読む日々

テーマばらばらの読書日記

ばら色タイムカプセル

2011-10-20 | 
大沼紀子「ばら色タイムカプセル」

 13歳で、複雑な家庭環境から逃れるために家出した、真面目な女の子奏。
13歳にして、ストレスから総白髪な彼女は、千葉の風変わりな老人ホームに住み込みで働くことに。

ホームで生活する様々なお年寄りやヘルパー、料理人、そして近隣の中学生・山崎との関わりがとても楽しい。
そしてホームの庭の、見事なバラ園には「死体が埋まっている」という噂があり、その解決の謎解きも面白かった。

なにより、奏が、最後には自分の心を乗り越えられた場面にちょっとホロリ。


とっても楽しく読めました。

満足度85

インターセックス

2011-10-18 | 
帚木蓬生「インターセックス」

 インターセックスとは、まさに「性別の中間」。性染色体の異常で、男でも女でもない人々の事。

この人達を真に理解し、何が正しいことなのか、との信念を持つ女医、翔子が主人公。
その翔子が転職した、ド派手で、生殖医療に関しては日本随一の病院、サンビーチ病院が舞台。

インターセックスについての話しと、翔子の親友、加代がこの病院近くの同系列のホテルで亡くなった謎解きとが密接に絡み合い、ハラハラドキドキの展開。でも一つ一つの場面は暢気な程丁寧に描かれていて、とても大満足な1冊でした。

この作者は、ちょっとアブノーマルなというか、専門的な医療や政治問題なんかをテーマにした小説が多い・・?
結構好きで、過去にも10冊程度は読んでます。
が、テーマも重いし、記述も専門的だったりして、軽く読める本ではない。
読むのに「えいっ」って、気合いが必要だったりします。

なので、この本も、会社の先輩よりお借りしてから1ケ月も放置しちゃいました
これから返します


それにしても面白かった。満足度100


銀賞

2011-10-17 | 雑感
今年の書き初めで銀賞をもらった息子。

今日、家に帰って私の携帯に電話をよこし
「ねえ、あのさ・・・」なんだろと思ったら、夏休みの競書大会に出した習字が戻ってきて
またも銀賞だったそう

銀賞自体、大した賞じゃないんですがでも、まったく習っていないのに、と思えば
結構いいんじゃないかな

で、張り切った息子は、書き初め大会は2つの大会に申し込みましたとさ

トンボ

2011-10-14 | 雑感
お散歩中、たくさんのトンボに遭遇。秋ですね。
それにしても今年は多いな。



私が高校1年の秋も、トンボが大発生。
とある文化部所属の私は、部室からグラウンドで練習するラグビー部やサッカー部や野球部の人達が練習するのを毎日ボーっと眺めてました。秋が深まるにつれ、トンボが大量に出現。窓を開けて4階の窓から外を見ていると、トンボが大群でこっちに向かってきたり、急降下したり、グラウンドの運動部が霞んで見えたりと、なんだか不思議な光景だったのを思い出しました。

その前は小4の時に大発生。親戚の家で飼ってた子犬が我が家に来て、庭でパクパク、トンボを食べてたのを思い出した・・・。

高校1年の冬は、記録に残る豪雪の年で、大みそか、電車が止まってバイト先から帰れず、父親が苦労して迎えに来てくれたんだっけ。

トンボ大発生の年は大雪?と一瞬思ったけど、小4の時は確か、雪がまったくないお正月だったよなあ。
関係ないのかな。今年はあまり降らないといいな

ハルモニの風

2011-10-14 | 絵本
堀内純子「ハルモニの風」

 満州で日本人が経営する会社の重役として働いていた父のおかげで何不自由ない生活を送っていた少女が、ソ連侵攻によりたくさんの朝鮮人に助けられながらソウルまでたどり着く物語。


作者は朝鮮生まれの日本人。作中の主人公のモデルとなった人と知り合い、書いた話だそう。

満州からは日本人も大変な苦労をして引き揚げた。地続きなだけ、マシ?

満州国建国、という事に関して、また太平洋戦争という事に関して、歴史はまだ正確な位置づけをしていないような気がする。

この作者は明らかに日本を「悪者」ととらえている感じ?でも作中に出てくる伸二という青年にさせている発言が本音??
よくわかんないけど、あまり自分子どもには読ませたくないな、と感じた。(まあ、どうせ読みませんけどね)