獲得された絶望感(盲人ウエカジ @ウエカジハローセンター 公式ブログ)

~網膜色素変性症と司法試験とモー娘。と全盲ヘルパー事業所と・・・~

NHK教育「福祉ネットワーク 盲学校弁論大会」 を見た。

2006-11-07 21:04:53 | 網膜色素変性症と私
  立冬。まだまだ寝起きには首まわりには汗をかく。

  通勤の朝。寒くは感じない。会社帰り夜。めっきり寒い。風もすこしありよけい寒い。

  帰り道カップ麺を買う。夕食前にあったかカップ麺を食べる。食べ終わりすぐに風邪薬を飲む。

  風呂に入り録画していたNHK教育、テレビ番組「福祉ネットワーク~盲学校弁論大会」を見た。30分番組。最後のほうで涙がでてくる。

  デスペア的見るポイント。

1,歌を歌う中年。
   42歳。中途失明の男性。視力を失い、引きこもり、家庭崩壊。そして盲学校入学。弁論の終盤に歌を歌う。自作の歌をアカペラで歌う。実にうまい。伴奏もなしでしっかりメロディーが分かる。1人ノリノリ。きもちいい。

   失明しても前向き。見えていた頃とおなじように歌をつくり、歌い、思いを伝える。このすばらさし。実にすばらしい。

   私が失明したときに、彼の歌のようなものはあるだろうか。それがモーニング娘であることを願う。


2,ハキハキした高校生。
   実にハキハキした高校生。放送部所属だけあって実に滑舌がイイ。彼が言うには盲学校は、「楽園」。先生の配慮は行き届いている、与えられる課程をこなしていけばあるていど充実感も味わえる。

   ただ、いつかはこの楽園を旅立つ自分。つよくなる自分、将来への希望がひしひしと伝わってくる。


3,かわいい娘とハンサムな旦那さん。

    私と同じ年ぐらいの若い母親。昔は星を見れたが、今は見えない。私デスペアもおなじ症状。中学生の頃橋の上から鼓の形のオリオン座がとても大きくきれいだったのを覚えている。いまはもう月しか見つけられない私デスペア。

    若い母親。弁論会場に家族をつれてくる。ハンサムな旦那とかわいい娘。この我が娘には星をいつまでもみせてやりたい。そして旦那への感謝の言葉で弁論を終わる。実に感動する。

    家庭をもてない、もたないと決心した私デスペア。網膜色素変性症の私デスペア。徐々に視野が狭まり失明の私。あきらめたからこそ、いとしい妻、あいらしい我が子へのあこがれ。実にうらやましい。

    弁論終わり、壇上下でインタビューを受ける。若い母親。すこし涙で声を詰まらせながら自分の弁論を振り返る。旦那への感謝の言葉はアドリブであったこと。それに対して旦那はびっくりしたとのコメント。その若い夫婦の間にかわいい娘。母親の涙、父親のとまどいの中で、無邪気にはしゃぐ娘。実にかわいい。そして私デスペアの目にも涙。

    もし生まれ変わりがあるとしたら、こんなかわいい娘とあいすべき妻をもつデスペアでありたい。


 盲学校は年取った人も多数通っている。中途失明者にとってはもういちど学生時代をあじわえるチャンス。そしてあんま鍼灸の資格を身につけるチャンスが盲学校にはある。

  いつか私も盲学校に行ってみたいものだ。ただもう中学高校時代のようなあまずっぱい片思いとあふれんばかりの将来への夢と希望はあじわえないだろうけどね。
コメント
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