サバを読む

３０代に突入したあたりから

サバを読み出した。

本当の年齢を言うのが恥ずかしくなったのだ。

例えば

お店なんかで買い物をすると

メンバーズカードを作ってくれる。

そこに記入する生年月日はウソを書いた。

必ずその「お客様シート」には

未婚・既婚

の欄があったから・・・！



『こいつ、３６才のクセに独身でやんの！どうりでね！』

なんて店員に思われたくなかったからなのさ！くぅーーー！！




デパ地下の鮮魚売り場は極力避けた。

独身なのに、だみ声のおやじから

「おくさん、おくさん」と声かけられる。

独身はね、鮮魚なんざ買わないんだよ。

独身はね、デパ地下にはスイーツしか興味ないんだよ！！


独身は独身でいることを恥じている。

少数派であることを隠したい。

別に悪いことをしているわけでもないのにね。


美人でバリキャリなら、

独身でも堂々とできる。

「言い寄る男がウザイの！！」と言う態度をとっても

世間は納得する。

でも、地味な女性であれば

「結婚したくてもできない哀れな女」と決め付けられてしまう。

事実、そうだったけどねっっ！！


独身ってプライドが高いし負けず嫌いだから、

自分が哀れな女だと悟られたくない。

ああはなりたくないってバカにされたり

優越感の材料にされたくない。



ま、そんな自分の気持ちを

少しでも緩和するために年齢詐称してたんだけどね。


結婚してしまうとね、

いきなりオープンになるのね。

猫背だったのが、胸をそらし始めるのね。

ようやくお日様のもとを歩けるのね。

デパ地下も怖くない。

おっさんのだみ声すらも心地いい。

わざと所帯じみた長財布を見せつけたりするのね。

ドヤ顔でね。

年齢聞かれてもサクサク答える。

アンケートも正直なもんよ。

店員との会話でもね、

「旦那がね・・・」とついつい言っちゃったりする。


堂々とありのままに生きていける、

それって嬉しいことなのよね。

♪ありの～ままの～　ねんれい　言えるのよ～


しかし！！だ・・・。

年齢は言わなくても大体わかってしまうもんなんだな、

それを知った今日この頃。

私が年齢を言ってしまうと

「でしょうね」って態度をとられる。

くやしいーーー！！