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中国の反日デモと日米中の三角関係

2012年09月18日 07時53分34秒 | 外交問題
中国の反日デモは激化し、日中関係の先行きを危惧する事態となってきた。今後、中国政府がデモをどのように沈静化させるのか、注目されるだろう。


反日デモは、当然の結果のようにも思われるのだが、不可解な部分もあるようだ。気になるいくつかの点について、書いておく。


①尖閣の国有化

騒動の張本人は、石原慎太郎都知事である。これまでにも幾度が指摘してきたが、石原知事は意図的に尖閣問題を大騒ぎし、クローズアップさせてきた。石原慎太郎の背後にいるのが誰なのか、ということによって、なぜこのような強硬姿勢を取り続けたか、を考えるべきであろう。

基本的に従米路線を踏襲する人間で、米軍、中でも海兵隊人脈やネオコン系の人間とのパイプがあれば、”反中”を煽るのが利益となる。尖閣の国有化に踏み切らせた特A級戦犯は、石原知事である。日本国内と米国の「従米路線」一派の支援を受けた石原が、長きに渡り騒ぎ続けたことで、国有化がもたらされた。


一方、日本政府が国有化に踏み切ることを、独断で行うことができたかといえば、そうは思えない。なんでも米国にお伺いをたてる日本が、自分勝手に尖閣問題について推進できたとは考えられない、ということである。事前に、米国に相談していたはずだろう。その相手というのが、オバマ政権の中枢―例えば国務長官―にまで話が及んでいたかというと、それは判らない。次官補級程度かもしれない(日本の話がそんなに重要事項でもないから)。

そうではあっても、米国に相談なく踏み切ったこととは考えられないということだ。9/5に地権者との合意発表、9/11の閣議決定は、日米間で話がついていた予定の行動だったのではないか、ということだ。思いつきでやったことなどではなかったはずだ、ということ。そして、中国大使交代で、西宮中国大使が任命されたのも、同じ日だった。


②米国にとっての尖閣問題

米国にとっては、何重もの利益をもたらした。以前から書いてきたように、「日中離間の計」が米国にとっては得になるから、”反中”を印象づけられることはかなりの利益となる。中国が危険な存在であることを示せれば、それは同時に米国の利益となるのだ。

今回の反日デモ騒動によって、大きく2つの問題をかき消すことになった。
一つは、世界中で激化した反米運動を日本ではほとんど取り上げられずに済んだことだ。ムスリムの反米機運は盛り上がり、20カ国以上で米国大使館員の国外退避が命じられたようである。世界中に拡がったということである。これを日本で知っている人は、かなり少ないであろう。

もう一つは、オスプレイ問題である。
沖縄では、大規模反対集会が開催されたが、日本国内での反対運動は強まってはいない。中国の危険性がクローズアップされればされるほど、在沖海兵隊やオスプレイの問題への反対の声を抑制させる、ということになる。昨日パネッタ国防長官が来日し、10月以降の運用開始を予定通り行うというようなことを言っていた。これも中国が暴れてくれたおかげだ、ということになる。


米国のありがたみを強調するには、中国の存在は便利なのだ、ということ。従米派議員たちは、ここぞとばかりに「日米関係がギクシャクしているからだ、同盟関係が弱まっていると間隙をついてくる」と言い募っているのがいい例だ。


③クリントン国務長官の唐突な訪中

今回の反日デモを考える上で重要と思えるのが、今月4日のクリントン国務長官の訪中だった。この発表自体が突然のことで、メディアにも驚きをもって受け止められた。

8月28日に訪中が報じられたが、これ以前のプレスリリースでも一切触れられていなかった。そもそもは、PIFに出席するというのが表向きの理由で、6カ国歴訪のついでに中国に立ち寄る、というようなものだった。

PIFの日程は、ずっと以前から決まっていたものであり、国務長官級が出席するというのは異例であるが、そのつもりがあるならこんなに直前になって発表せずともよいと思えるわけだ。開催日の2日前に発表というのは、かなり異例では。それは、訪中を隠したいという意図があったからなのではないか、ということである。


では、なぜ5月に訪中したばかりの国務長官が再度訪れるのだろうか?
直接会談しなければならないほどの出来事があっただろうか?

それは、丹羽大使公用車の襲撃事件だ。

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/4831a27b905004566e2034ec87a76a3e


この中で、『アメリカさまがヘマをやった、となじったら、早速結果を出してきましたとさ。』と書いたわけだが、この後クリントン長官の訪中が発表された、ということだ。偶然?そうだ。まさに偶然。

米国側のお詫び行脚、ということか、手下の交換取引か、全く判らないが、米中間での裏取引の協議が始まったはずだ、ということだ。米国側の動きが中国にバレてしまったので、それを日本に向けて回答して欲しくない、ということになれば、何らかのお願いが必要になるからだ。

丹羽大使を襲った者たちが、米国の手の者であると、彼らの身柄を引き受けに行き、代わりに土産を、ということになっても不思議ではない、ということだ。この手打ちが行われたのが、クリントンの訪中だった、ということである。

拘束した人たちの処分をしたことは、5日に日本大使館に通告された。恐らく米国からも「穏便に済ませよ」と指示されていたから、日本が深追いすることはなかった。逆に、尖閣の国有化を決めよ、と言われていたのだろう、ということだ。


つまり、5日以降には、出来上がったシナリオに基づいて進行していったんじゃないか、ということである。

尖閣国有化と反日デモは、ストーリーがあったかもしれない、ということだ。
反日デモは、8月では抑制されていた。
>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/ae39f66b1715ef1b962fce8aa84669b6

ところが、9月11日以降の騒動は、中国国内マスコミが大きく報じていたり、官製デモ風味だったり、と、怪しい部分がかなりあった。これは、意図したものだったという可能性がある。


ところで、米国が譲歩したと見られる動きが8月末にあった。これは、日中ラインを維持しようという勢力が、米国の失敗をチャンスとして巻き返しを図ったものかもしれない。

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/2c27a24dbf52bdc5badafc35ba10dd97

だが、これは一瞬だった。米中の反撃が再び開始されたからだ。日中ラインの分断を図ろうとする勢力が、優勢となったということだ。それとも方針転換が行われた、ということであろう。


④習近平の雲隠れ

最大の謎が、これだ。2日~14日まで、どこで何をしていたのかが、全くの謎に包まれている。クリントン長官訪中時の会談や公式行事にもキャンセルということで、極めて異例の事態だった。この期間に、何らかの重大な協議や決定に結びついた可能性があるのかもしれない。

それとも、中国国内の権力闘争で極秘の襲撃事件でも懸念されていたのだろうか?

米中間の裏取引があったのなら、中国の得る見返りとは何か、これと習の隠遁とは何かのつながりがあるのだろうか?
接触を図ったのが、米国政府筋ではなく、米国にあってもその他勢力ということなのだろうか?
とにかく、謎が多い。


⑤西宮中国大使の不審死

事件性はない、という発表だったが、死因は一切公表されていない。病気だったのなら、普通は病因が発表されていることがほとんどだ。しかし、今回は、それがなかった。
11日に就任し、13日に倒れているところが発見された。残念ながら、16日に死去されたと報じられた。


⑥中国国内事情

11日のデモ開始時点では、非常に小さい規模だった。が、その後、大炎上へと向かうわけだが、外部からの煽動工作員部隊が投入されていた、ということが言われている。

>http://b.hatena.ne.jp/entry/kanchigai.blog.shinobi.jp/Entry/4069/

こういうアヤシイ話もあるが、どこまで本当なのか不明だ。
ただ、軍関係者や警察関係者などの参入、というのがいわれていたり、地元に居住していない明らかに外部の人間たちというのがやってきて、デモに参加していたようだ。


政府としては、裏取引で反日デモを大きく騒がせたい、ということで、ピーク予定を16日くらいに定めて事態を動かしていた可能性がある。

これに便乗したのが、各種の活動勢力だの改革勢力だのといった人間たちだったかもしれない。政府側はデモを大騒ぎさせたいから、抑制を控える、ということになると。

そうすると、中国での既得権益批判派が参加してきたり、過激な保守主義者たちが登場してきたり、ということが起こってきたのではないか。便乗してくる人たちは、いつでもいる、ということか。

平和堂の店舗襲撃の模様がテレビで報じられていたが、準備がいいなと思った。内外から撮影していて、偶然取材ということだったのかもしれないが、あらかじめ用意されていた筋書きに沿ったものだったかもしれない。



