獲得された絶望感(盲人ウエカジ @ウエカジハローセンター 公式ブログ)

~網膜色素変性症と司法試験とモー娘。と全盲ヘルパー事業所と・・・~

小山田洋子著「工場」を読んだ。

2014-04-19 20:36:42 | 雑感
10年くらい前、非正規社員として手取り10万円ぐらいで働いていた私デスペア。非正規といっても1日4時間ぐらいで手取り10万円なのでいいほうだったな。でも今その手取りだと生活できないな。当時はまだ司法試験を受験していて夢があったから10万円でもがまんできたけど、今その夢がなくなってもうのころの生活はできないな。

 網膜色素変性症な私。そのころからRPが進行して障害者手帳をとって障害者採用枠で正社員としてはたらくことができた私。もし今でも手取り10万円の生活をしてたらと想像するとぞっとする。ガイドヘルパーもおもうようにつかえず、もちろんハロプロコンサートとかもいけないんだろうな。

 かといって今私がもらっている給料分の成果をだしているかと聞かれれば自信がない。RPが進行して書類がよめないのでいわゆる事務処理能力はかなり低い私。私が1日かかりの仕事も健常者なら数十分もかからずにやってしまう。はたして私の会社での存在価値というか存在意義ってあるのかとよく考える。むずかしい
な。

 そんな非正規と正社員の両方経験した私んにとって、この工場という本は、実にへんな気持ちになる。この小説では若い女性と中年の男性が登場するのだが、その女性と中年男性は、一方は非正規でもう一方は正社員。私もそうだが、非正規と正規のちがいはほんとない、たまたまうんがよかったかわるかったかだけのこと。私もRPで障害者手帳をとれたから障害者採用枠で採用されただけで、もし手帳がとれなかったら採用されていなかっただろうな。それで目が悪化して首になって生活保護にたよるしかなかったと思う。それはほんと運としかいいようがない。ちなみに、RPみたいな視野障害で障害者手帳が取得えきるようになったのはここ15年ぐらいの話だと記憶している。私が手帳をとるためにだいがくびょういんの眼科に診察をうけて診断書を書いてもらった10年前、その医者は視野障害で身体障害者手帳がとれることをしらなくて、視力があるのでだめですねぇといわれたもの。

 若い女性の結末に、なぜかぞっとするとともに、もしかしたらこれが彼女ののぞんでいたことなのかもと考えさせられる一冊。中年男性はまさに私のようである。なんかみにつまされるな。

 あまりすくいがない小説なので、いま苦労している人や精神的に不安定な人は読まないほうがいいかもね。

p.s.
アニカンRヤンヤン2014年5月号のハロプロ研修生コーナーは田口夏実。たぐっちはもやし野菜炒めを自分でつくってたべるとのこと。肉野菜炒めではなくもやし。そりゃ佳林もたぐっちにおさがりのキュロットあげたくなるわな。

あと、アップアップガールズの新曲「(仮)は返すぜ Be your SOUL」の曲おわりはエバン下痢音のオマージュらしいが、はじめ聞いたときまったくわからなかった私。アニメファンの人ぜひ聞いてみてね。
コメント
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