
倉橋由美子の長編を2篇読んだところで、超短篇、というか童話を読んでみます。
古今東西のお伽噺をモディファイ(換骨奪胎)したものといえば、太宰治の『お伽草紙』を思い出します。
作者曰く、骨と筋肉だけの文章で書いてみようとしたとのこと。情景描写を捨て、淡々と進めるストーリーこそ、童話の面白さが感じられます。
近代の児童文学(大人が子供に読ませようとしている文学)をいかがわしいと断じ、お伽への回帰性を示した作品ではないでしょうか。
目次はこんな感じ。26篇からなります。
最後はトルストイで締め。
けっこうエロティックというか、下ネタチックな表現も多いですが、お伽話を素直に解釈するとそっち方面を無視できなくなるものも多いです。
数枚の挿絵がありますが、これがいい味だしてます。挿画は柄澤齊。
著者プロファイル。
文庫化は1988年。
作品は「波(1982年5月号~1983年12月号)」に掲載。
単行本は1984年に新潮社より発刊。
p.s. 合掌、いしだあゆみ死去。昭和のスタアがまた一人いなくなった。2500引いて700残し。
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