全体として、構図が見えない。
謎が多いまま、というのもある。

とりあえず、メモ、ということで。




デビス杯WG入れ替え戦~対イスラエル

2012年09月16日 18時00分08秒 | いいことないかな
昨日までの時点で、初日シングルス1勝1敗、ダブルス1敗の計1勝2敗で迎えた、最終日。

シングルスで錦織が欠場していたが、今日は登場し、セラと対戦。


1セット取った後、2セットを奪われ、迎えた第3セット第9ゲーム。ブレイクチャンスでブレイクできず、イヤな流れの中で出た、痛恨のダブルフォルト。40ラブからのポイントだったのだが、これをきっかけにまさかのブレイクを許すことに。これが響いて、このセットを失って追い詰められてしまった。


第4セットは、苦しみながらも先行し、第10ゲームをブレイク!
このセット、連続ダブルフォルトがあって、またしてもイヤな雰囲気となるも、気力を振り絞って第9ゲームをキープ。ブレイクポイントを握られながらも耐えて掴んだセットだった。セットポイントはセラのダブルフォルトで奪ったのだった。

最終セット、流れは錦織に。第4ゲームで早々にブレイクに成功。
しかし、続く第5ゲームでまさかのブレイクバックを許し、苦しい展開となる。またしても膠着状態となってしまった。あそこで息の根を止めておきたかった。

が、相手のセラも必死に食い下がってくる。
錦織先行、セラキープが続き、6-5で迎えた第12ゲーム。


遂に勝利をものにしたのだった。
最後は、気力が上回ったと思う。


4時間半の大熱戦だった。
後は、添田に勝ってもらって、残留を決めて欲しい。頑張れ、添田。



追記:

非常に残念だが、先ほど試合は終了した。
添田は1-3で敗北。
結果、日本チームは2-3で負けた。陥落となってしまった。

今回は、選手層が揃っており、勝てるチャンスは多かったはずだが、やはりシングルスで3勝取りに行って、2つしか取れなかったことが誤算だったろう。


添田は惜しい試合をしたが、相手の気迫が上回っていた、ということかもしれない。
ブレイクチャンスでことごとくブレイクできず、逆に添田の数少ないブレイクの場面は、あっさりとブレイクされセットを落とすことになってしまった。
第4セットは、それが象徴的だった。


ランキング的には、日本に有利だったはずだが、これが団体戦の怖さであるかもしれない。


またWGに戻れるよう、頑張ってください。




続・『梅ちゃん先生』に文句があるヤツはかかってこい!

2012年09月15日 19時23分44秒 | 俺のそれ
コメントをいくつか頂戴しましたので、特に以下のコメントについて少々返答を書いてみたいと思います。

『梅ちゃん先生』に文句があるヤツはかかってこい!

(コメントを再掲)

そりゃあまりにクタクタで子どもが泣いていることに気づかないということもあり得るでしょう。でも、それ程梅子が必死で頑張っているようには見えない。梅子が一から苦労して本気で地域医療のために取り組んでいるのであれば、患者さん達との触れ合いがあれば、観てる人々の心を鷲掴みにすると思いますよ。成長物語って、どこが成長しましたか?
自分は父親に一から十まで依存しているくせに、他人に対しては上から目線。
私がこのドラマに共感出来ないのは、時代考証がどうのこうのとか、子どもの泣き声で起きないからどうのこうのではないのですよ。
ヒロインに人としての魅力が感じられないから。これにつきます。
こんな人間、一番敬遠するタイプですね。
父親のコネで(日頃は煙たがっているくせに、ここという時はチャッカリ利用する)、大学病院に就職。金もないくせに「先生」とチヤホヤされたくらいでその気になって開業を思いつく。そして平気で実家を担保に入れる。そこまでして開業したのに、必死で働いてる様子もない。看護師の給料も払えないのに「診療代はキャベツでもいいですよ」という見栄っ張りぶり。
もう、今ではまともに観てないけれど、「みんなの感想」を見ればわかります。やっぱり成長してないんだな…と。
私は「梅ちゃんファンサイト」(そんなものがあるのかどうかもわかりませんが)に書き込んだりはしません。せっかく梅ちゃん大好きな方々が集っているところに批判的な意見を載せても、気分を害させてしまうだけですから。
たまたま見つけたこのブログ、「かかって来なさい」と書かれてありましたので、私の考えを書かせていただきました。
長文、乱筆乱文失礼いたしました。


========


もし、このコメントを一言で要約すると、「ヒロインに人としての魅力が感じられない」ということでしょう。これは、主観ですから、仕方がないことですね。喩えて言えば、佐々木希でも綾瀬はるかでもいいんですが、「女性としての魅力を感じない」と宣言してしまえば、その意見は誰にも覆すことはできない、ということです。

コメントのピックアップ順が前後しますが、当方の話の進め方の都合上ですのでご容赦下さい。
(以下、引用部を>> で示します)


>>父親のコネで大学病院に就職

これは若干語弊があるかと。他の皆と同じ試験を受けたのですから、コネ入社みたいなものとは違うかと思います。そこで特別な取り計らいがあった、ということでもあるならコネだと断罪できますが、そうではないんじゃないかな、と。
親と同じ学校に進むことは、そう珍しいことではないんじゃないでしょうか。大学入試や就職試験ならいざ知らず、インターンの行き先だったわけで、昔は希望先にはほぼ入れたんじゃないでしょうか。インターンは、今でいう研修医制度と似ており、研修期間が終われば自分で新たな就職先を探す必要があります。終身雇用の採用試験じゃないんですから。ただ、慣例的にインターンが終わった後も同じ医局にお世話になることが多かったものと思いますけれども。そのインターン採用試験がそんなに難しかったとは、考え難いでしょう。コネを使うほどの試験でもなかったんじゃないのかな、というのが当方の推測です(実態はどうだったか知りません、あくまで”推測”です)。


>>チヤホヤされたくらいで…開業を思いつく

バイト先での経験があったから、でしょう。話の筋を忘れてしまわれたのでしょうか?おだてられたから、ではないですよ。大学の医局というのは、ドラマでも出てきましたが、研究は重要な位置を占めています。少なくとも、研究・教育が大きな地位を占めている、というのが事実であり、その余を臨床に充てる、ということになってしまうわけです。ドラマ中でも研究成果が出てきて、論文を書き上げるくらいにまで来ていたのに、町医者になる選択をするのかと父親に非難されていました。開業医になるということは、「臨床に特化する」ということに他ならない、ということです。そういう選択をした、ということです。同僚の松岡さんや同級生の女医さんなんかが大学に残っているのは意味があるのです。


>>実家を担保

何の資産も後ろ盾もない人に、銀行が簡単に金を貸してくれるわけないですから。医院を建てるのに大金が必要です。もしも実家がないとか、担保もない、ということなら、確かに開業できなかったのかもしれません。その場合には、大学に残って給料をもらっていたことでしょう。


>>必死で働いている様子もない

まあ、ドラマの全部を医院の毎日ということで描くと、また違った面もあるかもしれませんね。患者さんが列をなして来ている、という状況でなければ、空き時間があるのは仕方がないのでは。実家で酒屋を営んでいる店があって、1分たりとも休みなく客が来ているかというと、そうでもないのでは。それを見た人は、「お前の店は怠けている」と非難するのでしょうか?


>>診療代はキャベツ、看護師の給料も払えない

まず、看護婦さん(当時は看護婦と呼んだはず)、給料なんて二の次、というのはずっとそうだったと思いますよ。今ほど、医療界の中で地位が確立していたわけではなかったでしょう。給料は安かったはずだし、あのベテラン婦長上がりの素晴らしい看護婦さん(当然我が家では大人気)であっても、金より治療を優先、患者さんを優先、と思ってやってきたはずです。それに、国民皆保険になったのは、昭和30年代に入って以降だったと思います(制度が出来ても、必ずしも加入率が100%に行くはずもないでしょう)。医療費の自費で全額負担が、想像できますでしょうか?たった今、あなたの保険はなくなって、10割負担だとしたら、どうでしょう?払えないことは珍しくないと思いませんか?
国民健康保険ができる前は、サラリーマン以外の農家や漁師さんや自営の方々には、健康保険はなかったはずです。だから、本当に野菜や魚を持ってきて、これで診てくれ、なんてことはしょっちゅうあったはずです。平成年代でも、田舎の医院なんかに行くと、野菜や魚なんかをもらったりする医師は珍しいものではなかったと思いますよ。国民健康保険が始まっても、自己負担は5割でした。だから、病院にかかるというのは、昔は大変だったろうと思います。所得が低い上に、保険制度が十分整っていたわけでなく、自己負担も多い、今でいえば中国の医療環境に似ていたのかもしれません。イメージとしては、そういう感じ、ということです。
偽善でもなければ見栄でもない、現実に患者さんには「払える金がなかった」し、医師の側としても取りようがなかった、半ばボランティア的にでもやらなければ、医療を満足に受けさせることができなかった、そういう時代だったということです。払えない人は診ない、なんてことは、医師として到底できるものではなかった(これは現代であっても同じです)、だからこそキャベツでも海苔でもいいとしか言えなかったのです。


