花鳥虫風月

α9とX100Vで、主に京都の花鳥写真で綴る重め写真ブログ。

知恩院

2007年11月30日 23時36分49秒 | 夜景
知恩院のライトアップ。
祇園と目と鼻の先の立地で、本来の意味で偉い坊様がいるとは誰も思わないお寺であるが、紅葉がきれいである。

この時期には、隣の青蓮院と一緒にライトアップをする。拝観料は800円。
清水寺の400円に比べると強気か弱気かない交ぜの価格設定であろう。
隣に比べると芸の無い、紅葉に普通の白熱灯の光を当てるだけのライトアップだが、敷地の広さ・施設の多さとコンサートらしきものをしていることで、客には元を取れている感がこちらに多い。


写真撮りとしては、空に若干の青さが残る頃合が夜景を撮るのにベストであるのでもう30分開始を早めて欲しいものだが通常拝観との兼ね合いがあるので無理だろうか。

三脚撮影は邪魔になるからダメだの所かと思い込んでいたが、ここは大丈夫だったようだ。
私は思い込んでいたので手持ちで頑張ったが、自分の実力に過信が過ぎたようで手ぶれ写真ばかり量産してしまった。
α-sDでこのレンズだと手持ち1秒SSは大丈夫の範囲内だったはずなのだが。


ライトアップはこの日曜までだが、京都の紅葉は来週いっぱいがちょうど見頃になる感じ。
今が完全に見頃なもの、もう終わったものも多いが、まだ青いの、黄色いのもある。
環境問題には楽観派というより無防備マン派である私だが、こういうのの見極めが付きにくいのが困る。

翡翠 8

2007年11月29日 21時26分21秒 | 
昨日の続き、小魚を獲ってきたカワセミ。
カワセミの獲物としては大きいものではないが己の体とのサイズ比で言えば、とても大きな肉塊を丸呑みしている。
知られた話であるが豪快な食生活である。

今回は、前回ノイズ周りでいじりすぎたかもしれないとの反省の元でjpgそのままをちょっとトリミング+トーンカーブを触ったのみに留めた。
前回騒いだほどの問題が無いのはトリミングをあまりしていないからである。
若干、右下方向の手ぶれのあるためシャープさは感度以前に損なわれている。厳しい。


木の上の方にウグイスが出てきてチョロチョロしたので気になった図。
喉の白が目立つ。ここに目と口を落書きしたら、自然にそんな感じの絵になるだろうという感じ。
普段下ばかり気にしているカワセミにはちょっと珍しいようなポーズ。

翡翠 7

2007年11月28日 21時05分46秒 | 
伸びと欠伸をするカワセミ。
飛んでいる姿はまだロクなものを撮れていないが、似たような姿でもある。
首が無く尾羽は短く、ひとかたまりに長いクチバシと羽が生えているようなフォルムは均整という言葉に程遠い。
色の美しさと、異形性が実は人気の秘訣だろうか。

ISO1000でかなりトリミングをしたよりも、奥の枯葉のゴシャっとしたのにピントを取られてしまったことの方に写真的な問題が大きい。


以前にも書いたようなことだがISO500以上ではJPG形式にもれなく付いてくるノイズキャンセル機能が強すぎるので、RAW付きで撮って現像するのはやはり結構な手間だ。
しかし、そうやって出てきた画像の質的には満足できているので複雑微妙。

瑠璃立羽蝶 4

2007年11月27日 22時04分50秒 | 蝶・蛾
陽だまりのルリタテハ。
羽を開いてくれないものか、しばらく待ってみたが結局逃げられてしまった。

羽を開くとこんな感じである。

一応の押さえに撮っておいた羽を閉じた姿は、汚い色だとばかり思っていたが大画面で良く見るとこれはこれで意外に良い。
α700はオレンジ~茶色系の色を実に綺麗に出してくれるカメラだ。

姫蔓蕎麦

2007年11月26日 21時33分09秒 | 秋冬の花
秋の溝の土手に良く咲いているミゾソバの花を巨大にした感じの、ヒメツルソバの花。
こういうものの名前ではヒメと付くものは、よく似たアレのちょっと小さいものという付けられ方をするが、これはツルソバの花よりも大きい。
草一本の大きさは、ご覧のとおり蔓が広く絡まりまわっているので分からない。
ミゾソバは日本にも生えていたものだがヒメツルソバはヒマラヤのものが輸入してきて野生化もしているものだとのこと。その辺からの命名か。

