1948年(昭和23年)6月28日、福井平野の直下でマグニチュード(M)7.1の地震が発生し、死者3.7千人、倒壊家屋3万6千棟の当時で関東大地震に次ぐ被害となった。この地震による断層は地表には現れず、深部の断層(福井平野東縁断層帯西部)によるものとされた。
気象庁の資料によると、福井県は過去80年間で震度3以上の地震による都道府県最大震度の回数が154と全国27番目の回数が少ない県である。しかし、福井県はこの福井地震をはじめ、1891年10月の濃尾地震(M8)、1854年の安政東海・南海地震、1944年、1946年の東南海、南海地震により被害が生じている。
政府特別機関の地震調査研究推進本部が平成16年に公表した長期評価によると、「福井平野東縁断層帯西部の今後30年の間に地震が発生する確率は、1948年福井地震が起きたことから極めて低い」と判断されている。一方、福井平野東縁断層帯主部では、「全体が1つの活動区間として活動する場合、マグニチュード7.6程度の地震が発生する可能性がある。今後30年の間に地震が発生する確率が我が国の主な活断層の中では、やや高いグループに属することになる。」とのことだ。
福井県では地震による被害想定をこの福井地震の再来型と敦賀断層地震の2つのシミュレーションを作成している。福井地震の再来型では、県内の木造総棟数の約20%に当たる約7.7万棟が大破、死者は最大で4.3千人の被害だ。
<気象庁 東京気象台 資料>
http://www.tokyo-jma.go.jp/home/fukui/jisin/fukui_jisin.htm
<福井県立恐竜博物館 博物館セミナー>
http://www.dinosaur.pref.fukui.jp/event/2002/20021208/
<日本地震学会 広報誌 '98NO.9>
http://wwwsoc.nii.ac.jp/ssj/publications/NAIFURU/pdf/nf-vol9.pdf