小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

漫画家の方が小説家よりえらい

2008-10-18 21:08:36 | 考察文
漫画家の方が小説家より偉い。

と私は思っている。
何やら文学は高尚だが漫画は活字より低いもののように思われている。
しかし私は逆だと思っている。
そもそも小説は書こうと思えば誰でも書ける。
文章を書けない人はいない。
小説を書く人も人によって違う。
文章を書く訓練をしなければ書けない人もいるが、文章の訓練などせず、いきなり小説を書ける人もいる。
しかし漫画は違う。
漫画を描く訓練をしないで、いきなり漫画を描く事は出来ない。
漫画を描けるようになるには相当な訓練期間が必要なのだ。
また登場人物だけではなく背景もしっかり描かなければならない。
特に劇画はそうである。
アシスタントがいる漫画家もいるだろうが、いない漫画家だっている。
見開き1ページの絵を描くのに丸一日、かけなくてはならない時もあるだろう。
しかし読者は、それを一秒もかけずに読み飛ばす。
そういう読み方は少し思いやりがない。

だが少なくとも私は違う。
見開き1ページの絵を見ると、
「これ描くの大変だったろうなー。ご苦労さま」
と言いながら、その絵は十分な時間をかけて見ている。

だが、もちろん私は小説より漫画の方があらゆる点で上だなどととも、さらさら思っていない。
ただ漫画を描けるようになるまでの訓練や仕事の大変さ、という点では漫画の方が小説より上だと思っている。





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする