東京日和 素敵な暮らし for all women インテリアのレシピ

インテリアをとおして・・仕事、プライベート、子育て。色々なシーンでその場所をより楽しく過ごすエッセンスや情報を綴ります。

はじめに暮らしありきのリアリティー

2016-11-25 | ESSAY


今週のはじめの最愛の父が亡くなりました。

先月、階段から落ちてしまい、肋骨を折って入院をして

おりました。怪我の方は快方へ向かい、転院の話も出ていた

のですが、高齢のために傾眠から老衰で亡くなりました。

少しづつ、脈が下がっていってまるで眠るように亡くなりました。

回りは辛かったのですが、本人は本当に穏やかな顔をしていたので

こちらも、苦しむことがなくて本当に良かったと思いました。

今年の9月のこのブログのデザインの項目で

『設計というリアリティー』との題で父が建ててきた家のついて

書かせていただきました。教育者だった父から、私は幼い時から

自分の頭で考えること、物真似でなくオリジナルティーを

大切にすること、画一したものに染まっては発想は生まれてこない

事、冷静に観察すること、人と競争するのではなく自分と向き合

うこと、自分を自慢しないことを毎日の生活の中で身をもって学ば

せてもらったと思っています。なので、学生時代は本当におっとり

しておりました。社会人になってどうもそれではまずい?らしい。

と、思いはじめた感じです。

父は私に教えて出来ないと短気なので怒っていたように思います

が、一度も勉強しなさいと言われたことがない!!テストの時に

は流石に頑張って勉強はしましたが、普段は家で出来るだけ勉強

しないように、授業の中で完結しようと、早寝!7,8時間は

絶対に寝ていたと思います。睡眠がばっちりで絶対に眠くなるこ

とがなく、頭もクリアでいられる睡眠時間を一番に考えていたの

です。大事なのは集中力と思っていました。

勉強しなくていい効率を一番に考えていたのですから。。ん?

今よりもしっかりしている??気がします!ははは。

なので、未だにコツコツが苦痛です。好きなこと以外続きません!

瞬発力型。火事場の馬鹿力型です。好きなことは永遠にやってし

まうのですが。。。


そう、建築です。ほんの幼児の時から、生で家作りを一緒に見せ

てくれたり、幼稚園児に建築図面を広げてちゃんと説明してくれ

ていた父。

それがあったせいかは全く自分ではわかりませんが、デザインが

好き、何かが出来上がっていく過程が好きというのはあります。

身をもって体験したことは、イメージとして体が感覚的に理解

する力が身につくのだと思います。

そして、私は人間はどんなに頭でっかちになっても所詮は動物で

あると、究極的には思っていますので、頭だけで考えようとする

人は信用しません。また、他人に対し想像力を待たない人が嫌い

です。


設計の主役は、その設計された家に住む施主です。確か私が、学

んだインテリアのスクールでは最初の授業で『はじめに暮らし

ありき』と言っていたのと同時に、インテリアコーディネーター

は自分のプランや考えを施主に押し付けることではなく、施主の

希望を叶えること、施主が気づいていない要望を引き出してあげ

る仕事とも、まずはじめに言われたよう思います。住むのは施主。

自分ではありません。人様のお金ですから、施主の望みをコンサ

ルティングの際の小さなキーワードから引き出し、デザインや

設計にするお仕事なのだと思います。自分がやりたいことを実現

する仕事ではありませんね。

暮らしがより豊かになり、そこに住む人びとがより幸せを感じる

事が出来る空間づくりをするのが、インテリアコーディネーター

だと思います。


父は無類の珈琲好きでした。私は長らく紅茶党だったのですが

実家に帰ると、必ず豆はから挽いてコーヒーを淹れてくれました。

その頃の私は、子育ての忙しい真っ最中で、しかも紅茶党。

自宅にコーヒーメーカーはあっても、豆からコーヒーを挽いて

淹れることはなかったのですが、珈琲くらいはゆっくりと飲みな

さいと思ったのか、私にフィリップスの電動コーヒーミル(豆を

挽くもの)をくれ、毎回、実家に帰ると新しい豆をくれました。

有難く頂戴したのですが、飲み切れませんでした。。なにせ

紅茶党なので。。いつもありがとう。でも、ごめんなさいという

かんじでした。そして、父は北海道生まれ。自分でいつも北海道の

家族は男も女も同じように家事をするのが当たり前の土地柄と言っ

ていたように、本当に何一つ、不満を言うことなく、母に助けと

なる家事をせっせと、階段から落ちて入院するまで続けておりま

した。母はしあわせだったと思います。


先日、私が青山のショップ巡りで見つけたとても美味しかった

”森彦珈琲”は、北海道の珈琲。





そして、その豆は既に挽かれている粉状のものでなく、”豆”でした

ので、本当に久しぶりに1杯分ずつ豆を挽いて珈琲を頂きました。

まあ、偶然と言えば偶然。

本当に10年ぶりぐらいに父がくれたコーヒーミルを出して

ここ最近、毎日美味しい珈琲を頂いていておりました。

なんだかこの偶然に、心はとても暖たかったです。(*^_^*)





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