ナールトウェイクから
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ケイトー。。。 ナールトウェイクというのは初めて聞く名前だけれど、オランダにある地名なのォ~?
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そうです。。。よく解りましたねぇ~。。。
だってぇ~、トップに出てきた写真は典型的なオランダの風景じゃない。。。。
うん。。。確かにそうです。。。
。。。で、タウンハウスの前に立っている女性がナールトウェイクからバンクーバーに住んでいるケイトーに会いにやって来たというわけぇ~?
そうです、と言いたいところなんだけれど、実は、そうじゃないんですよ。。。
だったら、おもわせぶりに可愛い女の子の写真など貼り出さないでよゥ。。。誤解を生むだけじゃない。。。いったい、どういうわけで写真を貼り出したのォ~?
実は、写真の女性は埼玉県熊谷市出身の中本友梨佳(なかもと ゆりか)さんです。。。僕のブログの常連さんですよ。。。ちょっと次のリストを見て下さい。。。
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■『拡大する』
■『アダムとイブはバナナを食べた』
これはライブドアの僕の「徒然ブログ」の日本時間で10月13日の午前1時31分から午前3時49分までのアクセス者の記録です。。。赤枠で囲んだ箇所に注目して欲しい。。。
10月13日の午前2時35分に アダムとイブはバナナを食べた を読んだのねぇ~。。。
そうです。。。日本時間はオランダ時間よりも7時間進んでいるので、オランダ時間では10月12日の午後7時35分ですよ。。。中本友梨佳(なかもと ゆりか)さんは、国際司法裁判所があるハーグの近くのナールトウェイクに住んでいるのです。。。
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ナールトウェイクは、けっこう大きな町なのねぇ~。。。
日本の町と比べると、それほど大きな町ではありません。。。日本でも、ひところ自治体の合併がブームの時があったけれど、実は、2004年にナールトウェイク (Naaldwijk)は、デ・リール (De Lier)、ス=グラーヴェンザンデ (s-Gravenzande)、モンステル (Monster)、ワーテリンゲン (Wateringen) と合併してウェストラント(Westland)という町になったのですよ。。。それでも、5つの町を合わせても人口は 10万人ほどです。。。
。。。で、友梨佳さんは、この町で何をしているのォ~?
この町で下宿しながら10キロ離れたハーグにあるハーグ応用科学大学に通っているのです。。。。
何を勉強しているのォ~?
人文学部でヨーロッパ史を専攻しているのですよ。。。
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友梨佳さんは、旧約聖書でも勉強しているのォ~?
なんで、旧約聖書を勉強していると思うわけぇ~?
だってぇ~、アダムとイブがリンゴを食べたのは旧約聖書の創世期の有名なエピソードじゃない。。。ケイト―は、リンゴじゃなく、バナナを食べたと思っているようだけれど、友梨佳さんも、アダムとイブは何を食べたのか? リンゴなのか? バナナなのか? それともイチジクなのか?…友梨佳さんも、そのことを調べようとしたのではないのォ~?
なるほどォ~。。。友梨佳さんが専攻しているヨーロッパ史は、確かにキリスト教徒は切っても切れない縁があるから、タイトルにつられて読んだんでしょう。。。
。。。で、記事のどこに注目したのォ~?
次の箇所を読んで、友梨佳さんもアダムとイブはリンゴじゃなくてバナナを食べたと納得したのですよ。。。
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あのねぇ~、聖書の中に紛らわしい言葉を初めて書いたのは、現在“聖ヒエロニムス”と呼ばれているおっさんなんですよ。。。この人は紀元340年にダルマティアで生まれた。 両親はキリスト教徒だったけれど、彼自身はキリスト教に興味がなかったのですよ。 ローマに留学したのも修辞学と哲学の勉強のためだった。
その人がどうして聖書にかかわるようになったの?
