懐かしさの 一歩手前で こみあげる 苦い思い出に
言葉がとても見つからないわ あなたがいなくてもこうして
元気で暮らしていることを さり気なく告げたかったのに…
ひとつ手前の車両に乗り うつむく横顔 見ていたら
思わず涙 あふれてきそう 今になってあなたの気持
初めてわかるの 痛いほど 私だけ 愛してたことも
ラッシュの人波にのまれて 消えてゆく 後ろ姿が
やけに哀しく 心に残る 改札口を出る頃には
雨もやみかけた この街に ありふれた夜がやって来る
(竹内まりや「駅」より)
「駅」にまつわるお話です。
昔、好きな人と、駅で「さよなら」しました。潔癖症の私が、彼の言い分を聞こうともせず、彼に考える時間を与えず、一方的に別れを宣言して…。
私は、その前に悩み続けたので、これでもう悩まなくても良いのだ、これできっとサッパリできる、と気分はハイテンションでした。
一方、彼の方は、普段スポーツマンで快活なのに、この時は、見たことがないほど沈み込んでいました。
私としては、笑ってさよなら~、したつもりでした。…けれど。。。
半年くらいたって、偶然でくわした時、彼はわりに元気そうで「お~う、久しぶりだなぁ!元気なの~?」と、にこやかに声をかけてくれて。
私は「うん、元気だよ~♪」と言ったけれど、実は彼を想って、泣き続けていたのでした。自分の考えの浅さと、失ったものの大きさを悔やみながら。
次は、「駅」での、朝の通勤ラッシュにまつわる、ズッコケなお話です。
私は子どもの頃から「宵っ張りの朝寝坊」で、学校でも、遅刻の常習犯でした。それも、気持ちよく諦められるほどの時間オーバーではなく、10~15分という、しょうもない中途半端なものでした。
それが、就職しても、なかなか直らず、朝はいつも飲まず食わずで駅まで走りっぱなし、という有り様で。
皆勤賞はとうてい無理ですが、精勤賞は死守したいのでした。だって、お給料にお手当が付きますから(笑)
私は、この通勤ラッシュというのが、ホントに苦手。軽量ゆえ揉みくちゃにされて、ハイヒールが片方脱げて、どこかに行ってしまって、探し当てた頃にはペシャンコになっていたこともありました。トホホ…です。
日々、惨憺たる一日のはじまりがコレでした。ある日のこと、会社への最寄駅のホームに吐き出されたとき、人の流れをせき止めるように私の前に立ちどまった人がいたのです。
なに?と不審な目を向けると、そっと身を近付けて「キミ、脇のファスナーが開いているよ」と。
息を呑んで、その人を見ると、若いサラリーマンが哀れむような、戸惑ったような目をして、私を見ています。言い終わると、すぐに人混みに去って行きました。
私は前開きのカジュアルな半袖ワンピースを着ていて、それはどういうわけか、脇に30cmくらいのファスナーが付いているのでした。それを締めると、ウェストが細く見えるデザインなのかもしれません。
朝、慌てて出てきたので、締めていなかった模様です。言われた瞬間に締めましたけれど。。。ひぇ~~、恥ずかしい~~!