>>梅子が一から苦労して

全て一からやったのですよ。医師の数も少なかった時代に、女医さんなんてもっと少なかった。そういう中で、自分の力で一から築き上げていったんです。そもそも女性の就業者、すなわち「職業婦人」は社会的に蔑視されるような中でも先人として道を切り開いていったのです。医学界という封建的世界で、女医さんが極めて珍しい中で、医療に貢献していったのです。


>>「地域医療のために」「患者さんとの触れ合い」

地域に住んでる人たちのことをよく知っているではありませんか。まさしく「家庭医」としての役割を果たしていますよ。患者さんとの触れ合いだって、多く描かれていますよ。学校検診や職場検診など、公衆衛生の黎明期で必死に取り組んでいたじゃありませんか。ドラマですから、そういう中に、笑い話を盛り込んでいるようにしていますが、実際に検診事業などをやってゆくのは容易ではなかったでしょう。患者さんとの触れ合いというのも、患者さんの家庭環境や背景まで含めて、考えるべきことです。日常的に顔を合わせたり、近所の事情を知っているということだけでも、役立つことはたくさんあるはずです。地域というのは、単にそこに存在するということだけではありません。そこにいる人々の生活をつぶさに観察している、ということです。地域医療というと、そこに何を求めておられるのかが判りませんが、人々の生活を知っているということは大変重要なことである、ということです。何も楽している、ということにはなりません。


>>どこが成長しましたか?

梅子は学生だった時代から、医学に進み、卒業して父と同じ大学に残り、開業して、結婚し出産しました。これの何が不十分だと?一人の子供を産むことができた、そのことだけでも十分価値のある成長物語ではないですか。
私は結婚式に呼ばれて、花嫁さんの生い立ちなんかを聞かされてきましたが、そんなに強烈な物語をもっている人なんて、見たことがないですよ。大抵の方々は、小中学校、高校、短大だの大学だの専門学校だのと、進んで、就職して、馴れ初めがあったりして、結婚式に到達しているわけですね。これこそが、その人の成長物語ではないですか。それ以上の何が必要だと?そこに、何らかの証明のようなものを求めているのでしょうか。平凡な人生を進んできた人に、「あなたは、何ら成長などしていない」と非難するつもりなのでしょうか。そういう気持ちになったことがないので、全く理解できませんね。
人が大きくなってゆく、学校に行き、就職し、結婚する。それは、人生であり、成長の足跡だ。そういう生活の中に、人間として何かを掴んだり、学んだり、獲得したり、色々なことがある。特別な人生など歩まなくとも、誰しも成長を続けてきてはずなのだ。これを否定する気にはなれない。
別に、感動のスーパードクターみたいなことはなくても、心を鷲づかみにするような治療をしてなくとも、普通に人生を歩んでいる梅子先生の姿を見ているだけで満足できる。
ああ、きっとこういうことってあったんだろうなあ、とか、ささいなことでも感心できるし、自分の記憶などからも共感が生まれる。



長々と書いてしまいましたが、ご批判があることは承知しました。
当方の一方的考えを書いてみただけですので、今後のドラマを理解する上で役立つか判りませんが、頭の片隅にでも置いて頂ければと思います。



フランスも原発比率を引き下げ&廃炉決定

2012年09月15日 17時32分49秒 | 社会全般
原発大国のフランスでも動きがあった模様。


>http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120915/k10015042591000.html



フランスのオランド大統領は、14日、環境政策についての会議で演説し、電力に占める原子力発電の割合を現在のおよそ80%から、2025年には50%に引き下げる方針を改めて確認しました。
そのうえで、任期中に閉鎖すると公約していた国内で最も古い東部にあるフェッセンハイム原発について、運転開始から40年を迎えるのを前に、2016年末に閉鎖する方針を示し、初めて閉鎖の具体的な時期を示しました。
また、太陽光や風力など再生可能エネルギーへの転換を進めていく考えを強調し、年内に設立する投資銀行を通じて、こうした分野に重点的に投資していくほか、古い住宅のエネルギー効率を高めるため大規模な補修工事を進める方針を打ち出しました。


=======



80から50%へと原発依存度を30%ダウン、と見做せば、日本での「原発ゼロ」がそんなに異常な政策とは考えられないわけで。元からフランスは核兵器国だし。

古い原発の閉鎖も決めた、というわけですな。


再生エネルギーへの投資を重点化、ということだそうで。
さすが、エリート官僚大国。国家をいかに守るか、国益を高めるか、ということをよく考えている。


日本のマヌケ経済界とは大違い、ということですね。
人の百歩後れをとっている、ということだわな。



政治的成熟度は「脱橋下」で計るべし

2012年09月14日 21時14分16秒 | 政治って?
維新の会の全国版を旗揚げして、マスコミを賑わせている橋下市長。
後ろ盾を得て、本格的に攻略戦を考えているようだ。マスコミは今後も橋下維新を支援するだろう。


まさに外患誘致に匹敵するわけだが、橋下一派が唱えるTPP参加という外交の目玉がそれを示しているだろう。


橋下さんは、「希代のトリックスター」として、政治世界に君臨しようとしている。
大衆煽動が成功すれば、維新の会が政治的成功を収めることになるだろう。大衆がまんまと橋下の罠に引っ掛かってしまうと、そうなってしまうということだ。


ただ、霞が関の操り人形たる野田民主か、旧弊の巻き戻しが酷い上に増税原発路線の自民党か、ハッタリ維新か、という中から選ぼうとする人々はそれなりに出てしまうことは防げないので、いかに有権者たる国民が賢くなれるか、ということにかかっているわけである。


「生活」支持以外には選択肢がないことは明白なのだが、そのことが多くの人々に果たして理解されるだろうか、という心配があるわけだ。


大衆がまんまと橋下さんの策に引っ掛かるのも、残念ではある。
今こそ、「脱橋下」の意味を考えてもらいたいものだ。


以前にも書いたが、橋下さん個人の好き嫌いとは、話が別だ。彼がタブーをものともせず、自分の言葉で意見を発していた時には、計算が入っていなかった分好感が持てたが、もうそうではなくなってしまった。橋下得意の「言いくるめ」「腹に一物」や「よいしょ」という、生来の部分へと政治を引き込むことになった。彼の本性は、ずるく生きる、泳ぎきる、ということである。その性分がいかんなく発揮されてきている。同時に、正直さが次第に失われていった。政治の世界に生きるというのは、そういうことなのだから仕方のないことなのであるが。


橋下さんは、自らの最も輝きを放っていた部分を放棄したということだ。


橋下維新を選んだ結果、霞が関を震え上がらせることができたとしても、もっと大事なものを失ってしまうことになるだろう。



『梅ちゃん先生』に文句があるヤツはかかってこい!

2012年09月13日 21時26分11秒 | 俺のそれ
我が家的には、非常に素晴らしいドラマとして絶大な人気を誇る、『梅ちゃん先生』に不満がある人々が大勢いるらしい。


>http://www.news-postseven.com/archives/20120908_141636.html


酷評が多い、というわけだが、何が悪いのかが全く理解できない。
まあ、かなりの数の人がダメなドラマだ、と感じているということかもしれないが、オレ的にはまるで賛同できんな。


文句なんて、いかようにもつけられる。
最たるものが、梅ちゃんが医者には見えない、ってやつだ。現実にそんな「美人先生はいない」「カッコよすぎる先生はいない」みたいなことは、誰が演じてたって言える。だって、俳優さんや女優さんだから。

けど、西川先生みたいな、どう見ても医者には見えない芸能人だっているわけで。現実は、医者じゃん。医者だな、と思えば、どんな役者さんだって医者に思えるよ。そう思って見ない、というだけ。自分の中にある、つまらない先入観に支配されている人は、その「自分が抱く医師像」みたいなものから、離れなれないんだよ。そんなに言うほど、医師について詳しく知っている人なんて、そう多いとも思えない。


リアリティがない、とか言うのも、ほぼ全てのドラマや映画で使えるわ。どんな作品でも、ツッコミどころを探せば、何だってあるっての。


「赤ちゃんが真横で泣き続けてもまったく気付かない母なんてありえない」

→ 確かに、普通はそうだよ。だけど、夜勤の連続とかでヘトヘトになってみ?おれは実際目が覚めなかった経験があったよ。自分でも信じられなかったが、まるで起きれなかったことがあった。それくらい梅ちゃんが疲れていた、ってことを表現してるんじゃないか。どうしてそれが素直に受け止められないのかが疑問。


