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ツリオヤジのキドニーケアな日々 ~ 知れぬ事は知れぬまゝに、たやすく知れるのは浅い事 (葉隠 聞書第一0202)

大剣の狂舞、大山沖の夜シロイカ

2019-08-07 21:52:56 | 釣りレポ 2019

ぶらり一人旅の釣りをしてきました。
行先も決めず、宿泊先も決めず、船宿の予約もせずという、あえてスケジュールを決めない旅釣行。
ただし、テーマはひとつ決めておきました。北陸か山陰のどこかの港からイカ釣りに出ることが目的です。

月曜に家を出て、西へ西へと移動。ラーメンを食べながら、温泉に浸かりながら、釣りに行ける船を探します。

現在、鳥取では夜釣りのシロイカ(ケンサキイカ)が絶好調。鳥取港、赤崎港、境港など、各地から出船していますが、どこも人気のようでなかなか予約が取れません。さらに台風8号の影響で火曜は船が出られず。やっと空いてる船がみつかって出られたのは水曜日の夕方便。

お世話になったのは、逢坂港にある第3北斗丸。
新北斗丸、第2北斗丸、第3北斗丸の3隻があります、受付はこちら井上釣具店で行い、港へと移動します。

鳥取の夜シロイカは、18-23時の1便、24-am5時の2便を出している船宿が多いです。この日は1便を予約しました。

鉛スッテ(イカメタル)も各種取り揃えてあります。
今回は道具を揃えて、イカメタル初挑戦だったのですが、ちょっと下調べが甘くて^^;、ここいらではイカメタルよりもエギングと呼ばれる中オモリ式の釣りが主流とのことでした。
エギングについてはまた後ほど詳しく触れます。

潮が速いときもあるので35号~40号のオモリを使ったエギングとのことですが、私の持ってったイカメタルで一番重いのは120g(32号)。これでもまあなんとかなるでしょう、ダメだったら船上でインプロビゼージョン対応することにして、事前準備のイカメタルで釣ることにしました。

港までは車で移動、こちらが第3北斗丸。
スパンカーが無いのに気づいたでしょうか?ここらへんでは、イカ釣りはカカリ釣りかパラシュート流し、ジギングの青物はどてら流しで狙うそうで、道具を立てる必要はナッシング。

5tくらいのですが、このサイズで6人しかお客さん乗せないようなので、釣り座間隔は余裕のよっちゃんイカですよ。釣り座は船長が決める方式で、私は左のトモに入れてもらいました。屋根があるから夕立がきても安心(^^)

こちらは新北斗丸、船の大きさはどれも同じです。こちらは舳先に立って釣るスペースがあります。

ロッドとリールはイカメタル用に購入したもの、初めて使います、わくわく(^^)

鉛スッテは120g、ドロンパにはヨーヅリのEZスリムオレンジを付けてみました。
オバマリグと呼ばれる、オバマ大統領来日の時に流行した仕掛けです(*注1)。
私以外のひとはみんなエギング仕掛けです。

夕日を浴びる大山に見送られて出港。
釣場までは20分くらいかな、近いです。

新北斗丸は先にアンカーを入れてます。

釣り方については、出船前に新北斗丸の船長が動画を見せてくれました。北斗丸は船長も女将さんもとてもフレンドリーで、初めて乗せてもらう私でしたが、もう何年も通っているような居心地の良い気分にさせてもらいましたよ。

水深は45m前後、まずは底からということで、3mほど棚を切ったら仕掛けを静止させて竿先に出るアタリを取ります。アタリなければ棚を探る感じ。一世代前の直結マルイカと一緒ですね。
本番は暗くなって、点灯してからだろう、と思ってたのですが、一投めから穂先が押さえ込まれるアタリ。すかさずバシコン合わせ、乗った、重いですよ。

大山沖の第1号のシロイカは、胴長25cmのまずまずサイズ。
これがマルイカなら良型で満足サイズなのですが、これじゃ小さいとのこと。

鳥取では大型シロイカのことを大剣(だいけん)と呼びます。三浦のベンケイ、伊豆のパラソルみたいなもんですね。これでは大剣サイズには遠く及ばない、とのこと。
こりゃ楽しみですね(^^)、大剣釣りたい。

ゲリラ豪雨を横から見ながら続いての投入、またもやアタリ。
こんなにアタリ多いの?まだ明るいのに。

バシコン合わせすると根ガカリ!いや、ぐいぐい引っ張る、重いぞ、これが大剣?
軟調のイカメタルロッドは「つ」の字に曲がる満月状態、まるでアオリの長竿感覚。
グイーングイーンと引っ張るモーターのような引きもアオリイカみたい。

大剣キターーーーッッッッ!!

