旅たび写真缶

小さい旅から大きい旅まで、時にはいい歳して恥ずかしい旅まで、写真旅日記。

奈良で仏像、京都で鳴き龍

2017-05-26 | 京都・奈良旅行記

2017年5月24日

奈良歩き三日目。最終日。

一昨日は大和三山巡り、昨日は二上山登山から當麻寺と歩き回ったが、今日はその予備日にしていた。

さすがに気温30度を超す炎天下を二日間歩き回ったので、やや疲れ気味。

歩き回った疲れと言うよりは、昨夜、生ビールとハイボールの後に飲んだ「奈良の地酒」で身体が重い。

そこで、今日は雨対策に考えていた仏像見学に切り替えた。

駅のコインロッカーに荷物を預け、コンパクトカメラと傘だけを持って、まずは「快慶展」が開催されている「奈良国立博物館」へ。

                    ≪奈良国立博物館≫

9時30分の開館と同時に入場。

醍醐寺の「弥勒菩薩坐像」と、清水寺奥ノ院の秘仏「千手観音坐像」は特に圧巻でした。

「特別展 快慶 日本人を魅了した仏のかたち」は、6月4日まで。

快慶の仏像を十分に堪能した後は、テクテク歩いて興福寺へ。

                     ≪興福寺≫

           ≪興福寺 仮講堂の特別展 「天平乾漆群像展」≫

興福寺には何度も来ているし、お目当ての阿修羅像も仮講堂に安置されているので、今日は「仮講堂の特別展」だけを拝観。

阿修羅像をはじめとする八部衆が揃っていて、なかなか素晴らしい。

係の方にいろいろ質問していたら、今朝開場前にNHKの「日曜美術館」の撮影があったそうだ。

「それじゃあ、放送日の後は大混雑になって大変ですね!」と言ったら、「もうすぐ特別展は終了なので大丈夫です」と笑っていた。

仮講堂の春の御開帳は6月18日まで。

この後は「西ノ京」でもブラつこうかと思ったが、天気があやしくなって来たので京都に移動することにした。

新幹線の時間が19:05なので、京都でもどこか見られそうだ。

               ≪臨済宗相国寺派大本山 相国寺≫

京都駅前の地下街でブラブラと時間をつぶした後、思いついて「相国寺(しょうこくじ)」に向かった。

昨日は、奈良の大寺院で唯一訪れていなかった「當麻寺」に行ったが、期待していた三重塔や仏像が修復工事中だった。リベンジのつもりで、京都の大寺院でまだ行っていない「相国寺」に行くことにした。

相国寺の塔頭、金閣寺や銀閣寺には行ったことがあるが、大本山は何故かまだ参拝していなかった。

地下鉄烏丸線・今出川駅を出たところで、目の前の同志社大学の学生さんに相国寺の場所をたずねたら、近道を教えてもらった。

広大な境内の真横から入ったようで、自分が今どこに居るのかがわからず、シバシ呆然。

雨も降り出してきたので、取りあえず一番大きな建物を目指して行ったら、そこが「法堂(はっとう)」だった。

                  ≪法堂(はっとう)≫

法堂の正面は閉じられており、どうしたものか・・・と思いながら裏手に回ったら、ナント、春の特別拝観が行われており、あの超有名な鳴き龍「蟠龍(ばんりゅう)図」が見られるようだ。

昨日行った「當麻寺」は下調べが疎かで、期待していたものが見られなかったが、突然思いつきで訪ねた「相国寺」は超ラッキー。

午後3時を過ぎているということもあるのか、受付にいたのは3組ほど。しかも、先に方丈に案内されていたが、御朱印をいただかない私は、ひとりだけ法堂に案内された。

早速、天井を見上げれば、ド迫力の「鳴き龍」が私を睨みつけてくる。「蟠龍(ばんりゅう)図」を仰ぎ見ながら、正面に回ってご本尊にお参。

須弥壇の脇の「特定の場所」という所に移動して、思いっきり手を叩いてみる。

「ギーン~」と言う感じで、龍の鳴き声が下りて来た。

たった一人しかいない(係員はいるが)広い法堂で、神秘の体感をしてきました。

特別拝観は6月4日まで。

方丈を拝観して外に出ると、雨が本降りになっていた。

しかし時間はまだあるので、相国寺から一番近い「御陵神社」に行ってみる。

                     ≪御陵神社≫

地域の氏神神社ということだが、境内は広い。

本殿に参拝したあと、境内を隈なく歩いて期待していたものを探す。

見つけられず、諦めて出てきたところにそれはあった。

                   ≪応仁の乱勃発地の碑≫

鳥居脇の分かりにくいところに、小さな石碑。

京の都を焼き尽くした「応仁の乱」は、ここから始まったのだ。

しかし、神社にとっては迷惑な話だろうから、説明書きのようなものは何もなかった。

雨も強くなって来たので、京都見物はこれで終了。地下鉄で京都駅に向かう。



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