サンショウバラ･2～果実

　バラ科バラ属の「サンショウバラ（山椒茨）」。5月頃に直径5～9センチの淡紅色の5弁花を咲かせる。果実は長さ3～4センチの楕円球形の偽果で表面には長い毛が密生し先端には5裂した萼片が残っている。
　バラ属の果実は“ローズヒップ（rose hip）”と呼ばれビタミンCを豊富に含みハーブティーや果実酒として利用されている。ちなみに“ヒップ（hip）”と聞くとお尻（臀部）を想像するが、これは古い英語で野バラを意味する“hiopa”や“heope”に由来している。果実は『バラの花のお尻』ではない。

サンショウ･3～果実

　奥高尾“高尾林道”の林縁で見掛けた「サンショウ（山椒）」。ミカン科サンショウ属の落葉低木で雌雄異株。北海道～九州の山地や丘陵に生育している。樹高は3メートルほどで葉は互生し奇数羽状複葉になる。晩春に枝先に黄緑色の小さな花を多数咲かせ果実は秋に赤く稔る。果実の直径は5ミリほど。

ツルレイシ･2～雌花

　ウリ科ツルレイシ属の「ツルレイシ（蔓茘枝）」。雌雄同株雌雄異花で写真は雌花。子房下位で花の下にはミニサイズのゴーヤがあり、受粉すると大きく成長し長さ20～25センチの果実になる。この時期は公園や民家の軒下でゴーヤの黄色い花を見ることが多いが、そのほとんどは雄花で雌花は少ない。また雌花が受粉するとすぐに花弁を落とすが雄花の花弁は長く残っているので見るのは雄花ばかりの印象になる。