リユースショップに働くAさん。
最近の悩みは多くの掃除機の在庫である。年度末卒業した大学生が就職で引っ越す際、家の掃除機を売りに来たのだ。
例年は2台ぐらいだったのが、今年は10台もある。10ヵ月間店に置いたが1台も売れなかった。
テレビショッピングを見ていたAは一計を案じた。
常連客10人に声を掛けた。
「掃除機を買う予定はないか?」
全員の答えは、「No」だった。
「うちの在庫の掃除機を5000円で買って、それを下取りでテレビショッピングで掃除機を買って欲しい」
テレビショッピングでは、4万5000円で掃除機が売られていた。下取りがあれば、2万円5000円になる。
「その掃除機をうちに持って来てくれたら、3万5000円で買い取るよ」
Aは、4万5000円の掃除機を3万5000円で仕入れることができた。しかもすべて新品である。これを4万円で売る。
年度末、4月から新生活をする新社会人は、リユースショップで4万5000円の新品の掃除機が4万円で売られている。
(※)テレビショッピングで、4万5000円で売られていたから、商品の定価はそれ以上と思われる。
テレビショッピングは下取りありでも売れたから儲け。
客は、5000円+2万5000円=3万円の出費に対し3万5000円の入金で儲け。
リユースショップは、新品の掃除機が売れたら、3万5000円の出費に対し、5000円+4万円=4万5000円の入金で儲け。
しかも以前の在庫がなくなる。
社会人は下取りなしで4万5000円の掃除機が、4万円で購入可能に。
登場人物4方が得をする。
では損したのは誰?
(2021/12/3)
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