火山の巣・千島列島のエベコ山が爆発!噴煙上昇2700m
北海道の北東に位置する千島列島で13日、エベコ山が爆発し、火山灰を含んだ噴煙が約2700メートル上昇するのが観測された。
エベコ山が位置するのは、カムチャツカ半島南方沖に位置するパラムシル島。かつてアイヌ民族が先住していたこの島は、明治時代に旧ロシア帝国と結ばれた「樺太・千島交換条約(サンクトペテルブルク条約)」で日本領となり、第二次世界大戦で日本が降伏後にソ連軍に占領された歴史を持つ。
日本名「千島硫黄山」の異名を持つエベコ山は、統治時代に硫黄の採掘場があったことから名付けられた名前で、標高は1156メートル。このほかにも、チクラチキ山(千倉岳)、カルピンスキ―山(白煙山)、フス山(後鏃岳)など複数の火山が存在するが、そのうち最も活動が活発なのがエベコ山だ。
ロシア科学アカデミー火山地震研究所(IVS FEB RAS)によると、13日の爆発では火山灰を含んだ噴煙が上空2700メートルに到達し、その後、気流にのって北東方向に運ばれた。
エベコ山では今後、爆発的噴火の発生に伴い、噴煙が上空5000メートルに到達する可能性があるとして、カムチャツカ火山観測所(KVERT)は、航空コードを危険度が2番目に高いオレンジを継続し、低空で飛行する航空機に対して注意を呼びかけている。