久しぶりにサラリーマンの帰宅時に、
京阪京橋駅のホームに立った。
大声でスマホでクレーム対応しているおっさん。
死んだ魚の目でアメリカンドッグを食むおっさん。
折り畳み傘の棒を伸ばしたまま振り回す若い女性。
伸びたモヒカンにスーツの男性。
ざっと目に着いただけでも「あぁ京橋」と懐かしむ。
京阪京橋駅のホームは売店や自販機、階段などが多く、
電車を待つ列がまっすぐに並べない。
だいたいが斜めに歪んでしまっている。
また3列目あたりから自由な並びになっていて、
世間話している人とかも混じっている。
だから、みんなどの列車を待っているのかがわからない。
電車が停まっても、列の先頭はびくとも動かないので、
真面目に最後尾で待っていると目当ての電車に乗りそびれる。
列になっているのは特急を待つ人たちがほとんどだ。
準急などに乗る雑魚客は適当に近場に居て、
電車のドアが開いたらすぐに乗る!
それでよい。
京阪京橋駅には私の勤める会社があった。
朝、京橋駅に電車が入ると爆発したように車両から人があふれ出す。
降りる客がまだ車両に残っていようがいまいが、ホームの客がどっと乗り込む。
それをバイトの若者が押して押して押しまくっていた。
それが日常だった。
駅に着くたびに車両の人流のうねりで、
カバンの取っ手は掴んでいるものの、
本体を見失うことはよくある。
カバンを引き寄せようとすると近くの人を回転させてしまうので、
引き寄せられない。
次のうねりを待つしかないのだ。
財布の無事を祈るのみだ。
ある日私は降りるつもりが乗ってくる人に押し戻されて、
車両の中ほどまで追い込まれた。
私の「すいませーーん、降ります降ります」と言う声だけが、
リフレインで車両に響いていた。
もちろん一駅乗り過ごしたさ。
別の日はなんとかドアまでたどり着いたものの、
飛び乗ってきた人にドンと押されて、
そのまま直立のまま後ろに倒れてしまった。
私の顔の横を靴がバタバタと走り抜ける。
髪も踏まれた。
だれかが手を差し伸べて起こしてくれた。
私はお例も言わずに脱兎のごとくホームから駆け出した。
怖かった、ただ怖かった。
それからと言うもの、
駅に着いたら降りる人すら押しのけて降りた。
これは戦いなのだ。ジハードなのだ。
京橋駅にはそんな思い出がある。
それもこれも若き日の思い出だ。
カッパさんはこの(私が倒された)ネタをすごく気に入っているようで、
何度も聞きたがる。
カッパは電車通勤がほぼゼロだからな。
だからこれが『ザ・通勤ラッシュ』だと認識している。
今でも、駅のホームでこんな恐ろしいことが繰り広げられていると思っている。
まあ間違いではないだろうけどね・・・。今の通勤ラッシュは私も知らないからな。
そんなカッパさんに一度は通勤ラッシュを体験させてあげたい。
ささやかな親心だ。
京阪京橋駅のホームに立った。
大声でスマホでクレーム対応しているおっさん。
死んだ魚の目でアメリカンドッグを食むおっさん。
折り畳み傘の棒を伸ばしたまま振り回す若い女性。
伸びたモヒカンにスーツの男性。
ざっと目に着いただけでも「あぁ京橋」と懐かしむ。
京阪京橋駅のホームは売店や自販機、階段などが多く、
電車を待つ列がまっすぐに並べない。
だいたいが斜めに歪んでしまっている。
また3列目あたりから自由な並びになっていて、
世間話している人とかも混じっている。
だから、みんなどの列車を待っているのかがわからない。
電車が停まっても、列の先頭はびくとも動かないので、
真面目に最後尾で待っていると目当ての電車に乗りそびれる。
列になっているのは特急を待つ人たちがほとんどだ。
準急などに乗る雑魚客は適当に近場に居て、
電車のドアが開いたらすぐに乗る!
それでよい。
京阪京橋駅には私の勤める会社があった。
朝、京橋駅に電車が入ると爆発したように車両から人があふれ出す。
降りる客がまだ車両に残っていようがいまいが、ホームの客がどっと乗り込む。
それをバイトの若者が押して押して押しまくっていた。
それが日常だった。
駅に着くたびに車両の人流のうねりで、
カバンの取っ手は掴んでいるものの、
本体を見失うことはよくある。
カバンを引き寄せようとすると近くの人を回転させてしまうので、
引き寄せられない。
次のうねりを待つしかないのだ。
財布の無事を祈るのみだ。
ある日私は降りるつもりが乗ってくる人に押し戻されて、
車両の中ほどまで追い込まれた。
私の「すいませーーん、降ります降ります」と言う声だけが、
リフレインで車両に響いていた。
もちろん一駅乗り過ごしたさ。
別の日はなんとかドアまでたどり着いたものの、
飛び乗ってきた人にドンと押されて、
そのまま直立のまま後ろに倒れてしまった。
私の顔の横を靴がバタバタと走り抜ける。
髪も踏まれた。
だれかが手を差し伸べて起こしてくれた。
私はお例も言わずに脱兎のごとくホームから駆け出した。
怖かった、ただ怖かった。
それからと言うもの、
駅に着いたら降りる人すら押しのけて降りた。
これは戦いなのだ。ジハードなのだ。
京橋駅にはそんな思い出がある。
それもこれも若き日の思い出だ。
カッパさんはこの(私が倒された)ネタをすごく気に入っているようで、
何度も聞きたがる。
カッパは電車通勤がほぼゼロだからな。
だからこれが『ザ・通勤ラッシュ』だと認識している。
今でも、駅のホームでこんな恐ろしいことが繰り広げられていると思っている。
まあ間違いではないだろうけどね・・・。今の通勤ラッシュは私も知らないからな。
そんなカッパさんに一度は通勤ラッシュを体験させてあげたい。
ささやかな親心だ。