chuo1976

心のたねを言の葉として

ⅩⅩⅩⅦ 田中泯 2015/12/28 おどりを観る聴く

2016-01-06 03:32:58 | 舞踊

ⅩⅩⅩⅦ 田中泯 2015/12/28 おどりを観る聴く         『エイガニッキ』 SASHI-ハラダ  2016/1/06

 黒い幾枚かのカーテンが風に揺れる、靡く、天井から吊られて、閃いているのだ、淡い光の中で、中央のベッドだろうかマットが敷かれ、そこに黒づくめの踊り手が、しかも顔中を布地で覆っている、衣装と同じ黒い布地で、アラブの人、インドの人、アフリカの人、まさにシリアの人、イラクの人では無いのか、しかも黒く焼かれて灰と化した人物、爆撃に依って、座っている、死している、動き出す、錯覚、誰の、存在自身の、観ている私の、待っている踊り手の、亡霊か、焼かれただれた肉塊か、今動き出す、うごめき出す、ゆっくりと揺れながら、手を足を縮め、伸ばし、這いつくばって、横になって、足を振り上げ、足裏を見せて、顔が隠されているのだから、誰とも判明しないが、淡い光と影の中に、多様な人物の顔が見えてくる、悲しんでいる、泣いている、叫んでいる、助けを求めている、楽しんでいる、まさか、判らない、ベッドで四つん這いになって跳ねる、飛ぶ、マットを打つ、収まると、またベッドに横になり、やっとのことで立ち上がり、起き上がり、客席前に詰め寄ってくる、音楽はクラシックのバイオリンが微かに、時に音は大きくも成るが、あくまでも控えめに流れ止まり、また流れ、繰り返される、会場のビルの一階の修理工場の音も響きながら、立ち上がり舞う、リズム、腕、足、腰、頭、この動作のリズムの素晴らしさ、決して一つの動きに捕らえられない、個々の部分の揺れ、関係しながらも、統一されない個々の動きたち、腕、足、腰、頭、手、指先、膝、ロックだね、動きの破壊では無いか、見事としか言い様がない、どのようにも止まらずに飛び出し、戻り、拒み、求め、まさに、待っている、舞っている、苦悩の中、灰と化してもまだまだ舞う、何を期待して、そんな舞手がまたしてもベッドに座り、座像のごとくに座り、ゆっくり顔の巻物を取り払っていく、このサスペンス、何が見いだされる、何が現れる、音楽も緊迫して高鳴る、現れ出た光に晒された舞い手、その顔、髪は銀髪、天使とも、老人とも、女とも男とも、祈り、絶望、希望、ここに出現したのは、田中泯、いや、観ている私、あなた、殺されたシリア人、難民、テロリスト、死んだも者、生きている者、ここに現れた舞い手も取り敢えずの姿、あくまでも、あくまでも、一時の間としての、姿、偶々の姿、ベッドでまた始まりのボーズに座り、前を向き、客席を向き、終わりの挨拶、取り敢えず、田中泯として在る皮の奥には、更に何が現れる、ラストは始まりに過ぎない、次なる現れの始まりとして、これにはまた、あらためて、観ている私の、私自身の皮の奥を見つめ直さなくては、のぞき込まなくては、そして、いかに、どのようにして、何が、現れる、現れ来る、田中泯ならぬ田中泯として、私ならぬ私として、そこに舞い手と私が始まる、新しい関係として、光、影、闇、音楽、音、息づかい、の、中に、中から、巻物が取られた時のライトアップした顔、ここに祈りを観た、祈りとは始まりのこと、これまでの関係の外に、始まれ、

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『エイガニッキ』 SASHI-ハラダ  2013/6/5

2013-06-05 05:55:11 | 舞踊
『エイガニッキ』 SASHI-ハラダ  2013/6/5


Ⅳ  山海塾 うむすな  このたびは、1、4、3、3、4、1、7、この数字は、舞台に現れた幕ごとの人員、舞台は、大きく、二つの四角のステージに別れて、中央の道、その道の先の奧に幕が縦に割れて一本の線が、その割れた縦の更なる奧を砂が落ちていく、左右の両サイドの秤、始まりの一本の道、舞台前面に立つ1、客席に背を向けて、それは私、神、私の始まり、神を見てしまう私の、これは他との関係、自覚、秤のバランスの統一、別れたステージは綺麗なままに、一方は知識、一方は感情とも、脳が、左右の脳が在る如く、私とは、二つの統一、バランス、しかし、危ういバランス、そんな私の最中に、現れる4、1はゆっくり消えていく、展開、秤は上下に動き、バランスは崩れる、見事な動き、しかも、ステージの一方から、他のステージまで、動きは広がる、混乱、爆発、この4の始まりでの道の赤、奧の縦の線の赤、私で在ることは、こんな叫びを抱えるのだ、この4のダンスの素晴らしさ、4の内の1をめぐる3、この1が順にずれて、それぞれが個々に、中心にも、成る、これも又一時の事、絶対の関係ではない、そして、4に変わる3、秤はまた上下に動くアンバランス、この3は、ステージの紋様と横になっている、倒れている、寝ている、蠢いている、3の個々の存在の、動きと、重なって、在る、あの見事な展開の4のダンスから遠く離れて、ステージと同化して居る3、同化させられてある3、そこに更なる3、この3には驚いた、どこからこの3が、4の後の3の後の3だから、全体で11なのか、ラストの幕で初めて判るのだが、この3は、前の4から遣ってきた、3の同化が、次なる3の同化を呼び込む、ならば、次なる4は、先の4ではない、あの叫びの4から、隔たって、どこか優しく、在る、しかも、この後の4は、中央の道に並ぶ瞬間が在るのだ、1から展開した4、3、3、4が、また、1に戻るで在ろう、兆しを見いだしている、かくて、秤のバランスは取られて、中央の縦の割れ目から現れる1、だが、もはや、始まりの1ではあり得ない、私でも、神でもない、壊れた、私、神、多様性の中に在る私、神、どこにも収まり着かない、葛藤の最中に在る私、この私を生きるしかない、いや、始まりから、既にこの1で在ったのだとも、この1の自覚に至までのドラマ、それが踊り、この踊りを踊るしかない、舞うしかない、叫ぶしかない、全てを抱えて、かくて、この私の、安らぎは、癒しは、7、バランス、危うい、ここに、この7に、4、3、3、4、の、関係が明らかに、4も、3も、一様ではない、成り変わり、変化し、違った4にも、違った3にも成る、いや、5にも、2にも、新たなる、1にも成らないか、だから、7は瞬間に7に成らない、一人一人、ゆっくりステージに現れる、7に成っていくのだ、1の実体として、だが、7がもっともっと過激に壊れて良いように思ったが、どこか、静かに、安らいだとも、バランスが取られたとも、しかし、暴発の兆しの中に在るのだとも、危機、私の危機、危機に始まる、見ている私に迫ってくる、危機、既に、在り続けた危機、逃れてきた、交わしてきた、危機を見せつけられて、在る、見ている、聞いている、客席の、ワ、タ、シ、

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札幌国際芸術祭

 札幌市では、文化芸術が市民に親しまれ、心豊かな暮らしを支えるとともに、札幌の歴史・文化、自然環境、IT、デザインなど様々な資源をフルに活かした次代の新たな産業やライフスタイルを創出し、その魅力を世界へ強く発信していくために、「創造都市さっぽろ」の象徴的な事業として、2014年7月~9月に札幌国際芸術祭を開催いたします。 http://www.sapporo-internationalartfestival.jp/about-siaf