地震リスク delphis manta blue

身近な地震リスク 減災を目指して

<復興を願い 2011.3.11東日本大震災>
<未曾有の巨大災害 記録>

社会貢献の発展形

2007-04-30 | 地震リスク

自然災害発生に対する義援金の拠出、救援物資の供給、片付け等のボランティア活動は個人、企業ができる社会貢献のひとつ。自然災害に対する日頃からの社会貢献にはどんなことが考えられるのか。

 

最近注目されている社会的責任投資(SRI)は、企業を法令遵守、環境、社会や地域への貢献の状況について評価、選別して安定収益を目指す投資手法である。以前に不祥事件を繰り返す企業を格付けに反映させる制度をと話したことがあるが、この投資手法はすでに投資していた不祥事企業を途中投資対象から除外している。

 

このSRIに防災について企業を評価、選別をする「日本防災投資ファンド」を創設してはどうだろうか。この観点に注目し銀行ではすでに日本政策投資銀行が世界初の防災格付融資を創設した。単なる防災力のある企業、社会貢献している企業への投資でだけではなく、巨大地震発生時にその防災投資ファンドが資金調達の有力な手段に変身できる仕組みがあると頼もしい。将来の地震発生に備えて個人がこの防災投資ファンドに投資し、万一の場合にはこのファンドから資金が還元される機能があればなお魅力ある商品になるに違いない。企業も個人も防災力を高めることが社会貢献に繋がるはずだ。従来の地震保険と組み合わせた商品もおもしろい。保険はコストをかけて万一のとき大きな補償を得るものであるが、日本人にはそのコストをかけたくないとの心理がありあまり普及していない。発想を投資・貯蓄商品で補償を得ることも必要かもしれない。

 

過去に地震発生後では平成16年新潟県中越地震で大和証券投資信託委託が新潟県応援ファンドを運用した。新潟県企業の株式20%、外債ソブリン・マザーファンドへ70%という配分で投資する仕組みで、現在の純資産約44億円、基準価格10,499円(27日現在)の成績である。これも社会貢献のひとつのアイデアであり、証券・金融業界が一体となった防災に重点を置いた社会貢献金融商品について期待したい。

北越銀行投資信託情報

 http://www.hokuetsubank.co.jp/tohshi/style/niigata_ohen.html