グループリーグも終わって日程はだいぶ楽になります。
決勝トーナメントはすべてがガチ勝負、楽しみでなりません(^^)
6/30(土) ※日本時間
23:00 フランス 4-3 アルゼンチン
開始から間もなく、エムバペがDFを振り切り飛び出す、なにこの俊足?PKでしか止められないDF、PKでフランス先制。アルゼンチンは安定したスロースターターぶりで決勝Tに入りこの大会で一番の動き。ディ・マリアの弾丸シュートで同点、そしてメッシのシュートがメルカドの足に当たって勝ち越し。しかしその後のフランスが凄かった。パヴァールのボレーシュート、見事すぎる、あんなん練習で打っても入らない、奇跡の一発でフランス同点。展開が早く観ていてすごく面白い試合。そして同点からまたもやエムバペのゴール3点め、さらにエムバペ4点め。19歳ですか?これはスウェーデン大会に19歳でデビューしてその後に王様の名を冠したペレ以来のスーパースターになる可能性秘めているんじゃないですか。恐ろしいです、エムバペ。もうこのままフランスが優勝しちゃっていいとマジで思いましたわ。
普段ならここで集中が切れそうなアルゼンチンですが、この日は違った。1点返して4-3、最後の最後まで緊張が途切れないナイスゲームでした。どちらのチームも素晴らしい。負けてる試合なのに勝ちを諦める西野ジャパンはこういう試合をお手本にして欲しい。
7/1(日)
3:00 ウルグアイ 2-1 ポルトガル
ポルトガルはモロッコ戦の後半しか観ていないのだけど、なんかやたらに不安定な印象。Cロナウド頼りだけのチームなのかと思っちゃう。対してウルグアイは筋肉ムキムキで好調。ポルトガルとウルグアイはW杯初顔合わせだそうな、楽しみ。ウルグアイは点取り屋がしっかり仕事します、この試合もカバーニが2ゴール。スアレスとの2トップは強力だな。南米の2トップって伝統的にいい選手いますね、ブラジルのロマーリオ、ベベト、チリのサラス、サモラーノと同じくらいの破壊力ではないでしょうか。ポルトガルはどうも元気がないというか、Cロナウドにいい形でボールを出せない。ウルグアイ勝利は順当か?次はフランスとウルグアイ、これまたW杯らしい好カード。エムパぺが爆発するか、スアレスが爆発するか?
23:00 ロシア 1-1 スペイン (PK 4-3)
ここ2年間負けなしのスペイン、地元ロシアにはかなりきつい試合になるなと予想した通り、15分にスペイン先制。FWの残った足に当たったかに見えたけど、DFの残った足に当たったオウンゴールでした。この試合の決着もGKの残った足に当たったので、それを予兆するかのようなゴール。先行されたロシアは追加を許さず前半最後にピケのピーケーで同点。その後もしっかり引いてのカウンター狙い。それでもさすがスペインのパスサッカー、サイド崩しや裏へのスルーなどいい場面を作り出すも追加ならずで延長、PKへ。流れは地元ロシアで、大歓声の中最後はGKが残った足でボールを止めて勝利。優勝候補スペイン、姿を消す。
7/2(月)
3:00 クロアチア 1-1 デンマーク (PK 3-2)
開始早々デンマークが先制、1分立ってなさそうな超速4銀みたいなゴール、さらに3分後、今度はクロアチアが同点ゴール、いったい何点入るんだ?昨日のフランス-アルゼンチンみたいなスペクタルなゲームになるのか、と期待するもその後はなんと延長戦も含めて120分近くも無得点。こういうことがあるからサッカーは面白い。クロアチアは延長後半にPKもらいこれで決まりかと思ったけどモドリッチがまさかのPK外し。しかし、クロアチアの試合は今大会初めてみたけど、体の切れも運動量もなくで凡庸なチームに見えました。これがグループリーグを圧勝してきたチームなんでしょか?観客席にはシュマイケル父やシューケルも来ていて結果に一喜一憂の姿。試合後のエキシビションでこの2人にPK戦やって欲しい。シュマイケル擁するデンマークがPK戦有利かと思いきや、スバシッチが鋭い動きでセーブ。モドリッチも今度は決めて、3-2でクロアチア辛勝。準々決勝はクロアチア-ロシアに。今日みたいな試合内容だとロシアに十分勝機あり。
23:00 ブラジル 2-0 メキシコ
ドイツを破って決勝Tに進出したメキシコ。ブラジル相手にもカウンターサッカーをするかと思いきや、中盤を意欲的に支配して前半20分くらいまではブラジルを押してました。これでブラジルまで破っちゃったらもう優勝級だなと思ってたけど、徐々にブラジルペースに。後半早々にウィリアンが素晴らしい切り込みでゴール前に出したクロスにネイマールが合わせて先制。そこからはブラジルペースで、メキシコで目立つのはオチョアの好セーブくらい。最後にネイマールのアシストでフィリミーノが押し込みダメ押し。ブラジル強し、メキシコは初戦がピークで下り坂感が出ていたのが残念。