背景で丸くボケている花と黄色や赤茶色の落ち葉の具合がなかなか良い。

川鵜 6

2007年11月24日 21時58分54秒 | 
鴨でも撮ろうかと川べりを歩いていて、飛んでいた適当な編隊を組んだ鳥を撮ってみたら鴨ではなく鵜であった。
拙いながらも例の逆V字らしきものを組んだりグダっとしたりしながら北から南へ通り過ぎていった。

シルエットになって分かりにくいが最後尾の一羽は胸が白く、ひとつだけ若造であることがわかる。
ただ遅れているのか守っている構えなのかは知らない。

紅葉 10

2007年11月23日 21時47分46秒 | 秋冬の風景
きれいな紅葉以外が写らないギリギリの画角で撮った今年の紅葉。
今日のはクリエイティブスタイルも使わない通常設定のjpg撮って出し写真だが、上手いこと逆光で葉に光を通しながら背景を黒に持って来れれば自然かつ良い色が出る。
ここでPLフィルターを使えば、葉の天面の白く光った部分も赤にすることが出来たであろうが、フィルターはやはりお手軽でないので好きでない。

最近いろいろ試してみて、結局芸の無いままきれいな写真を撮るのがガチンコで最強であろうとの思いを強くしている。

満天星躑躅

2007年11月22日 23時06分23秒 | 秋冬の風景
信号配置に色づいていたドウダンツツジ。
色彩は良かったが、ピントを合わせるべきものが特になくて困ったのが曖昧さに表れている一葉。
黄色とか緑のところに姿の良い葉があるのだが。
色は本当に良い。背景の深緑から黒へグラデーションになってるのが前景の緑から赤へのグラデーションに重なって紅葉が引き立ってくれるのが特にたまらない。



せっかくなので、RAWからクリエイティブスタイルというのを試してみた。
上が普通モード、下が紅葉モード。なるほど上手いこと調整してある。
普通で良いような気はするが、ちょっとパンチが足りないようでもある。
ビビッドな色モードよりは黄色目を強くしてあるようで、必ずしもクリエイティブスタイルでなくても色温度とフィルタとコントラストでも同じようにもそれらの中間にも出来るみたいだ。
「パターンはたくさん用意したから、もっと細かく調整したい人は手ェで好きにしてくれ」といったところだろうか。

それはとてもよい心がけだと思う。

青鷺 11

2007年11月21日 20時38分58秒 | 
今年も、カエデは一斉に赤くならず気ままにあちらこちらで赤くなって黒くなってバラバラに終わっていく感じだ。
ということで広く見ると良くないが、赤くなっている木を単体の写真で見る分には構わない。

そう開き直ってシジュウカラなりエナガなりを待ってみたが来ないので、赤い部分を通して池のアオサギを撮ってみた。
鷺がらしくなくも上を向いているのは、実はパンを投げてもらっているところ。
空中キャッチなどという高等テクニックは全く無理で、水面に落ちたパンを品よく拾うのみだが、まだ鴨が来ていないので可愛らしくもおっとりとパンにありつける。
画面手前の水紋は、パンの投げ主が目測を誤った分を鯉が持っていったもの。
パンが遠ければ次のパンを待てばいいじゃない、という態度はまるで詐欺的でない。

アオサギは愛玩するには大きすぎる生き物だが、池の飾りにすると全体のボリュームを相対的に小さくしてくれるのでミニチュア的風情の演出にちょうど良い。

Ris茜

2007年11月20日 22時14分28秒 | 
最近は随分と朝晩に冬の近いことを感じるようになってきたが、茂みの中にまだ赤トンボは飛んでいる。

そんなリスアカネ。
栗鼠茜ではなく、イギリス人学者のRisのリスのリス茜である。
外見的な特徴を大雑把に言うと、羽の先が黒いのがノシメトンボ・コノシメトンボ・リスアカネの3種で、体が茶色いのがノシメ、赤いのがコノシメ、胸が茶色くて尻尾が赤いのがリスだということで、リスはちょっと珍しいものだそうだがコノシメの2として以前アップしたものはリスだったかもしれない。

この大雑把な特徴の他にもっと詳しい見分け方があるようだが、写真を撮るときには無頓着に撮っているので分かる角度の写真が無い。

百合鴎 4

2007年11月19日 21時41分33秒 | 
今年もはるばる到着したユリカモメの一団であるが、まだパンの耳まきのおばさん/おじさんが到着していないので気が荒い。
しかし、無闇に赤い口と変にパッチリした二重瞼と、ずれ落ちた眉毛のような黒斑と白面の織り成す変な顔のせいで切羽詰った感じは無い。

