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スティーブン・スピルバーグ監督、レオナルド・ディカプリオ主演の超有名作ということで、特にあらすじも必要ない気はするんですけど、一応念のため(^^;)。
>>1960年代のアメリカ。両親の離婚にショックを受けた16歳のフランク・アバグネイルJr.は単身ニューヨークへ。
やがて、お金に困った彼はその天才的な頭脳とチャーミングな魅力で巧みにパイロットになりすまし、偽造小切手を用い全米各地で豪遊する。
ところが、FBIの敏腕捜査官カール・ハンラティが犯人逮捕に乗りだし、世界を股にかけた2人の長い〃追いかけっこ〃が始まった!
……ということなのですが、実際にわたしが映画を見た印象と、映画の日本公開時にテレビで見たCMの印象とは、なんか違う感じでした(^^;)
いえ、その昔CM見た時も「面白そう♪
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しかも、元は仲の良かった両親が、父親の事業が傾いたことがきっかけで離婚することになり、父親と母親、どちらについていっていいかわからず、家出したことが詐欺師になったきっかけ……とか、思ってもみないストーリー展開でした(^^;)
有名作なので、あんまりストーリーを順に細かく追って書こうとは思わないのですが、簡単に短くつづめて書くとしたら、フランクはまだ十代ながら、最終的には小切手偽造のプロとなり、ええと、わたしも細かい金額忘れちゃいましたが、たぶん日本円にして軽く十億とか、それどころじゃないくらいの金額、稼いで暮らしてたんじゃないでしょうか
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その、わたしこの映画見ようと思った時、特にブログで感想書こうとか全然思ってなかったんですけど……見てて、「そこはかとなーくクリスチャン的メッセージがある気がする」と思ったんですよね(^^;)
たとえば、ディカプリオ演じるフランクは、FBIのトム・ハンクス演じるカール・ハランティと何故かクリスマスに出会って逮捕されかかったり、電話したりと、とにかくそうした接点があって、最終的にフランクが捕まった時、彼は教会のコーラス隊が歌う中(この時もクリスマスだった
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監督スピルバーグだし、今は世界中の色々な宗教・人種の方が見るということもあり、こうしたキリスト教的メッセージというのは全面に押しだされることはない傾向が強いとは思うものの……途中、自分的にふとこう思ったんですよね
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フランクの両親はふたりとも、そんなに宗教熱心なほうではない気がするとはいえ、詐欺を働く=多少なり良心が痛む夜があったりもする、さらには自分の犯行がバレそうになったり、逮捕されそうになったりしたその都度ごとに、フランクは、「ああ、神さま!!」と思うことがあったのではないかと……そして、窮境を脱するごと、さらにはまた元の悪事(詐欺稼業)へと戻り、再び困ったことがあってピンチになると「ああ、神さま!!」ということの繰り返し――たぶん、キリスト教を信じてるとかでなくても、とにかく日本人でもイスラム教徒の方でも、普段は無神論だと言ってる方でも誰でも……本当に困った時には必ず「ああ、神さま!!」といったことくらいは脳裏をよぎると思うわけです
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そんでこのフランク、最初はパイロットに対する憧れからパイロットになりすまし、その次に医者、さらにその次に弁護士――と、「え?なんで?どーやって?