胴長43cm、イカ測定方式(*注2)だと60cm級ですよ。
こりゃ伊豆アカイカサイズじゃあないですか(@_@)
日本海のケンサキイカは小さいと思ってたのだけどとんでもない誤解でした、大山沖の大剣すごい!!

しかしまだ日没直後で明るいですよ。
この時間にこんだけ乗りがいいのなら、関東のように昼に出船しても十分釣れそう。

エクスカリバー級の大剣交じりで空振り無しで乗ってきますよ。

私の持っていった25Lのクーラーを船長がみて、「これじゃ1時間で入らなくなるで」と言ったのは冗談でも誇張でもなかったです^^;

イカメタルでは十分に釣って楽しめたし、30杯ほど釣ったあたりでタックルチェンジ。
予備に持って行った、ライトマダイ竿にカルカッタ200Fもせっかくなので出場させます。
そして仕掛けはエギング仕掛け。船長にハリスの長さを聞きながら、船上で仕掛け作りです。
バッグの中に小田原40号オモリがあったので、これ使いますか。
エギングは、地方によってはオモリグとも呼ばれる仕掛けです、鳥取エギングはオモリの上部にも枝でスッテをひとつ付けるのが特徴。3号餌木とヨーヅリウルトラスッテMの2本ヅノです。
関東イカオヤジにとっては、オバマリグはスミイカのテンヤスッテ仕掛け、エギングはアオリの中オモリ仕掛けに欲針をつけたもの、をイメージすればわかりやすいと思います。

そんなこんなで、船上で結んだエギング仕掛けを投入。
底から5mでひとしゃくり、アタリを待つといきなりグィー。
ちょっと待つとさらにグィーン。
LTマダイ竿は満月、まるで3kg級のマダイを掛けたような曲がりですよ。
上がってきたのは大剣のダブル、こりゃ重いわぁ。

エギング仕掛けの恐ろしいところは、ほとんどダブルで掛かってきます、しかもでかいのばかり。
このままじゃクーラー溢れてしまう。

こういうときは小さいイカの方が嬉しい、小さいイカを狙おう。
小さいイカは小さいスッテが好き。なので、餌木は2号に、スッテは7cmに、これでマルイカサイズが入れノリよ!
と、思ったのは浅はかな考えでした。
いくらスッテを小さくしても、大剣ばかりが乗ってきます^^;;;

よし、棚を探って小さいのを狙おう。
海面から30m、、大剣ズドン!ダブル!
海面から20m、、大剣ズドン!ダブル!
海面から10mでどうだ?大剣ズドン、1杯のみ。
よし、先糸分だけ落とそう、海面から3mでどうだ?やっと乗ってきた!胴長25cm。
しかし、こんなに浅い棚で乗せると手返しが良すぎて数が飛躍的に伸びてしまうではないか!
そうこうしているうちに、小型はホントに貴重品、どれもこれもでかイカばかりになっちゃいました。

結局、クーラーを埋まらせるのを遅らせる効果的な手段はひとつだけ。
休み休み釣ること、これしかないです^^;

イカスノコ使いたかったのだけど、それだと数が入らなくなるので、たっぷりの潮氷に投入して冷します。
それでも50杯ほどでクーラー一杯に、、、

北斗丸はカカリ釣り。船長は手持ち無沙汰なので仕掛けを下ろしてイカ釣ってます。
あれよあれよという間にザルが溢れてますよ。
船長は50Lクーラーを持っていたので、差し上げてもいいかと聞くと、快く了承いただきました。
しかし、恐ろしいことに船長の50Lクーラーもやがて満杯に、、

