小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

エロティシズム

2008-10-21 13:38:05 | 考察文
エロティシズム

エロティシズムとはバタイユを持ち出すまでもなく秩序破壊である。アダルトビデオは、それ自体すでにエロティシズムを失ってしまっている面がある。というのは、アダルトビデオは、その中でエロティシズムを表現することが約束されているからである。アダルトビデオのエロティシズムは、すでに秩序の中に納まっているエロティシズムであり、どんなにエロティシズムを表現しても危険なエロティシズム性は、そもそも、はじめから無いことが保障されていると言ってもいい。アダルトビデオではない普通のビデオの中でエロティシズム的な物がちょっとでもあると、それには、すごいエロティシズムを感じる。それは、あるべきではないものの中の異端物であり、内容に関係なく、その状態こそがエロティシズムだからである。

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