東京新聞記者・望月衣塑子の著書を原案にしたサスペンスドラマ。国家の闇を追う記者をシム・ウンギョン、若手エリート官僚を 松坂桃李 が演じる。監督は藤井道人。
著書が原案になってはいるけれど物語の結末はびっくりするほどのフィクション。しかしこの物語が生まれた背景には政権の権力とそこでうごめく情報操作やメディアが抵抗しようとする姿があるのは事実。それをあからさまにしたドラマとしてはとても面白い。しかし参院選前にこの映画をぶつけたことには抵抗がある人が多いはず。
映画の中に会談シーンが出てくる。当の望月衣塑子氏、加計学園問題で「あるものがないことにされてはならない」と言い放った前川喜平氏、日本新聞労働組合連合の南 彰氏、元ニューヨークタイムズ東京支局長の4名が繰り広げる実際の談話が映画のフィクション性をノンフィクションに近づける手助けをしている。この会談はあとからユーチューブでじっくり見ることができた。
内閣情報調査室の実態やメディアへの圧力の実情を知ることができるのはこの映画の良さだけれど、あまり偏り過ぎる意識を植え付けてしまいやすいことには反対。
そこそこ観客数が増えているということだが上映する映画館がすぐに減ったと感じるのは考え過ぎかな?
映画『新聞記者』6.28(金)公開/予告編[内調 ver.]
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