山岳ガイド赤沼千史のブログ

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女子山岳スキー部部活参加

2014年01月28日 | スキー

サンピラー(太陽柱)現象、大気中の水蒸気が凍り付き太陽光を反射屈折させる

 白馬へ向かう道は完全に凍りつき、黒光りするR148号線はまるでスケートリンクの様であった。木崎湖辺りでは正面衝突事故を見かけ、急ぐ気持ちにブレーキをかける。一台は横を向き、もう一台は完全に法面に乗り上げている。この週末は一気に寒さが緩んで雨となって、その後の再び冷え込んだのがその原因だ。今日は晴天の予報。多くは無いが新雪も降ったはずだ。

凍てつく道、ツルツルです

 雪国の晴れ間というのは、とても明るい。それは、降り注ぐ太陽が雪に反射して、目を細めるほどに眩しいと言うそれだけのことではない。ひとたび冬型の気圧配置になると、それは何日も続いて、太陽は一向に顔を見せない事もあるから、その合間の晴れ間は、そこに住む人達の心の中まで明るく晴れやかに照らしてくれるのだ。この一日を存分に楽しもうと思う。

macco ohshima

 前にも書いたが、明日は良いぞと確信すると、スキーの連れを求めて僕はあちらこちらに電話をする。最近新たに望遠レンズを手に入れたもんだから、それを使いたくて仕方がないと言うこともあった。白馬に住むガイド仲間の松原君に連絡をしたら、「明日はダメですね」との事であった。そしたら程なくフェイスブックに連絡が入った。それは松原君の彼女maccoちゃんからのものであった。

「あす女子スキー部の部活に行きますよ、八方です」

何人かの人の名がそこには有って、それはあだ名だったりするのでそれが誰なのかよく解らなかったのだが、「女子スキー部の部活」と言うことに惹かれ写真も撮れることだし参加させてもらう事になった。勝手にそこら辺のスキーヤーを撮影しても良いのだが、それをいぶかる人もいるからそれは気が引けるしね。

 講師 永井ガイド

 翌朝八方名木山ゲレンデに集合した蒼々たるメンバーに、僕は腰を抜かしそうになった。講師役は友人の永井ガイド、朝日小屋の清水ゆかりさん、富山の登山ショップチロルの奥様佐伯侑子さん、富山の山岳アイドル、スズままこと山本さとみさん、八ヶ岳の女性ガイド加藤美樹さん、そして白馬のアイドルmaccoちゃん。ここら辺の山関係者で、この人達を知らない人はいない。重鎮大集合。いわば、北アルプス北部の姉御達である。聞けば、毎週月曜日、部活と称してあちこち荒らし回っているらしい。この木曜日はシャルマン火打スキー場なのだそうだ。そのうち野沢温泉にも行くらしい。maccoちゃんもそうだが、あちらと思えばまたこちら、女性の行動力は凄いと思う。

ゆかりさん「赤沼さん、最近なんで来てくれんが?」(と言うような富山弁)

僕「はは、行きたいとこだけどね、集客がねえ、すんません」(タジタジ)

などと冷や汗ものの会話をしつつ、リフトに乗り込んだ。

清水ゆかりさん

 最初こそ少しばかりガスが巻き付いていた八方だったが次第に気持ちよく晴れて、この日は絶好のスキー日和となった。気温は低い。リフトが長いと寒くて早く滑りたくなる。至る所に広く開けた斜面を持つ八方は、未圧雪バーンも多く、山スキーの練習には格好の場所だ。永井Gの後を追いかけて、皆さん果敢にパウダーに突っ込む。この日、新たに降った雪はわずかで、前日の荒れた斜面をすっかり隠すほどにはならなかったから、斜面はボコボコとして荒れていて結構滑りにくいのだが、流石山の姉御達である。楽しそうに滑っている。僕は先行させてもらって撮影させてもらった。

 お茶を飲んでも、まあ、賑やかだ。山の女達はスカッとしてて、会話もポンポン弾み気持ちが良い。感情表現も上手な人が多いと思う。そんな人達と、冬の晴れ間こんな風にスキーをして、遊ばせてもらってとても楽しかったし、富山弁も可愛らしかった。また機会があれば、混ぜて頂こうと思うのだった

スキーは楽し