滑舌のいい50歳の男性。小学校の教室で子供達を前に授業。素直な子供達の目が印象的。
50歳のその前頭部がハゲかかったその男性。私デスペアと同じ網膜色素変性症。
小学生のころ、ボールをよく見失う、暗いと見えない。親に連れられ大学病院へ。診断されたのは、網膜色素変性症。私デスペアも同じく。
その後、彼は図書館の百科事典で自分の病気を調べる。網膜色素変性症。「失明」の2文字。私デスペアは家庭の医学で調べる、同じく「失明」の2文字。
その後、変化なく暮らしていた彼。35歳で急にもやがかかったようになり、視力がどんどん低下。そして40歳で失明。私デスペア今33歳。35歳まであと2年。35歳になると私もいきなりもやがかかって視力が落ちるのだろうか・・・。そして40歳で失明してしまうのだろうか・・・・。
50歳の彼。38年ぶりのふるさとの母校の小学校での同窓会に参加。京都から鹿児島まで、白杖1本で電車旅。駅で乗換の度に駅員にホームまで案内してもらう。
電車にのったら、今度は乗車駅についたら、乗客にお願いして手をひいてもらいドアを出る。
男性<「すいません、○○駅で降りるいませんか?」
乗客無反応。(そりゃそうだよな、田舎の電車の中で、カメラクルーを従えた盲目男性は医用だよな・・・)
男性<「すいません!!○○駅で降りるかたいらっしゃいませんかぁ」
滑舌のイイよく通る声で呼びかける男性。
乗客無反応。
降りる間際、やっと女子学生が手を引いてくれる。涙が出た私デスペア。この女子学生こそ私のモーニング娘だな。
この50歳のRP男性。京都の団地に奥さんと二人暮らし。仕事は非常勤の福祉の専門学校講師とのこと。団地に犬3匹。その奥さんとの会話。小学校への出前授業のその日の夜の今での奥さんとの会話。
男性<「授業終わったら、ぎょうさん寄ってきよるで」
奥さん<「なんて胃って?」
男性<「手引きしたるわ 手引きしたるわ 言うて」
奥さん<「そんでさしてあげんの?」
男性<「うん。喜んでしよる。あんたよりうまいかもしれんわ」
二人<「フフッフ」笑い声
授業終わり、この男性に寄ってくる子供の風景が思い浮かぶ。純粋な目で屈託のない笑顔で、親切が恥ずかしとなんかちっとも思わない子供達が目に浮かぶ。そしてその光景を想像する私のデスペアの目には涙。
私もおそらく高い確率で、この50歳RP男性のようになるであろう。その時私の傍らには愛すべき妻はいるのか?、私を慕ってあるいは私に好奇心をもった子供達が私に「手引きしたるわ 手引きしたるわ」と行ってくれるのだろうか・・・・・。
いつか私はふるさとに帰れる日がくるのだろうか?
「Homeward bound」
50歳のその前頭部がハゲかかったその男性。私デスペアと同じ網膜色素変性症。
小学生のころ、ボールをよく見失う、暗いと見えない。親に連れられ大学病院へ。診断されたのは、網膜色素変性症。私デスペアも同じく。
その後、彼は図書館の百科事典で自分の病気を調べる。網膜色素変性症。「失明」の2文字。私デスペアは家庭の医学で調べる、同じく「失明」の2文字。
その後、変化なく暮らしていた彼。35歳で急にもやがかかったようになり、視力がどんどん低下。そして40歳で失明。私デスペア今33歳。35歳まであと2年。35歳になると私もいきなりもやがかかって視力が落ちるのだろうか・・・。そして40歳で失明してしまうのだろうか・・・・。
50歳の彼。38年ぶりのふるさとの母校の小学校での同窓会に参加。京都から鹿児島まで、白杖1本で電車旅。駅で乗換の度に駅員にホームまで案内してもらう。
電車にのったら、今度は乗車駅についたら、乗客にお願いして手をひいてもらいドアを出る。
男性<「すいません、○○駅で降りるいませんか?」
乗客無反応。(そりゃそうだよな、田舎の電車の中で、カメラクルーを従えた盲目男性は医用だよな・・・)
男性<「すいません!!○○駅で降りるかたいらっしゃいませんかぁ」
滑舌のイイよく通る声で呼びかける男性。
乗客無反応。
降りる間際、やっと女子学生が手を引いてくれる。涙が出た私デスペア。この女子学生こそ私のモーニング娘だな。
この50歳のRP男性。京都の団地に奥さんと二人暮らし。仕事は非常勤の福祉の専門学校講師とのこと。団地に犬3匹。その奥さんとの会話。小学校への出前授業のその日の夜の今での奥さんとの会話。
男性<「授業終わったら、ぎょうさん寄ってきよるで」
奥さん<「なんて胃って?」
男性<「手引きしたるわ 手引きしたるわ 言うて」
奥さん<「そんでさしてあげんの?」
男性<「うん。喜んでしよる。あんたよりうまいかもしれんわ」
二人<「フフッフ」笑い声
授業終わり、この男性に寄ってくる子供の風景が思い浮かぶ。純粋な目で屈託のない笑顔で、親切が恥ずかしとなんかちっとも思わない子供達が目に浮かぶ。そしてその光景を想像する私のデスペアの目には涙。
私もおそらく高い確率で、この50歳RP男性のようになるであろう。その時私の傍らには愛すべき妻はいるのか?、私を慕ってあるいは私に好奇心をもった子供達が私に「手引きしたるわ 手引きしたるわ」と行ってくれるのだろうか・・・・・。
いつか私はふるさとに帰れる日がくるのだろうか?
「Homeward bound」