ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「よだかの片想い」 島本理生読了!

2016年04月05日 14時46分09秒 | 作家 さ行
よだかの片想い (集英社文庫) 2016.4.5読了。
島本 理生 (著)

顔に目立つ大きなアザがある大学院生のアイコ、二十四歳。恋や遊びからは距離を置いて生きていたが、「顔にアザや怪我を負った人」をテーマにした本の取材を受け、表紙になってから、状況は一変。本が映画化されることになり、監督の飛坂逢太と出会ったアイコは彼に恋をする。だが女性に不自由しないタイプの飛坂の気持ちがわからず、暴走したり、妄想したり…。一途な彼女の初恋の行方は!?



顔のあざのことで劣等感を抱えてきた女の子の初恋の物語。同時に、この恋がきっかけになり、彼女自身が成長していく成長の物語でもある。
恋愛小説にありがちな、愛する人が出来て、その人から手を差し伸べられて、人として自分自身も成長していく(まさに愛の力?)のではなくて、自分に自信が持てなかった女の子が、自分が自分を認め受け入れることによって自分だけで成長していくのだ。(自分自分うるさい)
初めての恋愛で、恋愛スイッチが入った彼女が、怖いもの知らずに突進していく姿は、感動するほどほほえましい。…7点。