7/3(火)
3:00 ベルギー 3-2 日本
他力本願の消極的試合運びで決勝T進出を果たした日本、3戦全勝勝ち点9で得点1位のベルギー。好対照の両チームだけど、サッカーは何が起こるかわからない。前半は日本も良い動きで、ベルギーの攻撃を高い位置から潰しにいって0-0のスコアレス。後半にどう試合が動くかと思えば、先制点は日本、カウンターから原口が決めたけど、日本らしからぬ精度の高いシュート。こんなシュートを打てる日本人がいたんだ、と思ったのも束の間、乾がゴール前からミドルシュート、これがスーパーゴール。こんなスーパーシュートを打てる日本人がいたんだ、とまたびっくり。この2点でベルギーは大混乱、焦ってパスがつながりません。この状況を残り30分で修正するのは無理でしょう、日本の歴史的勝利は決定的か?と思ったところで、不運な一発。フェルトンゲンのヘッドでのセンタリングは流れてゴールの片隅に。まぐれ100%のゴール。これまでコロンビアの退場、ポーランドの連敗など、運を味方に勝ちあがってきた日本だけど、最後にまとめてツケを払うような不運。これでベルギーが落ち着きを取り戻しちゃいました。後は怒涛の攻撃で同点、そしてロスタイムに勝ち越し点とベルギーが妥当に勝利。日本は同点に追いつかれても攻める姿勢は失わず、いいサッカーしていたと思います。臆病に結果を出したポーランド戦よりも勇敢に戦って結果が出なかったこの試合の方が遥かに良かった。この敗戦を糧に4年後のカタールでは上位を目指して欲しいです、ってW杯のたびにこういうこと書いてるな、、、JFAの体質を変えないと無理だと思う。これで準々決勝はブラジル-ベルギー。これまた見逃せない好カードとなりました。
23:00 スウェーデン 1-0 スイス
お互いにリスク回避を優先させているのか、決定的チャンスがなかなかつかめずにじりじりとした展開。将棋で言えば千日手模様といったところ。均衡が崩れたのは後半15分くらい、フォルスベリのシュートがDFに当たってコースを変えてゴールへ。ボールキープ率はスイスが勝ってたけど、持たされていたという感じでスウェーデンが安定の守備を見せてベスト8へ。1994年大会では、ダーリン、ブローリン、ラーション、ケネット・アンディションなどの好プレーヤーを有してのベスト4だったけど、今回のチームも上位への期待は十分。
7/4(水)
3:00 イングランド 1-1 コロンビア (PK 4-3)
地味に手を殺しあっていたスウェーデン-スイスとは対照的に、こちらは好守の切り替えが素早くダイナミックなサッカー、面白い。前半は守備がきちんとして、後半になって試合が動くのはお約束のパターンで、後半15分くらいにイングランドがPKもらって先制。ここからが試合が荒れる荒れる、特にCKの場所取りでドタバタ騒動、審判は注意だけではゲームコントロールできずイエロー乱発、なんとコロンビアには6枚もカードが出た。ラテン系の国はこう熱くなっちゃうともうダメで、このままイングランド逃げ切りか?と思ったところ、なななんと、ロスタイムにミナのヘッドで同点ゴール。ラテンのメンタルの強さ(?)見直した。試合は振り出しで延長戦へ、流れはコロンビアかと思ったのだけど、PK戦が苦手のイングランドが勝利。これで準々決勝はスウェーデン-イングランドの組み合わせ。
7/6(金)
23:00 準々決勝 フランス 2-0 ウルグアイ
アルゼンチンで無尽に走り回るプレーを見せたエムバペ。今大会でスーパースターの仲間入りをするのだろうか、楽しみな試合。ウルグアイはポルトガル戦で2点取ったカバーニが負傷欠場。フランスがボールキープしてウルグアイがカウンターを狙う展開で、先制はフランスのCKから。グリーズマンがキックのタイミングずらしてニアに入ってきたヴァランが頭で合わせる。これはフランスの温めていた作戦?ウルグアイはスアレスが前線でなかなかいいボールはもらえず、カバーニ欠場が響いている感じ。フランスの2点目はグリーズマンのミドルシュートがGK手元で変化してパンチングミス。これも奇妙に思えた得点だった。エムバペは鋭い切り替えしは何度か見せたけど、アルゼンチン戦のように派手なプレーはこの日は出ず。準決勝に期待。
7/7(土)