「生後数か月の育児は、こんなもんじゃない」

→ じゃあ、ドラマの殆どを「子育て地獄」みたいな感じで延々と詳しく演じればよかったのか?そんなドラマを大勢の人たちが期待しているとでも?そんなに子育てが大変だとか言うなら、親と同居でもしていればいいんだよ。家を出たいとか言わないで、3世代同居したらいいじゃないの。


「適当な発想で子育てを描くことが不快」

→ 要するに、「わたしはこんなに苦労して塗炭の苦しみを味わっているのに、梅ちゃんはのんびり楽ちん子育てしているのが、腹立たしく気に食わない」ということなんだろう?適当も何も、子育ての一部がドラマに出てくるだけで、子育てに特化したドキュメンタリーじゃないんだから。主人公がプロのスポーツ選手という設定とかで、一部に練習シーンとかあったら、「あんなもんじゃない」とか言い出したらキリがないっての。話の展開上、出産した、という事実が描かれていればいいんだよ。子育て上の苦労を全部正確に描写せよ、とかいうドラマじゃないんだってば。


「苦労もなく手に入れたラクラク人生なのに、地域医療とか嘘くさい」

→ 苦労もなく、って、じゃあ空襲に遭ったことがあるか?水道のない生活とか洗濯機のない洗濯をしたことがあるか?鉛筆やノートもろくになくて勉強をしたことがあるか?何がラクラク人生だ。梅ちゃんの方がはるかに苛酷な人生だったろうよ。嘘くさいのがダメなら、家族の半分くらいは大空襲で焼け出されて、死亡させておけばよかったのか?悲惨な人生がお望みということか?嘘くさい、って昔の医療機関そのものが少なかった時代だから、急病センターもなかったし、大変だったはずだ。それの何が気に入らないってのかねえ。


「庭の梅の木はいつも枯れていて季節感がない。花が咲くと造花にしか見えない」

→ そりゃすまんかったな。大道具さんとかに文句言えってことか?見るに堪えないSFXだか特殊効果だか、そういうのもいっぱい存在してきたのだが、細かいことを言えばどんなドラマにだって穴はあるだろうに。それに、本筋には何ら影響ない。梅の花は、たまにしか咲かなくていいんだよ。意味のある場面だけ、咲いていればいいの。



要するに、他人を呪いたい連中が多い、ってだけなんじゃないの?
うらみつらみが多すぎるんだろうよ。他人が楽しているように見える、というだけで腹が立つようなまことに「不幸な」連中なんだろう。「私の苦労なんて、こんなもんじゃないわ」的な苦痛表現を好む人たちなんだろう。子育てが喜びなんじゃなく、まるで過酷な労働か拷問か苦行のようなものであるとして「描いてほしい」ということかもな。子育て地獄、これを描け、と。

そんなドラマなんざ、みたかないね。
誰がそんなつまらんものをみたいと思うわけ?
ああ、文句を散々言ってる人はそれがお望みなわけね。


記事を書いてる人は次のように言う。


『梅ちゃんの母親役(南果歩)も母親に見えないし、義父役(片岡鶴太郎)も職人に見えてこない。一言でいえば、生活のシーンどれをとっても、話し方、手つき、表情、雰囲気などの「リアルさ」が欠如している。お話の「土台」となる前提が崩れている。だから、視聴者であるこちらもフィクション世界に没入できない、というわけです。』


母親役に見えない、ってさ、どういう見地なの?
戦前だから、20歳くらいで産んだのは普通だろう?3人目だから、20代後半なのかもしれんが、梅ちゃんと25歳違いだとすると、50歳ちょっとくらいでは?現在に比べて、多少若かったとしても、普通だろう?イマドキの初産が30代後半とか40歳くらいという感覚だから、ダメなんじゃないの?

鶴太郎の職人役は、結構好きだけど?
おれがガキの頃の家族イメージって、あんなもんだったような感じだけど(親父は職人ではなかったが)。ああいう、ガサツな感じの家族だった、ってことだよ。江戸弁の工場(こうば)のオヤジなんて、あんなもんじゃないの?詳しくは知らんけどさ。

ステテコ姿とか、腹巻き姿とか、あんなもんだろう?
口の悪さとか、適当なことを言う調子のいい感じとか、よくありがちだろう。ちょっと芝居がかった大袈裟なところはあるけれど、あれは意図的にそういう感じの「江戸弁オヤジ」としてやっているんだろうよ。

リアルさの欠如というのが、具体的にどの部分がどうなのか、というのが全く分からない。だったら、あんたが監督なり演出家なりをやってみな、って話だわな。『生活シーンどれをとっても』、って、それはドラマのほぼ全部だろう。生活シーン以外のシーンなんぞ、昔の回想部分で記録フィルムなんかが出てくるくらいだわな。料理を作るシーン、食ってるシーン、作業場で仕事をしているシーン、色々あるが、どれがどうダメなのかね。


梅ちゃんの一番いいところは、梅ちゃん自身の「成長物語」だよ。主役の堀北さんがこんな大役できるかしら、という不安で頼りなげな所と、梅子先生が医師となって成長してゆく過程が、まさにぴったりと符合しているところがいいんだよ。梅子が成長してゆく様を見守るのと同時に、ドラマそのものが成長してゆく様を見守るというところがいいんだよ。

我が家としては、非常に共感できるドラマなのだ。
まるで我が子を見守るが如きドラマだから、だ。


昔はさ、ああいう他人にストレートな所が多くて、人間同士の関係も濃くて、いちいち他人の問題や話にも首を突っ込んできて、ちょっとした事件や出来事なんかは近所の連中がみんな知っていて、というようなことだったわけだよ。暑苦しい関係だった。面倒でもあるけれど、人情もあった。


梅ちゃんの一家や周囲の人たちは、ほのぼのとさせてくれる。
ケンカしたり、つまらない言いあいをしたりもするけれど、笑っていればいつかはどうにかなるんじゃないのかな、ってことでいいでしょうに。最後は丸く収まるって、一番いいじゃん。
ポワンと「困ったわ」と言って、いずれどうにかなるなら、それでいいじゃん。梅ちゃんの一家は、大体いつかはどうにかなってるもん。失敗もあるけれど、笑って過ごせば、どうにかなるってことを信じたいでしょ。


そんなにギスギスした人生を歩まなくたっていいじゃないか。
文句を言っている人たちは、結局あの「ポワン」としたほのぼの感が、憎々しいということなんだろうと思うよ。もっと困れ、みたいな。現実世界で、笑って済ませられないようなタイプの人たちが、他人を恨んだりするから、それをドラマにさえ持ち込もうとするだけ。他人が苦しんだりする姿にこそ、喜びを感じているんだよ。怨嗟の感情から解放されることがないのだ。


文句を言う方向性が、なんか空しい。
話の筋として矛盾してるとか、いきなり突飛な展開だとか、理解できない描写とか、そういうのはあるかと思うが、否定的意見が殺伐としているのは、何だか寂寥感が溢れるな、と。

オレにとっては、幸せ気分に浸れて、いいドラマなのにな。


今年のお気に入りドラマとしては、最高がやっぱり『リーガル・ハイ』で、次が『梅ちゃん先生』ですな。今後、古美門弁護士の特番でもあれば、と期待していましたがね。



※16日追記:

コメントへのお答えとして、昨日書いた記事も参照下さい。

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/4d41a5571f3f8e5bbb4438695a7a44aa



W杯最終予選~イラク戦

2012年09月13日 14時05分35秒 | いいことないかな
ちょっと間があきましたが、一応。野暮用だったもので。


ご存じの通り、勝利をものにした。
ホームで確実に勝ち点3をゲットし、ぶっち切りの単独トップに立ったことは非常に喜ばしい。早々に本大会出場進出を決めてしまいたいのは当然だ。


この試合で判ったことがある。
監督の基本的な考え方、である。ザッケローニ監督は、チームについてどのように考えているか、ということである。

それは、チームとして熟成すべし、ということだ。考え方はほぼ固まりつつある、ということだろうと思う。そして、今後も「冒険はしない」という基本路線は守られるであろう。


だから、先日拙ブログ記事で書いたような、やや奇をてらったスタメン予想などというものは、全く必要ないものだった。申し訳ない。当方のような、その時その時の思いつきのようなもので、チームを作り上げていっているわけではないから、ということがよく判りました。