で、でも、まぁ、たいして見える場所でもないと思うわ。フ、フン。つまらない事よ、もう、忘れましょうっと、なんて都合よく(笑)
会社に着くと、役員のオジサンが慌てて部屋に入ってきて、「いやぁ~、たいへんだったよ。電車を降りようとしたら、バッグが後ろに引っ張られたので、ワシヅカミにして戻そうとしたら、バッグじゃなくて、若い女性の胸を掴んでたんだ~。もう~驚いちゃった!!」と、おおはしゃぎ。
周囲にいた男性社員一同、ニヤニヤして「それって、狙いだったんじゃありませんか?」などと冷やかし、「今後は、よく後ろも確かめてバッグを掴むように!」などと、笑いながら忠告をしていましたけれど。
役員のオジサンは、「いやぁ~、謝ったらすぐに許してくれたから、良かったけどね。…けっこう豊満な女性だったなぁ~」などと、壁に向かってひとりごとを言っています。
私は、周りにいる女性社員で、比較的豊満なS女史を見てしまいました。S女史は下を向いて仕事をしながらも、その素知らぬ顔が、あきらかに眉をひそめていました。
こんな時に、私はファスナーが開いていたの~なんて、とても口にできませんでした。まったくもって、情けないお話。あはは。
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言葉がとても見つからないわ あなたがいなくてもこうして
元気で暮らしていることを さり気なく告げたかったのに…
ひとつ手前の車両に乗り うつむく横顔 見ていたら
思わず涙 あふれてきそう 今になってあなたの気持
初めてわかるの 痛いほど 私だけ 愛してたことも
ラッシュの人波にのまれて 消えてゆく 後ろ姿が
やけに哀しく 心に残る 改札口を出る頃には
雨もやみかけた この街に ありふれた夜がやって来る
(竹内まりや「駅」より)
「駅」にまつわるお話です。
昔、好きな人と、駅で「さよなら」しました。潔癖症の私が、彼の言い分を聞こうともせず、彼に考える時間を与えず、一方的に別れを宣言して…。
私は、その前に悩み続けたので、これでもう悩まなくても良いのだ、これできっとサッパリできる、と気分はハイテンションでした。
一方、彼の方は、普段スポーツマンで快活なのに、この時は、見たことがないほど沈み込んでいました。
私としては、笑ってさよなら~、したつもりでした。…けれど。。。
半年くらいたって、偶然でくわした時、彼はわりに元気そうで「お~う、久しぶりだなぁ!元気なの~?」と、にこやかに声をかけてくれて。
私は「うん、元気だよ~♪」と言ったけれど、実は彼を想って、泣き続けていたのでした。自分の考えの浅さと、失ったものの大きさを悔やみながら。
次は、「駅」での、朝の通勤ラッシュにまつわる、ズッコケなお話です。
私は子どもの頃から「宵っ張りの朝寝坊」で、学校でも、遅刻の常習犯でした。それも、気持ちよく諦められるほどの時間オーバーではなく、10~15分という、しょうもない中途半端なものでした。
それが、就職しても、なかなか直らず、朝はいつも飲まず食わずで駅まで走りっぱなし、という有り様で。
皆勤賞はとうてい無理ですが、精勤賞は死守したいのでした。だって、お給料にお手当が付きますから(笑)
私は、この通勤ラッシュというのが、ホントに苦手。軽量ゆえ揉みくちゃにされて、ハイヒールが片方脱げて、どこかに行ってしまって、探し当てた頃にはペシャンコになっていたこともありました。トホホ…です。
日々、惨憺たる一日のはじまりがコレでした。ある日のこと、会社への最寄駅のホームに吐き出されたとき、人の流れをせき止めるように私の前に立ちどまった人がいたのです。
なに?と不審な目を向けると、そっと身を近付けて「キミ、脇のファスナーが開いているよ」と。
息を呑んで、その人を見ると、若いサラリーマンが哀れむような、戸惑ったような目をして、私を見ています。言い終わると、すぐに人混みに去って行きました。
私は前開きのカジュアルな半袖ワンピースを着ていて、それはどういうわけか、脇に30cmくらいのファスナーが付いているのでした。それを締めると、ウェストが細く見えるデザインなのかもしれません。
朝、慌てて出てきたので、締めていなかった模様です。言われた瞬間に締めましたけれど。。。ひぇ~~、恥ずかしい~~!