あれなむ都鳥、鄙の鳥とは言いてまし。

と、伊勢を引いた謡曲にも歌われるユリカモメ。
しかし京都の鴨川に集まるものに比べて大阪の淀屋橋に来るコレはやっぱりちょっと露骨かもしれない。


人の方も、ちょっとお弁当の中身を投げてあげるでもない殺伐具合は本来なら好ましいところであるが、京都と大阪の比較問題となると軽くあげつらいたくなってみたりするのは人間性の未熟ゆえか。

宇治川の薄と紅葉

2007年11月18日 22時12分09秒 | 秋冬の風景
薄の写真であればひと月遅いようでもあったが、紅葉し始めている木と組み合わせて一葉。

強いが柔らかい日差しでピカピカ光り、穂の痩せた感じは見えない。
後から彩度を少し上げているが、目で見た感じではこれくらいであった。

国道一号沿いの広い河川敷で、全体的には
 
こんな風景になる。
春先にはヨシキリなども期待できるが、広く深いので近づけない。
モズ、ツグミ、ホオジロ、ウグイス等もたくさん来る所だが、やはり御所や植物園の方が普通に近くで簡単に撮れる。
こういうところはえてして難しい。

柄長 11

2007年11月16日 21時58分18秒 | 

天然で媚を売るエナガ2態。
バサバサの夏毛よりは少しフワっとしてきている。まだズズ黒いのが減点。
真冬モードになると、白い毛がもっと白い。

一瞬だけこちらを見て、それでどうするでもなくそのあたりをパタパタしつつ自然にどこかへ移動していくエナガであるが、鳥の感じている時間では結構な時間を凝視しているのではないかと思える顔つきに撮れた。

2枚目の方は普通の太い枝に停まっているが、1枚目のは松の葉に停まっているように見える。
いくら何でも1本の松の葉は鳥の足でつかめないだろうし、何かつかめるものがあるんだろうが。

紋黄蝶 3

2007年11月15日 22時43分13秒 | 蝶・蛾
連れ立つモンキチョウ。
片方は真っ黄色いモンキチョウ、もう片方は前羽の白いモンキチョウ。
白い方は体の毛も赤みが強い。

蝶の模様はランダムそうに見えても、黄立羽蝶の斑の中のごく小さい白点とか豹紋蝶類それぞれのラインなど完璧に揃っているものだが、
モンキチョウやキチョウは人の目で見て細かい部分は揃っているが大きい部分がバラついている。
人の目で見て、と言うのは蝶の目で見たらそれはそれで色々に見えるのでもあろうという逃げ道。


ただし、蝶は頭が悪いので(普通に飛ぶだけで頭の位置があれほどシェイクされていれば当然だが)、
オスがメスを誘うのに種類を間違っていることが実は結構ある。
普通のアゲハがクロアゲハを誘っているところとか、この写真のようにモンシロチョウと白型のモンキチョウが戯れているところとか、結構ある。

白型のモンキチョウなど、あるいはハーフではないかとも思うのだがそういうことは無いようで、このような風景はただ単に野生の生き物のDNAの働きを過大評価できない証左にすぎないらしい。

黒揚羽蝶 8

2007年11月14日 19時40分12秒 | 蝶・蛾
これはα700発売前に撮った、サザンカの蜜を吸うクロアゲハ。
サザンカとかツバキの類と蝶の組み合わせは初めて見たが面白い。

実は横向きの写真である。サザンカは普通こういう方向には向かない。
しかしとても良い感じに真っ直ぐなので縦向きにしてみたら、妙に落ち着かない気分になる絵になってそれもまた良い。


こちらは普通に縦構図で、燕尾部分が片方切れているのが残念だが、闇バックに光を受けた黒色が美しい一葉。

この辺のサザンカを巡ってはいろんな虫が飛んできては喧嘩をしていた。
このクロアゲハも一旦はオオスズメバチに追い払われたが、ちょっと離れたところで体勢を立て直し、逆にオオスズメバチに向かって突進して追い払うなどしていた。
そういえば春にはギンヤンマに襲い掛かる豹紋蝶も見かけたし、蝶同士の喧嘩もたびたび目にするが、蝶の喧嘩というものが具体的に何の種類の脅威を相手に与えることで成立するものか不思議だ。