♪ヨーロヨーロヨーロヨーロ、ヨーロレイヒー
♪ヨーロレイヒーの溶連菌・・・
家の前にカッパさんが設置したペットボトル。
当初は8本くらいあったが、(※ここは歌ではありません)
だんだんと減り、とうとう2本だけになった。
ある日「フクちゃん、このペットボトル捨ててな」
とカッパさんに指示された。
でも、うっかりプラごみの日に捨て忘れて、
カッパさんに叱られ、めっちゃ腹が立った。
自分で捨てればいいのに!!
私はプラごみ担当じゃねーしッ!!
と言ってみたら、めっちゃ大ケンカに発展した。
カッパさんは思い込みが強いので、
こうと決めたら、絶対に折れないのだ。
結局、大人の私が折れて捨てることになった。
ペットボトルは劣化がひどくて、
キャップを回したとたん砕けて、
私は指をケガした。
中の水はヘドロ化して得体の知れない半透明の塊が出てきた。
溝に流した。
どこかで化け物に変身しなければいいが・・・。
それよりも指の傷が気になる。
夜になってズキズキしてきた。
翌朝は指が腫れていた。
ギョエーーーー!!!
破傷風?
溶連菌?
溶連菌は『劇症型溶連菌』と言うのがあって、
発熱から急速に容体が悪化し、
最悪は感染部位を切断しなければならない。
もしや、それに感染したかも・・・。
私は昼食の時に、そのことを
恨みがましくカッパさんに訴えてみた。
カッパさんは「ふ~ん・・・」と言っただけで
全く興味なさそうだった。
「なんでカッパさんが捨ててくれへんかったん?」
と私が聞くと
「手が汚れるのが嫌やから」と恥ずかしげもなく言った。
これがカッパさん。
カッパさんの神髄だ。
するとカッパさんは
「フクちゃん、アイス食べるやろ?」と言って、
皿(カッパの皿じゃないよ)にアイスをのせて、
砕いたオレオクッキーを振りかけて、持ってきてくれた。
私もすっかりアイスに魅せられて、
何の話をしていたのか忘れてしまった。
次の日、指の傷はすっかり良くなっていた。
しかし、今度は舌に口内炎ができた・・・。
もしかして、私は誰かに呪われているのか・・・。
♪ヨーロヨーロヨーロヨーロ、ヨーロレイヒー
♪ヨーロレイヒーの溶連菌・・・
※適当な音程と適当なリズムでヨーデル調に歌ってね。