構想としては、これまでの形というのが尊重された。
基本形としては、これかな。

前田
香川、本田、岡崎
遠藤、長谷部
長友、吉田、今野、内田


左右のサイドバックとしては、今回の駒野や酒井宏などが競う、といったことだ。
中盤では、今回の清武は右でも左でも入れる、というのが成果だった。岡崎も左右どちらでもいいが、監督構想の中では基本的に右で使う、ということなのだろう。だから今回でも、右に岡崎を入れたままで、香川の位置に清武ということだった。運動量の多い長友が左に入っている時には、岡崎を右で使いたいというのがあるのかもしれない。岡崎も走れるから。
流れを変えたい時には、憲剛を入れたり、前田の位置にハーフナーや李を入れてみたり、ということを過去にも試してきたわけだ。


心配されていた長谷部は、本番に間に合わせてきた。長谷部に対する監督の信頼はかなり大きく、キャプテンとしての長谷部を尊重したものだった。遠藤と長谷部がいることに馴れ過ぎると、やや心配ではある。存在が大きければ大きいほど、抜けた場合の戦力ダウンというものが気がかりになるから。


ザッケローニ監督は、チームとしての熟成を最も重視しているのだろう。より完成度を上げてゆくことを求める、と。それは連携のスピードを上げる、攻撃パターンの種類を増やす、といったことだ。だから、あまりポジションをいじることはせず、最もしっくり来るものをベースに、故障、怪我や累積で抜ける場合には、そこに誰かを手当てする、といったことにしたものと思う。


これまでのW杯最終予選では、前半戦で苦労することが多かったような印象があり、出場が不安視されたりして監督人事(更迭など)の話まで及ぶことがあったりしたものだ。今回はそういうのがなく、無敗かつ単独トップということで大きく抜け出しているから、安心感が違う。それだけ日本のサッカーは強くなった、レベルアップした、ということだと実感できる。前回大会では、4勝3分1敗だった。今回は、既に3勝ですから。


ここまでは、とてもよい戦いをしてきた。欲を言えば、もうちょっと得点できていたなら、なおよし、ですが(笑)。
あとは、日本のサッカーが強豪国にどのくらい通用するか、というのが見てみたい。五輪代表はスペインを破ったので、フル代表も上を目指してもらえればと思う。



貸金業の総量規制はどこから生じたか

2012年09月11日 14時27分43秒 | 経済関連
最近、幾度か目にしたので取り上げてみたい。

・橘玲氏>http://blogos.com/article/46221/

・増原義剛氏>http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33356

簡単に言えば、どちらも貸金業法改正は問題があった、ということを言っているわけである。なるほど、そういう意見は判らないではない。特に、当事者として関わっていた増原元衆院議員の証言は、貴重なものであるとは思う。


増原氏の本を読んだわけではないから、何が書かれているのかは知らない。ただ、現代ビジネスのインタビュー記事からすると、上限金利引き下げへの直接的言及は少なく、総量規制実施後に生じた問題点を主として指摘しているように読めたわけである。


2006年当時、拙ブログでは上限金利引き下げを支持した。記事もたくさん書いたわけである。イギリスの話も当時から知っていた。金融庁の資料でも何度も紹介されていたわけであるし、上限金利反対派達はこぞってことあるごとに「イギリスでは…」という出羽守ぶりを散々発揮していたからだ。

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/3cd8d3e7e36fa439ccfd1e104694cf33



ネット上では公認会計士の磯崎哲也氏、霞が関官僚のbewaad氏、弁護士の47th氏などが、こぞって上限金利規制に反対していた。拙ブログは、上限引き下げ、すなわち利息制限法に基づく基準に統一すべき、という論を展開した。そうではあっても、総量規制をすべき、と言ったことは一度もなかった。国会議員たちも、当初から総量規制を導入すべし、などとは言ってなかった。金融庁の有識者たちの議論においても、出されてはいなかったわけである。


では、一体どのようにして総量規制という発想が登場してきたのだろうか?


それは、恐らくbewaad氏の意見が金融庁官僚あたりに浸透していったからなのではないのか。bewaad氏は、地獄への道は善意で敷き詰められている、と語っていたわけだが、その地獄を最も現実のものとしたのは、彼の意見だったのではないのか、ということである。
彼は、金利制限は悪、しかし、借り手の収入基準を貸金業者側が正確に把握すべし、としており、年収基準がもたらされたのは、そういう意見に基づくものだったはずだ。住宅ローンの返済負担能力のようなものを念頭に、年収に対する借入額水準というものを貸し手側責任において制限すべし、というものだった。


>http://www.bewaad.sakura.ne.jp/20060419.html#p01

>http://www.bewaad.sakura.ne.jp/20060422.html#p01



当時、経済学の理論に精通しているとか何とか言っていた上記3名の他、支持者たちが口を揃えて言っていたんじゃないのか。それは、早大消費者金融サービス研究所の坂野教授の出したペーパーを支持していた連中に、共通していることだった。まさしく、「経済学理論バカ」の見本市を見せてくれたわけだ。当方が経済学信奉者たちのいい加減さや、出鱈目や、根本から間違っているウソ解説や、素人を騙すも同然の屁理屈構築などを学んだのは、このお陰だ。だから、サブプライムローン危機が訪れても、まさしく瓜二つのようにしか思われなかった。


拙ブログでは、「借入金利が高ければ、破綻リスクは高まる」と主張したら、経済学信奉者たちは何と言ったか?
「破綻の説明要因は借入金利ではない、ライフイヴェント(収入変動)だ」
と言った。金利は、破綻リスクには関係ないんだ、と断言していたんだぞ(笑)。


だったら、イタリアやスペインの国債金利が高々7%くらいになったとて、騒ぐことでもあるまいに。破綻リスクに関係ないんだろう?
金利は無関係、と主張していたんだよ、経済学信奉者たちは。代わりに、bewaad氏が言った対策というのが、いわゆる「総量規制」という年収水準に対する量的制限だったのだよ。これが、経済学理論バカの正体だ、ということだ。金利規制よりはるかに過激な副作用をもたらしたのが、この量的規制だったんじゃないのか。


06年11月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/40ec6a639b838496a1852e6e5e697187

07年10月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/f32e3b8c1c8e7bfca5469d001384a631

坂野論文を信奉していた連中に、総量規制を批判してあげたら、全然関係ない『水戸黄門』的世界観を非難してきたわけだよ。彼らは論証ではなく、個人批判しかできないようなカスだということを示してくれた。


だが、経済学理論バカたちには、そうした反省というのは一切見られない。
途中でbewaad氏の言ってた対策はよくないのではないか、という意見さえ出されることもなく、それが現実の政策の中に留められていただけに過ぎない。


完全実施前にも注意を促したが、誰も反省なんぞしてなかっただけだろう。どうして、上限金利に反対した時みたいに、総量規制に反対しなかったんだよ。要するに、自分たちの間違いを認めたくないから、ではないのか?(笑)

10年3月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/f7890885b5899ddca34233a90aec1d19


あんまり関係ないが、橘氏の意見にもちょっとヘンな所がある。
イギリスの自殺が少ないことが説明できない、というのは、どうなのか。イギリスの平均貸出金利と日本のそれを比べてみたのだろうか?単純に金利を比較するのがよくないなら、実質金利でもいいけど、比べてみたのだろうか。イギリスの金利上限がなし=無限大だとしても、現実の借入金利が無限大なわけじゃないから。

日本での自殺原因として、多くは経済的理由(困窮、借金苦などであろう)を挙げていることが多い、ということなのでは。借金苦には、住宅ローンもあれば、教育資金もあるかもしれないが、サラ金の取り立てを苦にすることは少なくないんじゃないのか、という話だな。イギリスでもそういう取り立てがあるとか、返済の為の借金を重ねる文化がある、ということなら、比較の意味があるかもしれんが。

たとえば昔の質屋の入り口は、人目のつかない裏通りにあったりすることが多かったんじゃないかと思うが、そういうのはイギリスでも同じく存在する(同じくらいに人目を忍び恥とする)ものなのかどうか、という話にも似てる。貸出金利がいつの時代でも上限に張り付いていることが多かったのなら、それは文化的な違いというものがあるかもしれない、ということだな。秘密だからこそ、高い金利を受け入れざるを得ない、ということがあったかもしれない、といったようなことだ。stigma、これが日英でどうなのかな、という話さ。

破綻処理のコストがイギリスで大幅に低ければ、破綻を選ぶのが合理的だから。闇金から借りて返済なんて道を選ばず、バンザイした方が早いということだ。それともボッタクリに遭ったら、裁判所に駆け込まれて、この貸借はなかったことにする、新たな貸借契約を結び直される、ということであれば、貸す方は暴利の金利を吹っかけることもできやしないわけで。


