マグダラのマリア 娼婦か聖女か? (PART 1)
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デンマンさん。。。 どういうわけで急にマグダラのマリアを取り上げるのですか?
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ジューンさんも名目キリスト教徒としてマグダラのマリアに関心があるでしょう?
確かに、名前は聞いたことがありますわァ~。。。 でも、私は敬虔なキリスト教徒ではないので どちらかと言えばマリアさんよりも 中間選挙前にトランプさんの共和党よりも民主党を応援することにしたシンガーソングライターのテイラー・スウィフトさんの方に興味がありますわァ。
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僕もテイラー・スウィフトさんのファンですよ。。。
マジで。。。?
ジューンさんは、呆れた表情を浮かべているけれど、僕がテイラー・スウィフトさんのファンでは可笑しいのですか?
別にかまいませんけれど、そんな事よりも、なぜ急にマグダラのマリアを取り上げるのですか?
あのねぇ~、実は昨日、バンクーバー図書館でDVDを借りて"The Real Da Vinci Code (本当のダ・ヴィンチ・コード)"というドキュメンタリーを観たのですよ。。。
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デンマンのコメント
Nov 05, 2012
This is a documentary presented by Tony Robinson---British actor and commentator---who takes a look at the "facts" on which Dan Brown built his blockbuster novel.
Following the trail laid down by Dan Brown, Tony undertakes his own quest for the Holy Grail.
It is a really shocking secret that Jesus got married to Magdalene and that their daughter has created a long-lasting bloodline that continues to this day.
Is this imaginative fiction or historical fact?
You are guided to the informative and entertaining fact-finding journey.
Personally, however, this journey didn't make me believe the fascinating new story, but the so-called John the Baptist painted on the famous "Last Supper" appears to be a female rather than a male disciple as Tony pointed out.
この作品は英国の俳優兼コメンテーターであるトニー・ロビンソンによってプレゼンされるドキュメンタリーで、ロビンソンは大ベストセラーの『ダ・ヴィンチ・コード』を書いた著者のダン・ブラウンが小説を書くのに基にした事実に注目している。
著者による足跡をたどりながら、聖杯伝説のカリスについてロビンソンは独自に調べてゆく。
イエス・キリストがマグダラのマリアと結婚し、生まれてきた娘が、その後今日まで続くキリストの血統を残したということは驚くべき提言である。
この事はフィクションなのか? それとも歴史的事実なのだろうか?
このドキュメンタリーは観る者を知的で楽しい真相究明の旅にいざなってくれる。
しかし、個人的には、このドキュメンタリーの旅でくり広がられる新しいストーリーを信じることはできない。 でも、あの有名なレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた『最後の晩餐』に登場する洗礼者ヨハネがロビンソンが指摘するように 実は、男性ではなく女性の弟子の姿をしているということは頷(うなづ)ける。
あらっ。。。 2012年11月5日に、デンマンさんはコメントを書いているではありませんか!
そうなのです。。。 知らずに2度観たのですよ。。。
以前に観たことをすっかり忘れていたのですか?
そうなのです。。。 でも、コメントを読んだら、同じ感想を持ったのでした。。。 やっぱり、2012年から僕の見方や受け止め方は、あまり変わってないようです。。。 あれから進歩してないのか? そう思ったのだけれど、 見方や受け止め方や考え方は、6年ぐらいでガラッと変わることは稀なので、それほど悲観しませんでしたけれどね。。。
なにも、そんなに深刻に考えることでもないでしょう!? 。。。で、2度観たので、そのことを書こうと思ってマグダラのマリアをタイトルに選んだのですか?
そういうことです。。。 コメントにも書いたけれど、キリストはマグダラのマリアと結婚していたとドキュメンタリーでは話を進めてゆくのですよ。
わたしが子供の頃に教わった牧師さんは「マグダラのマリアは娼婦をも意味する“罪深い女”という異名を与えられたのです」と、言ってましたわァ。
僕も、高校生の頃はマグダラのマリアは娼婦だと思っていたのですよ。。。 でもねぇ~、ドキュメンタリーでは「イエス・キリストがマグダラのマリアと結婚し、生まれてきた娘が、その後今日まで続くキリストの血統を残した」と語っていた。
本当はどうなのですか?
