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ツリオヤジのダイアリシスな日々 ~ 知れぬ事は知れぬまゝに、たやすく知れるのは浅い事 (葉隠 聞書第一0202)

京都貴船 ひろ文 ~ 思い出を訪ねて

2018-11-20 12:13:24 | 旅館、民宿

今回の京都旅行、一番の目的はこちらの旅館。

昨年の11月に他界した義父は、旧知の友人らとの京都旅行でこの宿に泊まりました。それは亡くなる数日前のことでした。同窓会で旧交を温めたこともあり、とても良い旅行、宿だったとteruterubouzさまに楽しそうに話したのがつい最近のように思い出されるそうです。
今回はそんな義父の思い出を訪ねての旅行なのでした。

貴船から鞍馬は遊歩道になっていますが、今年9月の台風21号(関空で船が橋桁に衝突したとき)による被害は京都でも凄まじく、倒木で遊歩道はいまも塞がれているようです。
車窓からも倒木があちらこちらに見られました。
叡山電車の貴船口駅に着くと、旅館のマイクロバスが迎えにきてくれました。

玄関ではたぬきがお出迎え。足元の苔が時を感じさせます。

お部屋は入り口を入ってすぐ左、もみじの間。

こぶ茶とお菓子でウェルカムです。

古い建物で、トイレは共同ではありますが、綺麗に掃除された部屋からはもみじの木が手が届くところに。

夜はライトアップされて、通行人が写真を撮っていくことも多いです。

軽く散策して、お風呂に入れば、ご飯の時間です。

床の間の脇、いろりのある掘り炬燵の席は、偶然にも義父が昨年に仲間と座った席と一緒で、teruterubouzさまも感慨深げ。

まずはビイルをいただきます。

先付は、落ちあゆ(鮎)のうるか、しじみ煮、やまめ(山女)、川えび、豆ようかん、おいもさん。

もくずがにと菊花の和え物。

この旅館の会席料理はテーマが明確です。地元の山川の幸ですね。

この料理には日本酒を合わせるしかないでしょう。
熱燗は伏見のお酒で、金鵄正宗。

どじょうの白味噌仕立て。
頭と骨は抜いてあって食べやすいです。

お造り。
いい色の皿です。

ます(鱒)の刺身はバラをかたどっています、見事なり。

ますの子。初めて食べました。
さけの子(いくら)に比べて、粒が小さいです。味はいくらと同じに感じました。

焼き物は、いわなです。

プロの仕事ですね。

椀は、こい(鯉)と生麩、かぶの炊き合わせ。

きじ(雉)の焼き物。
これも初めて食べた、ケンケーンと鳴きそう。

あまご(天女魚)の南蛮漬け。

非凡な料理です。
最初から最後まで川魚を使い、見事なお料理でした。

ごはんはおにぎりもできます、とのことですが、美味しそうなご飯なのでお椀でいただきます。
湯葉のお吸い物も、出汁がとても美味しい。
京料理はどれもこれも、出汁にうならされます。

デザートは栗、みかん、いちご、ゆずようかん。

京料理を満喫。たっぷり飲んで食べて、ごちそうさま。

この後は、ライトアップした貴船神社を散策して寝ました、ぶひー。

朝ごはんですよ。

赤こんにゃくです、いちょうの麩との青赤、湯葉巻きと椎茸の白黒、いろどりや良し。

ますも、焼き方が見事です。

ご飯は釜炊き。朝食時間に合わせて炊き上げているとのこと。
そしててっぺんには、おこげをちょこんと乗せてくれます。
おこげのご飯、美味しすぎ。味噌汁はしじみです。

古い民家のような雰囲気、どの卓にもいろりがあります。

女将さんもとても気づかい良く、心地よい時間を過ごせました。
楽しい思い出となるでしょう、お世話になりました。
上の写真は女将さんではなく、剥製のたぬきさんです。

[京都貴船 料理旅館 ひろ文]
京都府京都市左京区鞍馬貴船町
http://hirobun.co.jp/

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