そういうのは、社会制度の違いとか歴史的経緯なんかが違うことによるもので、一律の理屈が適用できるのか、とは思うわけだ。まあ以前から豪語していたと思うが、スミスだかリカード以来の知の遺産で断言できる人だから、貸金も経済学理論で世界中どこでも同じ、と言いたいのかもしれんがね。それに、貸出金利が下がるというのは、価格低下と似たような意味合いだから、需要が増加するのは普通の考え方なのでは。金利上限が100%超から約30%まで引き下げられたことによって、大手の寡占が進み信用供与額増加をもたらしたのは、普通と言えるんじゃないですかね。
インターネットプロバイダだって、業者数はどんどん減少して、寡占が進みましたが。価格も低下してきたわけですがね。需要は勿論増加したわけで。90年代と比べてみたらいいんじゃないですか。それは経済学の理屈からみて、間違ってるとでも?(笑)


これは、まあいい。


貸金業法改正の際、総量規制が生み出されたのは、上限金利反対派たちの出してきた出鱈目理論と早大の坂野論文を鵜呑みにしていたことによる、ということだ。彼らによってもらたされた、最大の悲劇である、ということだ。
経済学理論バカどもの、狂信的ともいうべき愚かな考えに固執した結果だ、ということだな。


橘氏のような、経済学理論の正しさを信じ、200年余の知の遺産を適用しろと強要していた連中が考え出した、最悪の政策が「総量規制」だったということだな。上限金利に反対していたというだけで、これを強引に通す為に無理矢理「掲げられ続けた」政策だった、ということなんだろうよ。

当方のような無知に指摘されたことが面白くない、たったそれだけのことで誤った政策が維持されたということなんじゃないのか。それは、ポピュリズムなんかじゃない、狂った「知識人気取り」の理論バカどもが間違ったせいなんじゃないのか。つまりは、経済学の教科書に書いているようなことを信じて、それに基づいて考えついた政策が「一番悪かった」という、まさに世界金融危機と相似形の「愚かさ」を見せただけ、ということ。



当方の見立てが違うかもしれないので、別な意見があるなら、是非とも拝聴したいですな。



寝首を掻かれた谷垣総裁

2012年09月10日 19時28分54秒 | 政治って?
谷垣さんは、真面目な人なのだと思う。それとも、正直な人なのだろう。


今の自民党の中では、一番まともな次期総裁候補だった。


とりわけ、石原某のような、卑怯で世渡り術に長けた下らん人間に比べれば、はるかに総裁候補に相応しいのが、谷垣さんだった。


にも関わらず、石原某に道を開けるという。
その気持ちが全く分からない。


森だの、古賀だの、伊吹だのといった引退したも同然の、半分棺桶に足を突っ込んでいる連中なんぞ、首根っこを締め上げてやればいいだけなのだ。彼らの言い分なんぞ、木端微塵に粉砕してやればよかったのだ。

真っ向から戦いを挑むのが当然だったのだ。


なのに、どういうわけか、総裁が自ら身を退くという。
リングに上がらなければ、勝利などあり得ない。最低条件は、まずそこからだろう。


喧嘩が下手なのだな、と思う。
谷垣さんは、基本的にいい人なのだろう。

自分では、自民党の為に、というような大義を思って、身を退いたのだろうと思うが、そんな綺麗事に付き合ってくれる人は、他にはいないぞ。谷垣さんだけ。他の連中なんて、ドロドロの権力闘争を好きでやっているに過ぎない。


谷垣さんは、そういう闘争が嫌いなんだろう。醜く争いたくない、というような美学のようなものがあるのかもしれない。

執念のようなもの、それが欠けていたのかもしれない。


どうして、誰も谷垣さんを鼓舞してやらなかったのだろう。
周りの人間たちは、何をしていたのだろう。


残念ではある。
自民党への失望は、もう回復困難ではあったけれども、今後もっと悪い選択となってゆくだろうと思うと、それはそれで自民党は本当に終わったな、と確信できたわけだが。


よりによって、石原伸晃に譲るとは。
石破と石原という、イシイシコンビだけは、もう本格的に最悪だ。
日本が終わるレベル。



韓国国債の格付け(笑)

2012年09月09日 18時57分18秒 | 経済関連
韓国が今になって、急速にトーンダウンとなってきた模様。
クリントン国務長官も、日韓は協調してくれよ、と苦言を呈すと相成った、と。

>http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120909/t10014892021000.html


つまらん芝居はよしとくれ。
今更遅いんだっての。


日本の外務省も財務省もバカだから、アメリカさまの言いなり。だから、韓国にも必要以上に支援をするわけだ。在沖海兵隊は、日本を出て行け。韓国に行けって言ってるだろう?何遍も言ったはずだ。


アメリカさまは、支援の輪を広げるべく、ムーディーズに続いて、フィッチも格上げだそうで。

>http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE88504Y20120906

>http://www.j-cast.com/2012/09/07145656.html?p=all


よかったじゃないですか。これで、日本のスワップ協定延長は、ますます必要なくなりましたね。格付けの低い日本の支援なんぞ、必要になるわけないじゃないですか(笑)。なので、スワップは打ち切りにしましょうね。韓国国債買入などというバカも止めるべき。絶対にウォンなんかを買うべきではない。


言ったでしょう?

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/ef72fbca776a26d03d8ff42769233717


こんなサル芝居に引っ掛かるのは、日本の従米派官僚たちのような「太鼓持ち」連中だけだろうて。
それとも、おバカな経済界のマヌケどもくらいじゃないですか?


韓国の方が格付けが高いなら、何も格下の日本との通貨交換なんぞいらんだろ。タコが。
良かったですな、格付けの高い国々は(爆)。お前らの、お仲間同士でやってりゃいいだろ。アメリカ様だろうが、おフランス様だろうが、韓国ウォンを支えてもらえや。彼らに、買う余裕があれば、の話だけどな(爆)。


さて、韓国は経済好調らしいので、返済能力がアップしたから格付けが上がったんだろう?
だったら、1年以内短期債務の1414億ドルくらい、楽勝で返せますわな。

>http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120821-00000043-yonh-kr

【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)が21日に発表した国際投資対照表によると、韓国の対外債務残高(6月末現在)は4186億ドル(約33兆円)で、3月末より61億ドル増えた。3四半期連続で増加したことになる。
 特に1年以内に返済しなければいけない短期外債は大きく増え、1414億ドルとなった。3月末より56億ドルの増加。
 韓銀関係者は、「外国銀行の韓国支店が短期外債を大量に借り入れたため」とし、7月には短期外債が減る傾向にあると説明した。
 企画財政部は「短期外債比重など健全性指標は多少改善したが、依然として低い水準だ」とし、6月の大規模国債満期償還の際、外国人投資家が償還額の大部分を国内に再投資し、外債減少が制限的なものになったと分析している。
 一方、対外債権残高は6月末現在、5067億ドルで3月末より24億ドル減った。これにより、対外債権から対外債務を引いた純対外債権残高は881億ドルで、3月末より84億ドル縮小した。


========


多分、政府債務以外の民間債務を含む分だろうと思うので、大したことないんじゃないか?
ユーロ圏で危機だと言われていたイタリアやスペインの国債償還と借り換えでも、上半期で高々10兆円くらいの規模でしかなかったわけで、1000億ユーロくらいの借り換えで大騒ぎだったみたいだね。ギリシャなんてもっと少ないのにね。

で、韓国は、今年に入ってウォン安が一段と進んできたみたいですが、日本の輸出企業が軒並み羨ましがっているみたいですな。電力不足の心配もなく、ウォン安を満喫できる韓国が羨ましい、と口を揃えて財界のお偉方が言っていたみたいですわ。おまけに、ISDS有りの米韓FTAさえ完備されている、ってね。


まあ、韓国がドル建債券の償還に、きっちり耳を揃えて金を払えるなら、それで問題ないわけで。ウォン安の折、金を調達するのが大変になるんじゃないかな、なんてちょっと思ったりするんですがね。いやいや、韓国は経常黒字が過去最大級だ、とか大喜びしていたはずだから、全然楽勝でしょう、きっと。

でも、そんなに毎年毎年経常黒字が積み上がっていくなら、外貨準備がどんどん増えてしまうわけで。為替介入か為替ペッグにでもなっていないと、ウォン安が持続できなくなるんだよね、普通は。まあいいか。格付けの高い韓国さんの外貨準備高を裏読みしても、しょうがないか。


因みに、韓国ウォンの過去のレートって、結構ウォン高だったんだね。特に通貨危機以前には、結構高かった。対ドルでも、700~800ウォンだった。今は約1450ウォンと、2倍くらいの減価。ドルが大幅に通貨安を達成している中で、そのドルに対して更に2倍もの減価って、どんだけ通貨安が進行しているのか、ってことだな。輸出が好調なら、そんなに安くなるもんなのかな?