「沖あがり前にザル一杯分釣って、港に戻ったら発泡と氷用意するから、それで持ってお帰り」と船長。
沖あがり直前に釣った奴なら、20分ほどザルで放置していても痛まないですね、そうさせてもらいましょう。

25Lクーラーではなく、もっと大きいクーラーにすれば良かったか?とも思いましたが、そんな心配な無用でした。この日は50Lでも75Lでも、どんなサイズを持ってきていても、みなさんクーラー満杯になっていました^^;

全員がクーラー容量不足で23時の定時まではもたず、1時間ほど早上がりとなりました。

正確に数えてないですが、、25Lクーラーに50杯ほど、最後にダッシュでザル一杯釣って30杯ほど、船長のクーラーに入れたのもあって、トータルは何杯くらいでしょうか。休み休み釣っていてもこれです。
この船はけっこうアジを書いている(*注3)ようで、HPの乗せている釣果とは違ってるように感じました。この日の爆釣もHPには載せてませんでした。

そんなこんなで沖あがり。
いやぁ、真夏の夜の夢でしょうか、最高に楽しい釣りとなりました。
イカメタル、エギング、どちらも堪能。
軟調なタックルを使うので、イカの引きを存分に味わえる、この釣り面白い!

サービス券もゲット!
2年で6回はちょっと厳しいけど、年に1度くらいは来たい釣りです。
ちなみに、いつもいつもこんなに爆乗りというわけではないそうで、「いいさん、良い時期に来たね。横浜からわざわざ来てくれたので、釣れてるときで良かった」と言ってもらいました(^^)
横浜から遠路はるばる来たことに、日本海の神様がサービスしてくれたのでしょう。

来るときは一般道でちんたらちんたらと走りましたが、イカを大量に積んでいるので帰りは高速道路をかっ飛ばし、2回の仮眠をしても翌日の12時には帰浜できました。

実は、この日に釣ったイカはクール宅急便で送り、帰り道に石川県あたりでもう一度夜イカやって帰ろうかなとも思ってたのですが、イカでかすぎ、数が多すぎで宅急便で送れず、即時帰宅としました^^;

山陰ではシロイカ、三浦ではマルイカ、伊豆ではアカイカ、北陸ではマイカ、沼津ではジンドウイカ、佐賀では呼子イカ、その他ブドウイカ、ダルマイカ、メトイカなど呼称は多彩、そのイカの標準和名はケンサキイカ。でかくても身は柔らかく甘みは抜群です。
この絶品シロイカは、野毛ニケ、阪東橋魚快縁でもしばらく食べられると思います

 *注1 小浜が発祥の地ということからこう呼ばれています。
 *注2 メディア等に載っているツツイカ系のサイズは、胴の先端から短い足の先端までの測定値です。
 *注3 アジを書く = サバを読む、の対義語

[逢坂港 第3北斗丸]
鳥取県西伯郡大山町塩津741
http://hokutomaru.wixsite.com/3gou

井上釣具店↓に集合、受付。

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2 コメント

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Unknown (びしま)
2019-08-09 21:50:07
良いですね~・・・

こちとら今のマルイカ釣りには違和感タラタラ・・・^^;

30年前の大原アカイカ忘れられなくて・・・
周りが3cmスッテなんて使ってても数より型狙い・・・
大型4寸スッテなんて使ってスソばかり・・・^^;

ま、アカイカサイズ獲れたらマルイカ10匹分かもで・・・
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びしまさんゑ (calm)
2019-08-10 08:35:45
大原沖のアカイカ、すっかり鳴りを潜めてしまいましたね。潮の加減なのかな、、、大原はもとより、太東、片貝と初夏の風物詩だったのに。

関西発祥のイカメタル。今回初めてやってみたけど、面白かったです。PE0.6号の夜釣りなんて道糸絡んだらおえねえ!?、と思ってたけど、トラブル皆無だったし。

しかし、日本は狭くて広いです。まだまだでっかいアカイカが釣れるとこが残ってました。
いま呼子でもかなり釣れてるので、行ってみたい、、^^;;
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