産土のあとかたもなく二月尽
洗ひ猫高きに干して桜餅 (写俳コラボ/芯さんの猫写真より)
膝掛を離さず行き来家の中
ありそうかあやふやな梅林への径
はだれ野にゆつくり急ぐ猫二匹
寒林にゼブラ百頭見え隠れ
むらさきを空の真中へ揚雲雀
勧誘と恋猫お断りですが
雪明けて瑞兆告ぐるごとく鳥
「猫の日」の猫は留守なりネコヤナギ
消えたようで湧く氷上に咲くちから
ほほえみに聖性うすし八重紅梅
目の位置にふふむ紅梅ひのふのみ (夏井いつき選 人)
白椿すでに腐蝕をはらみつつ
下も上も左も右も雪明り
新聞紙空飛んで鳥になる二月 (夏井いつき選 人)
二ン月の日矢旧道にたたら踏む (夏井いつき選 並)
雪なぐるやうにふる白猫おどる
学校に荒野のありてバレンタインデー
駆ける人横切り午後の凍返る
蕪汁山川草木悉皆成仏
グレ猫をなだめる厳寒の玄関
駅名に誰かの故郷春の雪
しょうもなく雪だるまとして立っている
草の戸に何猫います雛の燭
海苔掻きの帰りは長く水を垂れ
寒戻る脳(なづき)の回路荒らぶるや
行けども行けども凍返る谷地坊主
寒卵剥落の身のうす明かり
寸の間は虚空にらむか鬼やらひ
また光りだす葉牡丹のスカルめく
そっぽ向く猫とくに好き冬うらら
◆2月は~なんとかかんとか、つんのめる勢いで俳句を作り続けました。イマイチな句ばかりかと思います。でもいつか、いつの日にかね、みんなに褒めてもらえる句ができたらな~と思いつつガンバッテユク (^人^)