女子団体パシュートで、日本が強豪で、絶対的な優勝候補のオランダを破って金メダルを獲得した。個々の選手の力量では、金メダル、銀メダルなどメダリストを揃えたオランダが、圧倒的に優勢だったが、それを破ったのだから、快挙の一言に尽きる。
先頭を走る選手が空気抵抗を受けるが、後に続く選手は、先頭の直ぐ後に続いて滑ることで、空気抵抗は軽減され、体力を温存できる。車のレースに例えると、前の車の後ろにぴったりとくっ付いて走ることで、空気抵抗を軽減し、車に余裕を持たせる。そして、好機に臨んで、一気に加速し、抜きされるという走り方があるが、これと同じ原理なのだろう。先頭を滑る選手は空気抵抗を強く受ける分、疲労も激しいが、後に続く選手は、空気抵抗が先頭に比べて軽減でき、体力を温存できる。先頭を滑る選手が疲労すると、次の選手と先頭を交代する。これを繰り返し、滑りきるというもの。日本チームは、スタートしてすばやく隊列を組み、足並みを揃えて、滑り出した。その走り方は三人の動きがシンクロし、芸術的とも言える走りで、隊列を組んで走るというメリットを最大限に発揮できたことがこの勝利の要因と言えよう。
高木姉妹ともう一人という組み合わせで、一年近くずっと一緒に練習を重ねてきたからこそできたとも言える。個人技をチームワークで破った戦いだったとも言えよう。素直に、この滑りには感動しました、金メダルおめでとう!と、言いたい。