対円だと、90年には約4.5ウォンだった。10年前には約10ウォンくらいだったが今では14.5ウォンくらいだね。つまりは、大幅な通貨安ということで、10年待ってるだけで、大幅に減価してしまう、ということだ。これで、対韓国投資とか、韓国国債を買え、というのは、金をドブに捨てるようなものではないのか、と心配になるのは当然だろう。


仮に、92年頃に10億円の投資を韓国にしたとしよう。債券を買ったとするか。クーポンは年4%としよう。そうすると、92年だと1円=約6ウォンだから、60億ウォン分の20年債券を買えた、ということだ。


毎年受け取る利息分は、60×4%=2.4億ウォン、だ。これを20年分受け取るので、48億ウォンの金利収入が得られた、ということになる。

元本60億ウォン償還と利息分48億ウォンの合計108億ウォンが、20年間のトータルということになる。

で、今になって、108億ウォンが返ってくるとして、これを円に戻すとどうなるか?
108/14.5=約7.45億円
だ。つまり、明らかに損をしている、ということである。

途中で受け取る利息分を全て当時のレートで円転換していたとして、目減りは若干緩和されるかもしれない(今のレートよりウォン高の時もあったので)が60億ウォンの元本部分は約4億1379万円にしかならず、48億ウォンの利息分が平均1円10ウォンの交換レートであったとしても、4.8億円にしか届かないので、9億弱しか回収できないということである。


だから、絶対に韓国ウォンへの投資など推奨できない、というのが結論となる。過去の実績は、こうだったということを言っているまでだ。

つまり、余程の投資リターンがない限り、回収するのはかなり難しいだろう、ということだ。
これがドルで受け取る場合には、円での減価分より緩和されるかもしれない。ドルベースだと2倍くらいのウォン安で済むが、対円だと約2.5倍だからね(円は対ドルでも増価している、ということ)。ドルで受け取って、そのドルでどこかの外国に投資を続けるなら、円換算した時の目減り分が緩和されるから。


だが、韓国に投資を続けたとして、これまでのペースのようなウォン安が続けば、元本割れは回避するのが難しいだろう。そして、本当に経常黒字がそんなに続いているなら、これほどの通貨安が進行することの理由が、あまり判らない。


ま、日本企業がどうしても韓国に行きたくてしょうがない、ということらしいので、行けばいいんじゃないか(笑)。後でどうなるかは、知らんが。




続・狂気の民主党~ACTA単独可決

2012年09月09日 13時40分38秒 | 社会全般
ネット上の規制にはつながらない、というような言い訳があるようだが、そんなことは信用できない。何故なら、日本の検察はクズだからだ。本物の腐敗組織だからだ。同じく、最高裁を頂点とする裁判所も、腐敗と隠蔽を続けているからだ。

法というのは、これを用いる側に圧倒的に有利な制度なのだ。正義を守り抜く法の番人が正しければ、大衆を守る盾となるだろう。無力な人々を、横暴な権力組織や暴力的な人間たちから守ってくれる砦となってくれる。しかし、それは番人が正しく行動する場合のみ、だ。番人そのものが狂っているなら、どんな異端裁判のような滅茶苦茶な論理だろうと正当化できるに決まっている。いかようにもできてしまう、ということだ。日本の司法の連中に、正義など存在しているわけがない。あるのは自己保身、それだけだ。


権力サイドに新たな武器を与えると、どうなると思うか?
いつかは使う、だ。
拳銃だって、持ってなければ、使わない。けれど、いざという時の為に、といって、常時携行していると「使う場面がやってくる」ということだ。元々存在しなければ、使わないだけである。その時、使い方が必ず正しいとは限らない、ということを言っているわけである。存在しなければ、その不利益もあるかもしれいないが、誤用もない、ということだ。だから、敢えて「新たな武器」を与える必要はないということである。


>http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20120831_556512.html

(一部引用)

「例えばインターネットの個人利用について第27条の1は、デジタル環境において生ずる知的財産権の侵害行為に対する効果的な措置について定めているが、ここでいう知的財産権の侵害行為とは、例えば、1)電子掲示板、動画投稿サイト等における著作物の無断の複製および公衆送信、2)DVDディスク等に記録された映画等の無許諾の複製および譲渡、3)インターネットオークションサイトにおける不正な商標商品の売買等を指している。従って第27条の1の対象となるのは、著作権や商標権等といった権利を侵害する違法行為であって、この規定を根拠として個人の正当なインターネット利用が制限されることはない。」

このように書かれている。
何らの不都合などないように読めるであろう?
ここに落とし穴があるのだ。罠は、罠であることがバレてしまえば、意味がないのだ。気付かれずに存在するからこそ、罠なのだから。

1)電子掲示板、動画投稿サイト等における著作物の無断の複製および公衆送信

この部分がクセものなのだ。無断複製・公衆送信、この規定で取り締まれるということは、どういうことを招くと思うか?

これまでのような情報検証などがかなり困難になるだろう、ということである。具体的には、どういう場合が想定されると思うか?

それは、何かの一連の事件などで報道情報などを時系列で見てゆくような場合、過去の新聞記事の検索などを各個人が自力でやるしかなくなるのだ。これまで可能だった、2ちゃんねる等掲示板のように、報道記事を記録しておくことができなくなる、ということだ。


そうすると、報道記事のリンク切れで情報を隠せるようになる、後からの検証を困難にする、といったことが起こるわけである。
拙ブログでも、「記録」ということの意味があったものはあるわけである。

東京第五検察審査会に関する新聞報道などだ。

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/3da38419d0cd2052c946fa28d0b72bd0

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/a56ab40b338c6a8405fe7a71ea1dc43c


こうした記録は、難しくなるだろう。掲示板などに記録されている報道記事の多くは、「無断複製」として違法とされる可能性が高い。

一連の事件や出来事を見てゆく時、報道記事を検討すれば色々なことが分かることが多い。掲示板の住人たちが集めてきてくれて、情報探しが行われる。これは一人ではなく、ある種の分業体制で行われるから、スーパーコンピューターに対比される「並列化されたパソコン」みたいなものだ。個々の性能が平凡であろうとも、数が多ければ十分対抗できる、ということだ。圧倒的な作業人数の多さによって、価値の低いものから、重要なものまで、雑多に情報が集められる。この作業こそが最も意義のあるものであり、権力側の情報操作を見破る突破口となるのだ。


以前、2ちゃんねるがアクセスできなくなった時があったでしょう?
あれも、単なるシステム異常とかだけではないはずだ。偶然起こった事故などではない、ということです。その後にも、警察の捜査が行われて、証拠品押収などをされたりしたことがあると思うが、ああいうのも明らかに「何かを探すため」に行われた捜査だったはずだ。権力側にとっては、忌々しい存在なのだ、2ちゃんねるのような掲示板というのは。情報収集能力が高いからだ。真実に最も近づける存在となり得るからだ。報道機関の情報操作に対抗できる存在になってしまうからだ。

2011年1月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/d7c1cc31e47bf868f37ed217367a1208


韓国哨戒艦沈没事件>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/e186601e4bd0ecaf7175ae03803a9388

因みに、デニス・ブレア国家情報長官は、5月20日に辞任したのだ。
回収された「北朝鮮の魚雷」の一部が公開され、ハングルで「一番」と書いてあった、という「動かぬ証拠」を公表したのも、同じ日だった。米帝の情報統制体制が、掲示板なんかに普通に存在するネット住民たちに敗れ去った、ということを意味したわけだ。


色々なヒントを与える可能性がある掲示板や投稿サイトを厳しく取り締まり、情報収集を防ぎ、権力側に有利な状況を作り出そうとするのだ。掲示板の住人たちは、個々には意図してなくとも情報の各ピースを集めてきてくれるから、そのピースがいくつも集まれば、ジグソウパズルの模様が浮かび上がることもある、ということだ。そこに描かれた絵とは何なのか、それがバレると困る権力サイドの連中は少なくないということである。


そういう困った存在を潰せるなら、どんな法律だって大歓迎というのが権力側の本音なのだ。ACTAには、そうした罠が潜ませてあるのである。「無断複製」を取り締まれば、権力側の情報操作を検証できる最も有効な手段を失う、ということである。


参考までに書いておく。
以前、鳩山元総理の検察審査会の議決について、記事を書いた。
>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/5cb7b3305e8e971c8e49d4071a6e4dd7

記事を書いた当時には、何種類か公開されていたはずの第四検察審査会の出した議決書全文が、ネット上で検索できなくなっていた。いくつか読んだわけだが、そのリンク先を敢えて載せなかったにも関わらず、元記事が削除されてしまったか、検索では全く出てこなくなってしまった、ということだ。

理由は不明だ。鳩山一家の誰かが依頼をして、記事削除をお願いして回った(早い話が金で解決?)のかもしれないし、検索に表示されないような何らかの方法が取られたのかもしれない。実際のところは、どうなのか判らない。
ただ、情報操作はあり得るし、ネット世界は安定的ではないということだ。情報取得が以前よりはるかに困難になった、ということは覚えておくべきだろう。



「どじょう」が最有力候補(笑)

2012年09月07日 19時10分08秒 | 政治って?
末期的症状の政党ということになると、本当に何から何まで酷いな。

野田総理が民主党代表選に出ると表明したそうだ。
これは珍しくも何ともない。まあ出るだろう。

ただ、他の候補者がいない、ということで、モナチューの細野大臣が出るかどうか、という話にはなったものの、どうやら出る気はないようだ、ということらしい。


前の代表選の、小沢、馬淵なんかは、どうしたの?
海江田はどうした?

