ここ、3年ほど、在籍している消費者対応研究会のメンバーには、私にとって弟のような男性がおります。
会社の後輩みたいな感じではなく、10歳下ですからね、ホント弟みたいな関わりかたかもしれません。
消費者対応研究会というのは、消費生活アドバイザー・コンサルタントの有資格者が中心になって運営されている勉強会です。
私は、有資格者となって5年目選手のまだまだ若僧です。
高い志を持った諸先輩方が5年前、この研究会を立ち上げた後、指名されて3年間、私は運営の舵取りを経験しました。
発足当時、私は最年少の会員でした。今でこそ、落ち着いていますが、まだあの時は、小娘でいられることが許されましたので、当時を知る方から見れば、やんちゃし放題でしたネ。
当時は、コールセンター業務の某ベンダーに勤務しており、自分の意志と反して、お客様対応から離れたところにいました。
いつもコールデータや苦情内容を分析したり、クライアントに提出する報告書・資料を作ったり、もちろん有意義ではあったのですが、このままじゃ顧客対応のスキルが陳腐化するという危機感を常に持っていました。
で、この研究会に飛び込んだのでした。
現場から遠のいており、消費生活アドバイザーとしても1年生で最年少でしたから、周囲が本当に大人の方ばかりに見えました。
加えて勤務先の業界・業種・規模・雇用形態・関心事などが異なる者の集まりをどうやって束ねていけばいいのか?研究課題の選定は?成果物はどうやってまとめればよい?いつも迷ってばかりでした。
3年間は仕事をしながら、深夜まで「宿題」をするような日がずっと続いていましたし、正直、しんどかったです。
そんなしんどいお役目を賜りながらも、諸先輩方には様々なアドバイスをいただいたり、キーマンを紹介していただいたり、新しい学びのきっかけをいただいたりで、自分の人生の中で濃密な時間だったと思います。いろんなチャンスもいただき感謝しています。
この役目を誰に引き継ぐか・・・・正直、心苦しかったです。
しかし、10歳下の弟、Mさんに引き継ぐことは早い段階で決めていました。
こういう利害関係のない勉強会とて、何年も存続していく為には、運営側にもそれなりに努力が必要でございましてですね、実はそれなりに「熱さ」も必要なんですよ・・・(苦笑)
彼は自他ともにみとめるエニアグラムで言うところの「
タイプ6」です。本来ならば、リーダーではなく、優れた「ナンバー2」で力を発揮するタイプです。
Mさんへの引継ぎには、当初周囲はいい返事をくれませんでしたが、私には確信があったのです。
彼の素晴らしいところは、「やるき」「ひらめき」に溢れていること。その「ひらめき」はかなり鋭く、本質をついている上に柔軟に展開されること。負荷に耐えうる「若さ」を有しているということです(←コレ大事)。加えて、常に周囲へ細やかな気配りができる温和な人柄。
タイプ6ならではの高速回転の思考力は、時々私から「考えすぎ」「考えるだけ無駄」と一蹴されたり、彼が悲観的になりすぎて、私が呆れて閉口することもあるんです。
(ヒドイ・・・はるさん)
しかし、私から見ると不要とも思えるタイプ6の思考は、確実に次なるステップの準備になっていて、謙虚にいろんな人の意見を聞きながら、慎重でありながらも、結果的に難題に対しても、本質を見失わずいつも皆が参加できる会合作りに勇敢に立ち向かっていくのです。
そこが、彼の素晴らしいところです。
もちろん、経験という点では、大先輩方に比べれば不足する点もありますが、彼に足りないものは補う役者が他に揃っているのあまり心配はしませんでした。多少暴走したり、二の足を踏んでいる時も、経験のある者が支援していく。
「方向性は間違っていないんだから、思った通りにやってみては?」
私自身がそうやって育ててもらったように思います。
利害関係のない自律した大人のアフタースクールには、こういうリーダーシップのスタイルも悪くないものです。
思考中枢で、慎重なタイプ6が迷いながら走ることは、苦痛を伴うことだと思いますが、これも「若さ」が故にできる技ですよ。
私自身は、知的で勤勉な消費生活アドバイザーやコンサルタントが活動に「知」を見出せなくなった時に、この研究会は最終的には求心力を失うと感じていました。
「易きに流れず」
私から弟への引継ぎの言葉でした。
(我ながら、なかなかの男前発言・・・)
いつも組織や個人を触発し続ける、強いメッセージや成果物を発信できる勉強会でありたいですね。
そして、会社では経験しえない役割を体験して、新たなキャリアを形成するそんな場であり続けてほしいと願っています。
弟の健やかな成長に目を細める今日この頃です。
こんな素晴らしい弟に声援もお願いします。
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