気象庁のデータによると、日本海の表面水温が上昇している。
おそらくこのような現象は、日本海だけではないのだろう。
最も顕著なのは、北極海だ。
こうした温度上昇は、気候を不安定にさせるし、地殻活動を変える可能性がある。
もう少しきちんとした情報を集約して解析すべきだと思うのだが、日本ではそのような統合的な研究ができない仕組みがある。
いわゆる学問の閥というものだ。
特に地震学はひどいらしい。
私は海洋学の出身で、現在は陸水学を行っているが、この分野でもあまり展望がありそうもないと思っている。
その顕著な事例が、福島原発の追跡調査だ。
事故当時から地下水汚染は当然予想されたし、何らかの対策を行うべきだとも想定された。
日本陸水学会でもシンポジウムを行って議論した。
しかし、それ以上の展開はできていない。
行政が研究者を陰に陽に妨害することもある。
横断的な研究には、まずお金が付かない。
国のファンドの振り分け対象は、ほとんどが要素技術の開発だ。
それは大学のシステムとよく合っている。
おそらく効率が良いのだろう。
しかし、事実を100集めても、真実に届かない場合が多い。
デジタルをいくら細かくしても、アナログには到達しないのではないか。
今起こっている自然現象は、既存の学問の枠から転げ落ちた、予測できない事項のようだ。
もし何か解決の道があるとすれば、こうしたネットを通じて多くの情報とアイデアを交換し、複数の人が作業分担をすることではないかと思う。
そうすれば少ない予算で、より真実に近づけるかもしれない。
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