で、でも、まぁ、たいして見える場所でもないと思うわ。フ、フン。つまらない事よ、もう、忘れましょうっと、なんて都合よく(笑)
会社に着くと、役員のオジサンが慌てて部屋に入ってきて、「いやぁ~、たいへんだったよ。電車を降りようとしたら、バッグが後ろに引っ張られたので、ワシヅカミにして戻そうとしたら、バッグじゃなくて、若い女性の胸を掴んでたんだ~。もう~驚いちゃった!!」と、おおはしゃぎ。
周囲にいた男性社員一同、ニヤニヤして「それって、狙いだったんじゃありませんか?」などと冷やかし、「今後は、よく後ろも確かめてバッグを掴むように!」などと、笑いながら忠告をしていましたけれど。
役員のオジサンは、「いやぁ~、謝ったらすぐに許してくれたから、良かったけどね。…けっこう豊満な女性だったなぁ~」などと、壁に向かってひとりごとを言っています。
私は、周りにいる女性社員で、比較的豊満なS女史を見てしまいました。S女史は下を向いて仕事をしながらも、その素知らぬ顔が、あきらかに眉をひそめていました。
こんな時に、私はファスナーが開いていたの~なんて、とても口にできませんでした。まったくもって、情けないお話。あはは。
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ファスナーが開いていたのを指摘してくれた人は、
なかなか親切な人。
知らんふりしそうなもんですよ。
わたくし、
ズボンの前がちょいちょい開いていることがあるんですが、
むろん故意ではありません。
最近ロマンチックな話ばかりではないですか?
何かあったのですか?
サラリーマンにとって遅刻はダメですね。
私など「遅刻するくらいなら休め!」といっていました。
来るか来ないのか分からない人を待っていたのでは仕事の予定が立ちません。
通勤電車は痛勤電車ともいっていました。
国電は酷電とも・・・
ラッシュが嫌いで1時間以上前には会社に入っていました。慣れれば何でもありません。
平日、ザックを担いで通勤電車に乗ることがあります。
少し遠慮しながら・・・
(しっかり働けよ!)と呟きながらが正しいかな?
当時は、「セクハラ」という言葉さえなかったですね。
会社の偉い人は、とてもマジメな人でした。それだけに、可笑しくて、皆クスクス笑っていました
ホント、kiriyaさん、お互いによくよく注意しませんと…、”危ない人”かと思われますから~
お早いコメント、ありがとうございました
>トーコさん、どうしたのですか?
>最近ロマンチックな話ばかりではないですか?
>何かあったのですか?
へっ?何もありませんけれど。これは”流れ”というものじゃないですか~、山小屋さん
こういうの、お嫌いでしたか??ふ~~む。あはは
遅刻するな
あまりに昔すぎて、ほとんど記憶にありません。
でも駅というのは、人生の場面を作り出す、何かがあるのかもしれないですね。
たまには電車に乗るのも、いいものかも?
捨てられた人も、一瞬辛いが、どこか未練が残る。
と、思うけど?
トーコさん朝寝坊して、お顔の手入れのほうは、?
そうだネ、いい女なので、お肌の塗りも遅刻ですか。
匂うのよ、くんくん。。。
低血圧で宵っぱりのわたしも遅刻の常習犯でした。
勤勉な今では考えられないけど。
なるせさんは、小、中、高、大学まで家からの歩きコースでしたっけ
してみると、ローニンの頃が、一番刺激的だったのでは
”綱渡りはベテラン級”なコメント、ありがとうございました
え?お化粧?…お顔を洗い、歯を磨くのが精一杯。
駅を降りたら、会社まで走って、入り口の脇近くにあるタイムカードを押しさえすれば、も~こっちのもんです
ゆっくりと更衣室で服を着替えながら、ササッとお化粧もね。したりしなかったり
男らしいコメント、ありがとうございました
え?匂うの?…ヤバイ…
群ようこのデビュー作『午前零時の玄米パン』を読むと、あの時代に、あの周辺に、自分もいたのだなぁ~、と思い出が甦ります。魂消ましたよ、あの本には!
年齢的に若干のズレはありますけれど、似たような雰囲気の仕事ぶりをしていたのかも。
のっちさんも、あの周辺の空気を吸っていた可能性あり~。もっとも、年が違うので、すれ違ってはいないでしょう。あはっ!
スモッグの空を見ていたというコメント、ありがとうございました