数学はコスパの良い学問だ。
youtubeに次の問題があった。
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x+2y+3z=7のとき、x^2+y^2+z^2の最小値を求めよ。
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【解】
コーシー=シュワルツの不等式
(Σa[i]^2)(Σb[i]^2)≧(Σa[i]b[i])^2
等号は、a[i]=kb[i]
(1^2+2^2+3^2)(x^2+y^2+z^2)
≧(x+2y+3z)^2=7^2
14(x^2+y^2+z^2)≧49
x^2+y^2+z^2≧7/2
等号は、x/1=y/2=z/3=k
x=k, y=2k, z=3k
14k=7→k=1/2
したがって、
x=1/2, y=1, z=3/2のとき最小値7/2
(2024/6/2 youtube)
コーシー=シュワルツの不等式を使って解くことができる。
これの一般化したものを同様な解法で解く。
abc≠0とする。
ax+by+cz=kのとき、x^2+y^2+z^2の最小値を考える。等号が成り立つのは、
x/a=y/b=z/c=tのときで、
x=at, y=bt, z=ct
(a^2+b^2+c^2)t=kだから、
p=a^2+b^2+c^2とすると、
x=a(k/p), y=b(k/p), z=c(k/p)のとき最小値(k^2)/p
すると、同様な問題を解くことができる。
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2x+y+3z=7のとき、x^2+4y^2+9z^2の最小値を求めよ。また、最小値を取るx,y,zを求めよ。
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【解】
与式の両辺を2倍して、4x+2y+6z=14
a=x, b=2y, c=3zとする。
4a+b+2c=14のとき、a^2+b^2+c^2の最小値を求めればよい。
コーシー=シュワルツの不等式より、
(4^2+1^2+2^2)(a^2+b^2+c^2)
≧(4a+b+2z)^2
21(a^2+b^2+c^2)≧196
a^2+b^2+c^2≧28/3
等号が成り立つのは、
a/4=b/1=c/2=t
a=4t, b=t, c=2t
(16+1+4)t=14→t=2/3
a=8/3, b=2/3, c=4/3
よって、
x=8/3, y=1/3, z=4/9のとき最小値28/3
過去の問題の一般化を考えてポイントが見えると、最小値を求める式がa^2+b^2+c^2で表される問題は無数に解くことができる。
なんとコスパの良いことか。
(2024/6/3)
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