居心地

相棒のワンコとの暮らしの風景
他愛ない日常のあれやこれ

まどろみ切符

2009年07月21日 | 妄想ワールド
一瞬だけ駅の切符販売機の色が変わる時間がある。

誰もが見逃してしまいそうな僅かの間に

その切符を買えた人は幸運の持ち主。

だが、それを使えるのは朝の通勤時と決まっている。


よくよく見ると切符にはこう書いてある

「目覚めた時が到着駅」

朝の通勤ラッシュ時にポッカリと空いた席に腰を下ろしたら

たちどころに切符は効力を発揮する。

両の瞼は重くなり車内アナウンスが間延びして聞こえだす。


この切符の売りは決して熟睡ではなく

うとうととした微睡み。

好きなだけウトウトしても決して乗り過ごす事も

早まって途中下車する心配もない。

程良く足りない睡眠を補うかのように

心地良いひとときを貪る。


ハッと我に返るといつもの駅名のアナウンスが聞こえる。

フワフワと雲を踏むように出口へ向かうが

切符を改札に通した途端シャッキっと目覚める。

何事も無かったかのように眩しい日差しに目を細めながら

大通りの交差点を職場へ向かって闊歩して行く。



さて、こんなラッキーな切符 手に入らないかしら?



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コメント (6)
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