エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

一歩一歩登って行けば、必ず目的地に着く

2022年11月07日 | 山の色々自習コラム
登山家・田部井淳子に学ぶ・・・
「一歩一歩登って行けば、必ず目的地に着く」


若手女優の「外原寧々」さん

約1週間ブログのアップが出来ずにいた。

書きたいお題目が無かった訳では無いし、書き始めていた記事もあったのだが、途中で頓挫してし
まった。その中に 10/31 NHKが放送した「ヒロイン誕生!ドラマチックなオンナたち」で世界で
初めて女性だけのエベレスト登頂に成功した登山家の田部井淳子さんの人生観に、若手女優の外原
寧々さんが体当たりで迫る。時代を切り開いた女性たちの生き様をドキュメントとドラマで伝える
番組に、ある意味自分と重なり共感し学ぶところが多かったので、もう一度書き直して投稿する事
にした。

この番組では、時代の「ヒロイン」として輝きを放ち、後世に語り継がれる伝説を作った、まるで
ドラマのような人生を送った女性たちを取り上げ、若手女優が取材やさまざまな体験を重ねながら
人物像に迫る。また、その女性の人生にとって重要なエピソードをドラマ化し、若手女優自ら “ ヒ
ロイン ” として演じるものだった。

田部井さんは1975年、まだ山に女性が登ることが白い目で見られていたとき、女性だけの登山隊を
編成し、エベレストの登頂に成功し、一躍時代のヒロインとなった。田部井さんの言葉「一歩一歩
登っていけば必ず目的地に着く」
という人生観ともいえる深い山への想(おも)いは、どう育まれ
たのか。山登り未経験の女優・外原寧々さんが体当たりで迫ると言うところも見どころであった。





★ 登山家と登山愛好家は紙一重・・・
今は登山家という肩書で呼ばれる故・田部井淳子さんだが、彼女は登山家になりたくて山に登った
のではなく、「山が好きだから」登りそのずっと先に「エベレスト」があったんだと思う。時代背
景の中で女性が山に登る事を認めない風潮と戦い、挑んだ結果女性だけの登山隊を編成した事やエ
ベレスト後の登山では、一切スポンサーをつけていないのも彼女らしい人生観だったのかも知れな
い。

旅行会社が企画する登山ツアーやテレビ・雑誌の登山企画の出演によって謝礼は得ているものの、
自分が求める登山ではスポンサーなどによる資金を得ずに自身でお金を支払っていること、ガイド
資格などを所持していないことから「登山家が自分の仕事かと言うと、そうではないと思う」とイ
ンタビューで答えている。

ある意味「登山家と登山愛好家」の違いは紙一重で、目指す目標が大きく険しく高額な資金が必要
となるものであれば、国や企業からの支援を受けて挑み、成功したその先に「登山家」として恩返
しする形でそれを糧とすることが多いと思うが、「登山愛好家」はあくまで趣味の範囲から逸脱す
る事無く、アマチュアとして山を楽しむ・臨むで終わるものだと私は思う。

だからでは無いが、海外は元より国内の山々すべてを登りたいとは思っていないし、そんな時間も
資金も意欲も無い。

田部井さんと重なるものがあるとすれば、「登山が好き」という事と「一歩一歩登って行けば、必
ず目的地に着く」という言葉で、私自身の登山経験から常々感じている人生観である。


★ 「趣味は登山」も人それぞれ・・・
「登山が趣味」といういわゆる登山愛好家と呼ばれる方々は、ブームに乗って増えている事は確か
かも知れない。しかし、その楽しみ方は人それぞれで同じ人は居ないだろう。それは、プロの登山
家と呼ばれる方々も同じで、プロとしての活動に同じものは無いと思っている。

私自身、登山を始めたキッカケは、職場の先輩に誘われて家族と一緒に登った「紋別岳」での昼食
の旨さと景色に感動し、以後ハマって行って現在に至るものだが、その間に山岳会の入会・退会も
あるし、職場のサークルで登る、会社の山岳部で登る、夫婦で登る、仲間たちとグループで登る、
冬も登る、沢を遡行し藪も漕ぐと年間通して色々なジャンルの登山を楽しんでいる。

付いて行く登山から自身で企画する登山に変わり、スキルアップは登山の中で学び・延ばし、ネッ
トからも多くの情報を得ながら登山と関わっている。

低山・里山も良し、1000m超峰全山に挑む登山も私なりの目標として進行形で、そうした登山
を趣味としているだけである。

「ダメなら戻る」「また来ればいっしょ・・」「一歩一歩登れば、必ずゴールはある」そんな言葉
が私たち夫婦の合言葉になって無理をしない登山を楽しんでいる。
輝かしい登山の実績など何も無いし、誰かと比べるものでも無いと思っているから「登山が趣味」
は人それぞれで良いんだと思う。