地震リスク delphis manta blue

身近な地震リスク 減災を目指して

<復興を願い 2011.3.11東日本大震災>
<未曾有の巨大災害 記録>

柏崎市の被災率

2007-08-12 | 地震リスク

新潟県中越沖地震発生から16日で1ヶ月が経つが、多くの住宅が倒壊した柏崎市の耐震化について調べてみた。先日の責任転嫁の市長発言にあらわれたとおり、市政の無策が被害を拡大したのではないかと考える。全国同様の市町村が多いのは事実であり、第二の柏崎市にならないような行政をすすめていただきたい。

 

今回の地震による新潟県が発表した被害状況は12日現在、世帯数でみると全壊1千世帯、大規模半壊0.5千世帯、半壊2.7千世帯、一部損壊33.7千世帯と合計39千世帯にも及ぶ。被害の半数以上が柏崎市(27千世帯)で、全壊、大規模半壊のほとんどが集中している。柏崎市の世帯総数が34千世帯であることから80%近くが被災したことになる。

 

平成16年新潟県中越地震の時でも柏崎市は5.7千世帯が被災している。柏崎市は全国で展開されている住宅の耐震診断、耐震改修の補助制度等は実施されておらず、平成16年の地震の教訓が生かされなかった。市政に問題があったといわざるを得ない。私的財産である住宅は、耐震補強をするかしないかは個人の判断に委ねるとしても、今回特に商店街、道路沿いでの建物倒壊による死者がでた。公道を歩いていた市民が巻き込まれたのである。その市民の安全を守れなかった市の責任は重い。

<新潟県:新潟県中越地震被害状況>

http://bosai.pref.niigata.jp/content/jishin/higai_new.html

<国土交通省:支援制度のある全国市区町村>

http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/taishin/jichitai.pdf

 

以前にも埼玉県が実施した震災時の道路沿いの危険箇所調査、撤去指導は他の行政に非常に参考となり、地震が来る前に危険箇所の除去をとの考え方が全国に広がることを期待したい。

<埼玉県:震災予防条例、他>

http://www.pref.saitama.lg.jp/A05/BC00/kentoukeika/page004.htm

http://www.pref.saitama.lg.jp/A05/BC00/kentoukeika/page005.htm

 

6日にニッセイ基礎研究所が発表した「耐震改修の促進は市区町村から」のレポートも非常に参考となる。

http://www.nli-research.co.jp/report/researchers_eye/2007/eye070806.html