あのねぇ~、ギリシア語を習得し、ガリアやアナトリア半島をめぐって古典の研究に没頭していたのだけれど、373年頃、アンティオキアで重病にかかってしまった。 それで神頼みをする気になって神学の研究に生涯をささげることを決意したのですよ。 それからはシリアの砂漠で隠遁生活を送ってヘブライ語を学んだのです。 そして以前からあったさまざまな聖書のテキストをラテン語に統一しようというプロジェクトに没頭することになったのですよ。 上の本には次のように書いてある。
教皇に命じられ、ローマで行われたヒエロニムスのこの翻訳作業が契機となり、聖書はより多くの人に読まれるようになった。
それから600年のあいだに、ほかの言語でも聖書が翻訳されはじめる。
その後、1455年、ヨハネス・グーテンベルクが活版印刷を考案してから、聖書は初めて大量に印刷されるようになった。
グーテンベルク聖書は、千年前に編まれたヒエロニムスのラテン語訳を忠実に写したものである。
英語と同じようにラテン語も、音は似ているが意味が異なる同音異義語の多い言語である。
エデンの「善悪」の果実というヘブライ語を訳すとき、ヒエロニムスは“malum”というラテン語を当てた。
聖書考古学者のシュネイア・レヴィンによれば、それはむしろ「悪意ある」という意味にちかいそうだ。
その一方で、“malum”は「リンゴ」と訳すこともでき、もともとはリンゴを意味するギリシャ語の“melon”から派生した言葉であるという。
グーテンベルク聖書を読んだルネサンス時代の画家たちは、その単語がリンゴを指すと解釈し、エデンの園の絵にリンゴを描き入れるようになったのだ。
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ルーカス・クラナッハ(父)の「アダムとエバ」、1526年。
ここに描かれるべき果実はバナナだったかもしれない。
23-25ページ 『バナナの世界史』
著者: ダン・コッペル 訳者: 黒川由美
2012年6月3日 第1版第2刷発行
発行所: 株式会社 太田出版
つまり、「善悪」の果実というヘブライ語を訳すとき、ヒエロニムスは“malum”というラテン語を当てたのね。 それをグーテンベルク聖書を読んだルネサンス時代の画家たちは、その単語がリンゴを指すと解釈し、エデンの園の絵にリンゴを描き入れるようになったのね。
そういうことなのですよ。
。。。で、いったい誰が初めてリンゴを描き入れたのォ~?
フーゴー・ファン・デル・グース (Hugo van der Goes)が次の絵を描いたのが最初だと言われているのですよ。
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フーゴー・ファン・デル・グース
(Hugo van der Goes)
(1440年頃 - 1482年)
初期フランドル派の画家。
1467年、彼はヘントの聖ルカ組合に加入した。
のち組合の長老となった。
長老の間、ブルゴーニュ公シャルル勇胆公とマーガレット・オブ・ヨークの結婚を祝う、ゲントの町の装飾を担当し、公爵夫妻から雇われることとなった。
彼の絵のモデルとなった、ブリュッセルにあるジェリコのバラ聖母修道会の尼僧エリザベートとの関係からおそらく精神病を病み(彼女がモデルを務めたフレスコ画『ダヴィデとアビガイル』は現在失われている)、1478年頃彼は自己の憂鬱に打ち勝つには修道院で生きるほかないと、他の修道院に隠遁した。
彼は修道院内で俗人扱いであったとみられる。
ファン・デル・グースは1480年頃自殺を図り、2年後に死んだ。
彼の最も有名な作品は『ポルティナーリの三連祭壇画』(1475年。ウフィッツィ美術館蔵)で、ブルッヘにおけるメディチ家の代理人、銀行家トマッソ・ポルティナーリが依頼した、フィレンツェのサンタ・マリア・ヌオヴァ教会の背障である。
出典: 「フーゴー・ファン・デル・グース」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
つまり、このフーゴー・ファン・デル・グースのおっさんがリンゴを描きいれたために、アダムとイブがバナナではなくリンゴを食べたということが絵を見る人とオツムに焼き付いてしまったのですよ。 それ以来、画家は誰もが『アダムとイブ』の絵にリンゴを描き入れるようになったのですよ。
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ADAM AND EVE by ヤン・ホッサールト
Jan (Mabuse) Gossaert (1478-1532)
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Adam and Eve by ルーカス・クラナッハ
Lucas Cranach the Elder (1472-1533),
the German Renaissance painter.