ウィキペディアには次のように書いてありますよ。。。
イエスと結婚していた?
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さきの『最後の誘惑』で十字架上のイエスがマグダラのマリアとの結婚生活を夢想する。
1982年に英国で刊行されたノンフィクション“Holy Blood, Holy Grail”(日本語版:『レンヌ=ル=シャトーの謎』)で著者らは、イエスとマグダラのマリアが結婚しており、子供をもうけたという仮説を示した。
マーガレット・スターバードもこれに追随し、1993年『マグダラのマリアと聖杯』で、イエスとの間の娘をサラとした。
2003年の小説『ダ・ヴィンチ・コード』がそれをストーリー中に使っている。
シンハ・ヤコボビッチとバリー・ウィルソンも、2014年出版の“The Lost Gospel: Decoding the Ancient Text that Reveals Jesus' Marriage to Mary the Magdalene” (日本語版『失われた福音-「ダ・ヴィンチ・コード」を裏付ける衝撃の暗号解読』2016年)の中で、二人の聖なる婚礼や交わり、子供を二人もうけたことなどを詳細に記録した古代シリア語文書を解読している。
結婚していたとする論では、あちこちに暗喩や象徴の形で残っていると主張している。
そもそも西洋美術には作品の中にシンボルとしての形や色を配し、暗示的に表現する手法があるのである。
古くから中心的な宗派以外は、異端として迫害されたり証拠品を焼き払われたりしてきた歴史がある。
迫害の対象となるような表現であれば、当然その手法を美術家たちは用いてきた。
明示的なものでは、2-3世紀ごろの著作と見られる『フィリポによる福音書』の記述がある。
古代社会でも国を治める者によって宗教内容の統制が行われ、統率者の意向にそぐわない教義は何度も隠蔽と書き換え、そして迫害が行われてきた。
この結婚という内容もその隠蔽の1つとみられている。
イエスの結婚を巡り、近年さまざまな研究書、追跡書などが出ている。
20世紀の半ばに、異端の書としてこれまで姿を消していた書物がナグ・ハマディ写本の発見など、その姿を現してきた。
そんな世論の中、娼婦を否定し妻とするのは「同じ見方の裏と表」と、エレーヌ・ペイゲルス(Elaine Pagels)は指摘した。
ペイゲルスによれば、「男たちは、マグダラのマリアがイエスの弟子でも、リーダーでもなく、性的な役割だけを与えようとして、このようなファンタジーを作っているのではないかとさえ思える」と。
しかし、史実の対象となる古書の中にイエスが結婚をしていないという具体的な表現もなく、重要な文書が削除され教義が歪曲されたとも解釈できる。
太古の時代に地球上のあらゆる文化でリーダーとしての女神崇拝があったことの名残でもあるマグダラのマリアの存在に恐れを感じた組織が「性的」や「ファンタジー」という言葉によって、逆に貶めているとも考えられる。
出典: 「マグダラのマリア」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
。。。で、デンマンさんはどう思うのですか?
キリストがマグダラのマリアとの間に娘をもうけていたというのは ありえないことではないと思います。。。 上の説明にも書いてあるように、太古の時代から女神崇拝があったことの名残でもあるマグダラのマリアの存在に恐れを感じたキリスト教会がマグダラのマリアに「娼婦」というレッテルを貼りつけたのだと思います。。。
そうでしょうか?
実は、ドキュメンタリーの中でも紹介しているのだけれど、フランスの南部海岸地方にマグダラのマリアと娘が難民として避難してきたというイベントをお祭りにしているところがあるのですよ。。。
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。。。ということは、マグダラのマリアがキリストの子供を宿したので、住民に排斥されて避難民として船で当時のフランスに難民として避難したのでしょうか?
でもねぇ~、そのお祭りは、どうやら中世になってから、噂に基づいて始められたらしい。。。
でも、その噂というのが、過去の事実に基づいていたということだって考えられるでしょう?
そうです。。。 だから、その内、キリストとマグダラのマリアの娘のことが書かれている「死海文書(Dead Sea Scrolls)」のような古文書が地中海沿岸のどこかで見つかるかもしれませんよ。
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