今井一郎先生が、日本水産学会賞を受賞されました。
びわ湖トラストの科学委員会初代委員長であった今井一郎先生(北大教授)が、平成28年度に日本水産学会賞を受賞されました。心より祝意を表したいと思います。
受賞対象の業績は、「有害有毒プランクトンの発生機構と発生防除に関する研究」でした。
今井先生は、主に、シャットネラという有害赤潮を形成する鞭毛藻類を対象として、瀬戸内海を場として長年研究を続けてこられました。
また、びわ湖や三方五湖で発生する有毒アオコについても研究されています。
特に、海藻や水草・ヨシ茎に付着する殺藻細菌や殺藻ウィルスの存在を指摘しておられ、これらを有効利用することによって、有害赤潮や有毒アオコを形成する植物プランクトンの発生を防除することが可能であると指摘されております。
このような赤潮やアオコといった有害有毒プランクトンの発生域が、温暖化の進行に伴って拡大している事実を考えるとき、環境への負荷の少ない防除手法の開発は大きな社会貢献となることが期待できます。
先生のますますのご活躍を期待しています。