザドやISIS関係なしに商売敵の原油関連施設をぶっ潰すことに意味がある。
今回は大義名分そろえてやれるんだから、ISISの軍事拠点を後回しにしてでもやるだろう。
結果としてそのほうがISISの首が締まって好都合かもしれない。
ISISを間接的に支援しながら選択的に直接攻撃するという愚を犯しているアメリカより効果的なのは明白だろう。
フランスのように国内でテロが発生してしまいテロ抑止の実行力を欲している場合には、譲歩してロシアの言い分をくみ取るのもやむなしではなかろうかと。
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