3:00 準々決勝 ベルギー 2-1 ブラジル
開始からスピード感あふれる試合展開で目が離せません。ペナルティエリアにえぐりこむブラジルの猛攻をベルギーDFが凌ぐのだけど、ポストに救われたりと危ない場面続出でハラハラドキドキ。先制点は意外な形(OG)でベルギーに。そして追加点は速攻からデ・ブライネが決めたのだけど、これがカッコよかった。パスを出して走りこもうとしたルカクが倒れ(倒され?)、パスを出すところがなくなったデブライネが自分でシュート、これがゴール隅にピッタリ決まる。いやぁ、シュート精度の高いストライカーは素敵です。ベルギーが前半で2-0とリード。後半に入ってブラジルの反撃をアウグストの1点に抑えて勝利。ベルギーはアザールがカウンターの起点になるわ中盤のプレスもするわで活躍、ベルギーの名選手といえばシーフォが印象強いですが、シーフォのプレーを超えたのではないか、と思えるほど。それとGKのクルトワが素晴らしいセーブ連発、今大会No.1 GKかと思います。この試合は今大会これまで観たなかでのベストゲームでした。両チームの技術が高く、攻守ともに素晴らしかった。さて、準決勝のフランス戦、総合力ではベルギーが一歩抜きんでていると思うけど、楽しみな一番です。もう一方の山の面子をみると、こちらが事実上の決勝ではないだろうか?
23:00 準々決勝 イングランド 2-0 スウェーデン
序盤はお互いにリスクを冒さない地味な展開。スウェーデンの隙のない守備で膠着状態のなか、30分にCKからマグワイアのヘッドでイングランド先制。攻めに出るとスウェーデンは綺麗な攻撃で、なんで最初からこういうサッカーやんないんだろ?2点目もイングランド、細かいパス回しからDFの裏に浮き球でパス、これをアリが決めるというまったくもってイングランドらしくない華麗な攻撃でした。イングランドに限らないけど、最近はどの国も新しいサッカーになって、昔の思い出に浸る年寄りからみると意外なプレーが目立ちます。試合はこのままイングランド勝利。
7/8(日)
3:00 準々決勝 クロアチア 2-2 ロシア (PK 4-3)
どうもクロアチアの動きが重い感じ、ロシアは溌剌としてさすが地元。先制点はロシアで、チェリシェフが単騎で持ち込んでループ気味のシュート、これがゴール隅に見事に決まりました。クロアチアも前半終了近くになってマンジュキッチが切り込んでの超高速超ショートクロスをクラマリッチがピッタリ合わせてゴール。よくこんな際どいタイミングで合ったものだ、もう一度やれと言われてもできなさそう。前半1-1で後半はクロアチアの押し過ぎるポストに阻まれるシュートもあったけどスコアレスで延長戦へ。前半モドリッチのアシストでビダがヘッド、これがまたよくこんな狭いところを通ったもんだと感心するようなゴール。これでクロアチア勝利、と思ったけどロシアの心は折れてませんでした。終了5分前にFKから合わせて同点、なんという試合だ。PK戦までもつれこみクロアチアが辛勝。地元ロシア残念、ロシアの政治は大嫌いだけどサッカーはタフで好きです。準決勝はイングランドとクロアチア。若くてニューなイングランドか、熟成食べ頃クロアチアか、おっさんの多いクロアチアは休養しっかりとってキレキレのサッカー見せて欲しい。
そして理想としては今が旬のベルギー、クロアチアが初の戴冠を賭けて決勝でぶつかり、若返りに成功し新たなサッカーを見せるフランスとイングランドが3位決定戦でまみえることですが、さてどうなるか?
7/11(水)
3:00 準決勝 フランス 1-0 ベルギー
前半は0-0、あっという間に45分が過ぎてしまう密なゲーム。攻守の切り替え早い、アザールやエムバペのボールキープ力は強烈、デブルイネやグリーズマンは攻撃の起点になっていい形を何度も作る。ルカクにはいいボールが渡らずジルは外しまくりと両チームの特徴が存分に出てたと思います。どちらが優勝チームになってもふさわしいし、これが事実上の決勝になるかも?後半開始早々にフランスが先制、グリーズマンがニアに入れたボールにウムテテが頭でピンポイントに合わせてゴール!フェライニの前に出られてしまったのは油断だったか?この後にベルギーは何度もチャンスを作るも決まらずタイムアップ。ベルギーまたもやベスト4の壁を破れず、残念。そして、外国人監督はW杯優勝できない、というジンクスは今年も守られました(ベスト4のうちベルギーだけがスペイン人のマルチネス監督)。フランスはデシャンが大喜びしてたけど、選手と監督での両制覇なるか?