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特にお医者さんになろうとするあたりなんて、「専門知識も腕もないのにどーすんだろ。流石に口先三寸だけで務まる職業じゃないし……
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ブレンダのお父さんは検事をやってるお偉いさんで、両親とも熱心なルーテル派のキリスト教徒。フランクは、もちろん医者として最初紹介されるのですが、実はバークレーの法学部を卒業しただのとまたしても嘘に嘘を塗り重ねます。「流石にこりゃあやしむやろ☆
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再び迫ってくるカール・ハランティの魔の手……じゃなくて、この場合は正義の手(笑)。結局、フランクはカールに居場所を突き止められ、婚約していたブレンダとは別れることになり、再びひとり詐欺稼業に手を染めることに。
お金も十分稼いだし、もともと家庭的な雰囲気に飢えていたフランクは、ブレンダと結婚することを機に、詐欺からはすっかり足を洗うことに決めていたようなのですが、カールの裏をかくような形で国外へ脱出することに成功します
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それで、最後の最後のほうで、逮捕されてのち、カールが「どうやって法律の試験に合格した?」と聞く場面が何度かあるのですが、フランクはその試験を「二週間勉強したら合格できた」と答えるわけです。見てる側としてはとにかく、「まあ、何かまたしても裏の手を使ったのだろう」といった印象しかないわけですが、ようするにフランクはもともと、相当頭のいい子だったっていうことですよね(^^;)
なので、あのままお父さんの事業がうまくいっていて、両親が離婚せず、普通に高校、大学へと進学していたとしたら――パイロットになることも医者になることも、弁護士や検事になったりすることだって、全然できた可能性が高かったんじゃないか……なんて思うわけです
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その部分がなんとも自分的に一番切ないところだったのですが、逮捕後、フランスの刑務所ではひどい扱いを受け、その後飛行機でアメリカへ移送される途中でまたしても逃げだし、今ではすでに再婚して子供もいる母の住む家の前で再逮捕……こののち、情状酌量の余地なく実刑を受けるフランクでしたが、FBIにて小切手偽造に関する捜査に協力することを条件に一時出所を許されるフランク。
いえほんと、「アメリカはこーゆーとこがいいよねえ☆
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そのー、わたし思ったんですけど、やっぱりこれが人殺しとかならともかく、小切手を偽造する詐欺って、基本的に「不渡り」であることがバレないようにするってことみたいなので、彼くらいの年の子だったら特に、それほど罪悪感もなく大金を稼いでいたというのか、そんなところがあったんだろうなという気がします。その他、あたたかい家庭に対する憧れであるとか、フランクの精神的な幼さを感じさせるエピソードがあり、最後のほうでテロップにて、今は結婚して子供も三人いることが伝えられて映画のほうは終わるわけですが――見てる側としては、割とフランクに共感して感情移入しつつ映画を見ていくため、彼がその後あたたかい家庭を手に入れたこと、それのみならず小切手偽造防止の特許的なものを手に入れたことにより、彼の元には黙っていても年に数百万ドルもの収入があるらしい……ことがわかり、なんかほっと一安心というのか、「むしろなんか羨ましいぞ、コイツ
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まあ、映画にクリスチャン的メッセージがあるとしたらこのあたりかな……と自分的に思わなくもなかったことが、「Catch me,if you can」を取り上げた理由だったり(^^;)
特にそこらへん、フランクの心理描写があるわけでもないし、もしあったとしたら映画的には興醒めでもあったかもしれません(あ、熱心なクリスチャンでない方以外はという、あくまで世俗的な意味で^^;)。でも、彼にはいつでも、おそらく「改心の余地」のようなものが常にあり、いくら頭がいいとはいえ、まだ精神的な幼さも残っていたことから――逮捕されたあの瞬間がフランクにとっての<神の時>だったとまでは言いませんが、逮捕時はともかくとして、その後随分時が経ってからは……フランクもきっと「これで良かった」、「逮捕された相手がカール・ハランティで良かった」と、そう思ったのではないでしょうか。
また、その後フランクが宗教的にどうなったかは言及がありませんが、もしクリスチャンになっていた場合(というか、ルーテル派の両親のいるブレンダと一緒だった頃、彼もまた気に入られるためだけにせよ、最低でも熱心なクリスチャンだという振りくらいはしていたはずなので^^;)、本当に心から自分がしたことを悔い改め、そんな自分をも救ってくれたイエス・キリストに感謝の祈りを捧げたのではないか――と、そんなふうに想像されるからなんですよね。
とはいえ、フランクと別れることになってしまったブレンダ、また彼女の両親はその後どうしただろうと、そのことだけが唯一気がかりとして残る映画ではあります(何分、ブレンダは実はフランクが医者じゃないとか、その他色々わかっても、彼をキライになったり否定して別れたというのではなく、本当に好きだったんだろうなと思うので^^;)。
なんにしても、二時間ちょいと、少し長めといえば長めな映画ですが、面白いのでそんなに時間のほうは気にならないかな~といったような感じでした♪
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それではまた~!!
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