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ADAM AND EVE by ハンス・バルドゥング
Hans Baldung Grien (1484-1545)
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ADAM AND EVE by ティントレット
Tintoretto (1518-1594)
The Fall of Man, c. 1550
Canvas, 150×220 cm
Galleria dell’Accademia, Venice
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ADAM AND EVE by ヘンドリック・ホルツィウス
Hendrik Goltzius (1558-1617)
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ADAM AND EVE by ピーテル・パウル・ルーベンス
Peter Paul Rubens (1577-1640)
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ADAM AND EVE by ハンス・トマ
Hans Thoma (1839-1924)
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ADAM AND EVE by モーリス・ドニ
Maurice Denis (1870-1943)
1532年に亡くなった ヤン・ホッサールト (Jan Mabuse Gossaert) から 1943年に亡くなった モーリス・ドニ (Maurice Denis) まで 400年以上『アダムとイブ』の絵にリンゴを描き加えてきた。 今でもほとんど変わらない。
。。。で、誰がバナナだと言い出したのよ。
次の写真のおっさんですよ。
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あらっ。。。 これはスウェーデンの100クローナのお札じゃないのォ~?
あれっ。。。 シルヴィーにはよく判ったねぇ~。。。
だってぇ、私はスウェーデンに妹と旅行した時に、このお札を使ったことがあるもの。。。でも、このおっさんの名前は知らないのよ。 一体このおっさんは誰なのォ~?
シルヴィーも名前を聞けばすぐに分かると思うよ。 博物学者のカール・リンネ (Carl Linne: 1707-1778) ですよ。 “現代分類学の父”と呼ばれて世界的に有名ですよ。
高校の生物学の時間に、名前は聞いたことがあるわ。。。で、このおっさんがリンゴじゃなくてアダムとイブが食べたのはバナナだと言い出したわけ?
あのねぇ~、反論してバナナだとローマ法王に抗議したかどうか知らないけれど、リンネは敬虔なキリスト教徒だった。 自分の仕事は、神の創造物に関する完璧な目録を作ることだと決意していたのですよ。 しかも、リンネはエデンの存在も、そこにバナナがあったことも信じていた。 本には次のように書いてある。
甘く黄色いバナナには、善悪を知る知恵の木にちなんで「知識」を意味するラテン語から“Musa sapentium”という学名を与えた。
また、青いバナナ(料理用として利用されている“プランテーン”のこと)は“Musa paradisiaca”すなわち「楽園のバナナ」と名づけた。
リンネがつけた属名“Musa”は、バナナを示すアラビア語“mauz”から来ている。
アラビア語で書かれたイスラム教の聖典、コーランにも聖なる園にバナナが登場するので、この解釈が納得がいく。
コーランでは、エデンの禁断の木は“talh”と呼ばれ、これは通常、「楽園の木」と訳されるアラビア語である(あるいはもっと直接的に「バナナの木」と訳される場合もある)。
このイスラム教の聖典によると、その木は「長く生い茂った葉の陰で、果実は重なるように実をつけ……季節を選ばず、その実りが途絶えることはないだろう」と記されている。
確かにこの描写は、房になった同心円状のバナナが次々と実っていくさまと符合している。
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24-26ページ 『バナナの世界史』
著者: ダン・コッペル 訳者: 黒川由美
2012年6月3日 第1版第2刷発行
発行所: 株式会社 太田出版
なるほどォ~。。。 コーランには聖なる園にバナナが登場するのねぇ~。。。?
そうですよ。 イスラム教もキリスト教も、さかのぼって行くと旧約聖書にたどりつきますからね。。。 それに、もう一度『アダムとイブ』の絵を見て欲しいのですよ。
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アダムとイブはイチジクの葉で大切なところを隠しているのですよ。
そうだわね。。。 たいてい上のようにイチジクの葉で隠してあるわよね。 それが、どうだと言うのォ~?
どうして「イチジクの葉」なのか? シルヴィーは不思議に思ったことない?
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大切なところを隠すのに、ちょうど手ごろな大きさだったからじゃないのォ~?
でもねぇ~、よく見ると「イチジクの葉」ってぇ、隙間(すきま)が開(あ)いてるのですよう。 チラチラ見えてしまう。
それはケイトーが目を凝(こ)らして見ようとするからよう! うふふふふふ。。。
別に見ようとしなくても「イチジクの葉」に目をやれば隙間(すきま)から見えるのですよ。 リンゴの木からリンゴを食べて、急に恥ずかしくなって大切なところを隠すのであれば、リンゴの木の葉で隠すのが自然でしょう! それなのに「イチジクの葉」で隠している。 不自然だとシルヴィーは思わない?
