a^3+b^3+c^3-3abcの因数分解
一般的には
a^3+b^3=(a+b)^3-3ab(a+b)
a^3+b^3=(a+b)(a^2-ab+b^2)
を駆使して因数分解する。
【解】
a^3+b^3+c^3-3abc
=(a+b)^3-3ab(a+b)+c^3-3abc
=(a+b)^3+c^3-3ab(a+b+c)
={(a+b)+c}{(a+b)^2-(a+b)c+c^2}
-3ab(a+b+c)
=(a+b+c)(a^2+2ab+b^2-bc-ca-3ab)
=(a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)
本当に蛇足だけれども、
a^3+b^3+c^3-3abcが対称式であることに着目して考えてみよう!
【別解】
s=a+b+c, t=ab+bc+ca, u=abcとする。
解と係数の関係より、
a,b,cは、x^3-sx^2+tx-u=0の解である。
x^3=sx^2-tx+uより、
a^3=sa^2-ta+u
b^3=sb^2-tb+u
c^3=sc^2-tc+u
a^3+b^3+c^3
=s(a^2+b^2+c^2)-t(a+b+c)+3u
=s(a^2+b^2+c^2)-st+3u
よって、
a^3+b^3+c^3-3u=s(a^2+b^2+c^2-t)
したがって、
a^3+b^3+c^3-3abc
=(a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)
(※)蛇足
蛇の絵を描く競争で誰よりも早く描いた男は、時間があると足を描き足した。
二番目に描き終わった者に、「蛇には足はないのでこれは蛇の絵ではない」と言われた。褒美の酒は二番目の物になった。
物事がうまく行っている時に、調子に乗ってやたらに手を出すべきではないという教訓
(2021/4/3)