安倍首相は、衆議院を解散し、総選挙を行うと決めたらしいが、本音は、森友・加計学園問題をこれ以上追及されたら、申し開きが全くできないということを認めたということなのだろう。内閣改造後、若干自民党の支持率が持ち直しているように見えるが、果たして、森友・加計学園問題で国民が抱いた安倍首相への不信感は、全く払拭されていない。それはそうだろう。森友・加計学園問題で野党の追及に逃げを打ち、だんまりを決め込み、国民に対して誠意ある説明を一切行っていないのだから、仕方ない。この点を総選挙で、野党がきちんと国民に説明し、かつ、安倍政権の問題性・危険性を説いていけば、都議会選挙で見られたような自民党凋落を、国政選挙の中で現実のものとなるに違いない。
だいたい安倍首相は、国民を馬鹿と思っているように思えてならない。三歩歩けば忘れてしまうとでも思っているのだろうか?これはとんでもない誤りだ。日本人は安倍首相が考えるほど、馬鹿ではない。少なくとも、安倍首相と同程度あるいはそれ以上の人間はわんさかといるわけだ。ただ、しゃしゃり出てものを言わないだけだ。それが、分かっていないのは、悲しいことだ。
野党が加計問題で、憲法の規定に従って、臨時国会の開催を要望している状況の中で、臨時国会を召集しておいて、全く審議を行わずに解散するなどということは、憲法の規定にも違反することになる可能性は大きいと思う。国民が抱いた疑惑に、何ら弁明もしないというのでは、全く話にもならない。もっと誠意を尽くして説明するべきで、これがないのだから、自ずと国民の厳しい審判が下ることだろうと思いたい。