7/12(木)
3:00 準決勝 クロアチア 2-1 イングランド (延長1-0)
開始5分にゴール前FKをトリピアが直接決めてイングランド先制。クロアチアはまたもや追っかける展開で、三十路の選手が多いので厳しそう。その後はクロアチアがゲームを支配していたように見えるのだけどなかなか点が入らない。後半20分くらいになって、ペリシッチがクロスボールに飛び蹴りをくらわせるアクロバティックなゴールでクロアチア同点。そして延長へ。クロアチアは決勝トーナメント3試合連続延長ですよ。通常90x3=270分のところ、360分もゲームしてますよ。しかもクロアチアは90分の選手交代なし。これで勝ったとしても、決勝はフランスが一日休み長いし、延長もしてないしで、体力消耗の差が大きいんじゃないかと心配になるとこ。延長前半が終わったところでマンジュキッチが太ももをつった模様、ここで交代かと思ったら、根性で出場、そしてその後にゴール前に切り込んで決勝点!マンジュキッチすごい。この後は太ももがやっぱりダメみたいで交代。決勝戦にマンジュキッチ出られるのかなと心配。そしてクロアチアが初の決勝進出。ユーゴスラビアも成しえなかった決勝進出、すごい、歴史的快挙だ。ここまで来たら優勝して欲しい。
7/14(土)
23:00 3決 ベルギー 2-0 イングランド
エキシビションとは言わないまでも、肩の力が抜けてクリーンなゲームが観られるのが3決の特徴。この2チームはすでにグループリーグの消化試合で対戦済。お互いにやりたいサッカーをやっているという印象で、ベルギーの攻撃サッカーに対し、イングランドは伝統のスタイルを捨ててまるでスペインのようなパスまわし。先制点はルカク→シャドリ→ムニエと綺麗なサイドアタック。後半になってスーパープレイが炸裂。ダイアーが持ち込んでうまくクルトワをかわしてボールはゴールへ、と思った瞬間に横からアルデルヴァイレウトが飛び込んでクリア。こんなに見事なカバーリングは初めてみた。クルトワの守備力が異様に高いうえにこんなカバーされたら鉄壁。イングランドは同点に追いつく決定機を逃し、後半37分にはデブルイネからアザールのホットラインが機能して2点め、勝負あり。しかしアザールのドリブル技術は実にすごい。ベルギーは初の3位だけど、優勝にふさわしい実力のチームだっただけに、このポジションは残念と言えると思う。
7/16(月)
0:00 決勝 フランス 4-2 クロアチア
苦難の歴史を乗り越えて決勝進出のクロアチア、ぜひ初優勝がみたい。この試合のクロアチアは、今大会で観た中で一番の動き。パスカットも鋭いしルーズボールへの反応もフランスを凌駕。延長の連続で1試合分を余分に戦ったうえ、フランスよりも休みが一日短いなんてことは微塵も感じられない、感動しました。しかし、それなのに、ほんとうにもったいない。FKからの自殺点、CKからのハンドPK、余計な点を2点もフランスに与えてしまった。ゲームはクロアチアが支配していて、決定機をなんども作っていたのに、試合の流れを引き込めず、2-4でクロアチア負け、実にもったいない試合でした。クロアチアにとっては歴史的快挙の準優勝だったけど、勝てる試合でした、残念。しかし人口400万の、横浜市よりも少し多い程度の国がここまで来たことは素晴らしいです。
エムベペは素晴らしい選手だけど、ベルギー戦、クロアチア戦のフランスのサッカーは守備的で面白くなかった。しかしこういうサッカーが最後に残る、というのはこれまでW杯で繰り返されてきたこと。これでフランスは2回めの優勝、おめでとう。なかなかW杯の初優勝は敷居が高い、まるで将棋の名人のように、(奪うものではなく)選ばれるものという雰囲気があります。
2018年のワールドカップも終わり、新人賞はエムボパ、MVPはモドリッチ、優秀GKはクルトワと納得の選出。2022年はカタール。今期躍進をとげた若いチーム、フランスとイングランドは台風の目になるでしょう。ベルギーやクロアチアのような攻撃サッカーが世界を席巻するようになることを願いつつ、次回のワールドカップを待つことにしましょう (2018.7.16記)
追記:決勝戦の途中でピッチに乱入してきたのは Pussy Riot というバンドだそうですが、試合の邪魔するよりも表彰式に乱入してきてプーチンにデコピンして欲しかった。
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