言われてみればリンゴを食べたのだから、そばにあるリンゴの枝から葉をもぎ取って隠すのが手っ取り早いわけよねぇ~。。。 でも、リンゴの葉っぱじゃあ隠すのに小さすぎるわよう。
じゃあ、どうしてイチジクの木がリンゴの木のそばにあったわけ。。。?
偶然にリンゴの木のそばにイチジクの木があったわけよ。
あのねぇ~、実は、古代の世界ではバナナは“イチジク”と呼ばれていたのですよ。
マジで。。。?
上の本にそう書いてある。 その証拠にあの有名なアレクサンダー大王がインドで初めてバナナを見た時に「イチジク」と書いて先生のアリストテレスに書き送っている。
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それに、新世界に渡った探険家のスペイン人たちもをバナナを見て「イチジク」と記録した。
でも、古代に“イチジク”がバナナを意味したなんて信じられないわ。
あのねぇ~、決定的な証拠が古代ヘブライ語にある。 古代ヘブライ語ではバナナは“イチジク”と呼ばれていた。 そして禁断の果実ははっきりと次のように書かれている---「イブのイチジク」と。。。 つまり、イブはバナナを食べてアダムにもバナナを食べさせたのですよ。 そうであるならば、「イチジクの葉」とはバナナの葉なんだから、これは大切なところを隠すのには充分すぎるほど大きいのですよう。
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『アダムとイブはバナナを食べた』より
(2022年8月26日)
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【ジューンの独り言】
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ですってぇ~。。。
あなたも、上の記事を読んで、アダムとイブはリンゴじゃなくてバナナを食べたと納得しましたかァ~?
ええっ。。。 「そんなことはどうでもいいから、もっと楽しいことを話せ!」
あなたは、そのように強い口調で私にご命令なさるのですかァ~?
分かりましたわ。
シルヴィーさんが出てくる面白い記事は たくさんあります。。。
次の記事の中から面白そうなものを選んで読んでください。
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■『サイバー戦争』
■『エロくて、ごめんね』
■『モバイル社会とガラケー』
■『元老のアメリカ』
■『ケネディ家の呪い』
■『欧米を敵に回す』
■『ソフィアからこんにちわ』
■『ドイツが原爆をロンドンに』
■『いまだに謎』
■『さらば大前研一』
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■『空飛ぶスパイ』
■『愛情はふる星@ベトナム』
■『ヒラリーと塩野七生』
■『ケネディ夫人@インドネシア』
■『究極の大前研一批判本』
■『フェルメールの謎』
■『女に文句を言う女』
■『あなたの祖国』
■『宮沢りえ@韓国』
■『正しい戦争』
■『ゴールデンシャワー』
■『死刑廃止』
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■『かまびすしい』
■『今、新たな戦前』
■『クレオパトラ@アラビア』
■『政府は嘘をつく』
■『犬と人間と戦争』
■『未来予測』
■『知られざる悲劇』
■『量子活動家』
■『アンネの運命』
■『10次元の世界』
■『ポーランドの犬』
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■『熟女ヌード@デンマン』
■『ロッキード事件の真相』
■『政府と役人と嘘』
■『ジュンガル』
■『地球温暖化は避けられない』
■『国際平和連合』
■『鬼島』
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■『悪徳サイト』
■『あげつらう』
■『過ちを犯す』
■『三島由紀夫の謎』
■『ヒラリートランプ現象』
■『ノーパン@CIA』
■『未開人と文明人』
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■『オセロの失敗』
■『サン・ラザールの裏路』
■『「夜と霧」を観た?』
■『虫酸が走る』
■『大空に乾杯』
■『ターバンを巻いた少女』
■『美しい日本語を探して』
■『アダムとイブのバナナ』
■『宮沢りえ@サンタフェ』
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■『ネットの主要言語』
■『中国人がアメリカを発見した』
■『2000年前の光通信』
■『習近平皇帝』
■『プーチンの復讐』
■『ペンタゴン・ペーパー』
■『習近平皇帝の危機』
■『モナリザエロ』
■『ノース人アメリカ発見』
とにかく、今日も一日楽しく愉快に
ネットサーフィンしましょう。
じゃあね。 バーィ。
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ィ~ハァ~♪~!
メチャ面白い、
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