要するに、負け戦確定の代表になって引責なんてしたくない、ということだな。
ただの腰抜けだ。


今、総理にならなかったら、永遠にその目が巡ってこないかもしれないというのに、愚かだな。
選挙に勝てないまでも、奇跡的に自分の実力を発揮して、態勢を立て直そうといった気概もないということだろう。


まあ、野田に勝てないようでは、選挙に勝てるはずもないわな。


民主党は消滅したい、ということかもしれん。


他の野党は願ったり叶ったり、ではあるがな。
野田の継続となれば、(民主党には)大逆転劇の目もないわけで。



サッカー日本代表テストマッチ~UAE戦

2012年09月07日 17時31分59秒 | いいことないかな
期待されているだけに、代表チームの試合としては物足りない内容だった。
はっきり言えば、散々な評価だった(笑)であろう。


既に指摘されているけれども、これまで主力として戦ってきたメンバーにも試練が訪れているし、怪我や警告や不調といったことで、他の誰かが必要になる時はある。


ハーフナーは、得点したものの、イマイチではあった。攻撃オプションの一つではあるけれども、メインで不動のワントップということには、難があった。

ポストプレーで威力を発揮できていない、飛び込むスピードが足りてない、足元のボール捌きが悪い、ということで、競り合いに弱い。ヘッドで競り勝って、近くの味方に配球できる、というのも殆どない。ロングボールに強くない長身FWでは、あまり有利さが感じられない。更なる向上がなければ、サブの地位から抜け出すのは厳しいだろう。


最大の悩みは、長谷部の調子があまり良くないことだろう。
遠藤と並ぶ重要なポジションだけに、また、キャプテンとしての存在感という点においても、ここが一番難しい所だろう。


昨日の試合からの直感だけで言えば、本田をやはり1トップに置いた方がしっくりくるように思う。
上り調子の人間を先発させる、ということで考えると、駒野は入れたい。そこで、いつもとは違う布陣を考えてみたよ。


FW 本田
MF 右から、清武、トップ下に香川、左に岡崎

清武は五輪以降、力をつけてきているし、決定的なパスを生み出せるセンスが光る。視野の広さと、プレーの反応の早さ、守備の貢献、いずれも期待できる。

岡崎も、ドリブルのチャレンジが増えているのは良い傾向。守備と運動量でこれまで実績がある。

悩めるエース、香川は自分がどう適応すればいいのかが、迷いがあるらしい。が、決定的場面で、ガッツリ決める、というのをしっかりやってくれればいいだけだろう。ボールを持ちすぎてドツボになってる感じなので、一呼吸早くシュートする意識で。といっても、(ペルーではなく)ベネズエラ戦※で簡単なワンタッチボレーをフカして得点できなかったのが、傷ついたのかな?

※:間違った、すまん。勘違いだった。



ボランチには、遠藤と駒野を右で使ってみる。
長谷部は、今回休憩しておいてもらって、次への準備をしてもらう。ファールも割と多いからね、長谷部は。本大会中でも、累積という心配はあるから。

駒野は、昨日のプレーも良かったし、元から代表だからなじめるだろう。守備もいい。パサーとして、遠藤、駒野、清武、本田、とどこからでも、チャンスが生み出せる。


DFは、右サイドは酒井宏、左は長友かな。ここは順当だろう。

問題は中央。吉田と誰か。
昨日の感じだと、水本ということになるか。これは監督の決断によるだろう。



本田、岡崎、香川に関しては、あまり固定的に考えずとも、位置を変えながら、攻撃できる場面で積極的に行けばいいのではないかな。香川の出来があまり良くないなら、本田を(トップ下に)下げて、前田を入れる(=香川交代)ことになるだろう。

(昨日記事に書いた時には、記述がやや不正確だったので、ちょっと補足しておきました。本田下げる、とだけ書くと、本田と前田を交代、というふうにも読めてしまうかな、と。前田ワントップ、香川の位置に本田下がる、という意図でした)


いずれにせよ、勝ち点3を取るのが大事。
勝って当然ではあるけれども、それが重荷となることもある。
それを乗り越えるのが、勝負強さを身に付けるということ。これができなければ、強豪国にはなれない。


頑張って欲しい。



電力の安い韓国に行くぜ!~経済界の啖呵

2012年09月06日 19時12分13秒 | 経済関連
日本の節電に散々文句を並べていた財界連中がいたはずだ。


>http://www.j-cast.com/2011/08/20104787.html?p=all


韓国では、政府が積極的に企業に手厚い政策を打ち出している。たとえば、法人税の実効税率は日本の約40%に対して24%と安いし、製造業の工員などの賃金も韓国は日本の4割程度安い(日本貿易振興機構、JETRO調べ)。原発稼働率は高いので電力不足の心配はなく、日本のような厳しいCO2削減の義務も負わない。

FTAは協定国間における投資の拡大効果が期待できる。自由競争による経済の活性化や生産性の向上のメリットが見込めるが、韓国はそのFTAを米国とも欧州連合(EU)とも結んでいる。さらには、韓国はウォン安で輸出競争力も高い。サムスン電子やLG電子、現代自動車などの、世界的な勢いをみれば、それもうなずける

そんな韓国へ日本企業がどんどん進出し、震災後はそれが加速しているという。東レは、炭素繊維工場を慶尚北道の亀尾国家産業団地に建設、2013年に稼働する。さらに、将来の増産に向けて東京ドーム約8個分の土地を追加取得し、今後の10年間で亀尾工場に1兆3000億ウォン(約980億円)を投資することを明らかにした。

炭素繊維の製造には多くの電力が必要になるとされる。日本では今後どれだけ電気代が上がるかわからないこともあって、韓国への投資を決めたようだ。


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まあ、電気料金が安いわけだから、仕方がないでしょうな。
けど、電力不足だから、と言って、電力は心配ない、と語っていたのは全然ダメだった、ということなんじゃないですか?(笑)


今年の夏の節電要請は、かなり凄かったと語られているみたいですが。

>http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36041



目先の利益に飛びつく愚か者どもは、ささっとチェンジできてうまく行ったとほくそ笑んでいるかもしれないが、韓国の反日運動激化とか、電力不足(笑)とか、そういうのを乗り越えられるというのなら、それは別にいいんじゃないか。

敵に塩を送る、なんてレベルではないわな。


技術や情報が漏れる、雇用も漏れる、で、電力不足で節電要請される、と。


大笑い。


まあ、そういうことを望む人たちは、行けばいいだけ。



狂気の民主党~ACTA単独可決

2012年09月06日 18時07分38秒 | おかしいぞ
とうとうやってしまったか。
反対していたのに、止められなかった。

超危険!―”ACTA”は「lawyerの罠」


罠にまんまと飛び込む愚か者、という図であろう。


>http://mdsdc568.iza.ne.jp/blog/entry/2843715/


統治機構の機能不全がここまで来ると、本当に国民に対する暴力となる。官僚主導の言いなり政権が、ただ盲従するのみ。
ドサクサ紛れだろうが何だろうが、行きがけの駄賃とばかりに、とんでもない法案を通してしまうわけである。狂気の沙汰。

誰の為に政治をやっているのか、法を作り、条約を締結するのか、全く不明である。民主党及び野田政権は、ただの独善でしかない。


後日、どれほどの恥をかこうとも、条約脱退の手続きを踏むよりない。ACTAの脱退手続きがどうなっているのかは条文を見てないから分からないが、批准国の脱退宣言で抜けられるのではないか。後は、批准国が揃わずに、お流れになる、という淡い期待か…望み薄かもしれないが。