エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

65歳からの人生・・・

2022年11月18日 | 定年後の生活
<ネタ切れ投稿>
65歳からの人生・・
先日妻と「風不死岳」に登ったが、あの日は、登山日和で1000mを越えた山でも地図無
しで登れるところが里山と称する所以である。しかし、この時期の北海道は、初冬を迎えて
峠や山では雪が降り始め、林道も冬期通行止めだったり天候の急変は真冬以上に厳しい環境
下での登行を覚悟する時期でもある。それでも若い頃は、山の高さに関係なく未踏峰を求め
てよく出掛けていたなぁ~と今は懐かしい。

「若い頃」と言っても登山を始めたのは34歳の時で、厳しい冬山を本格的に経験し始めた
のはもう40歳に達していただろうか・・。そんな時でも、いろんな山に挑戦する面白さが
病み付きになって無理を無理とも思わず、この時期でも出掛けていたと振り返る。

自分の登山歴は、まだ30年余り。その間、この時期 (11月~12月) の山行を振り返って
見ると、厳しい山に挑んだ記録は皆無だった。まして今は65歳に達している事を考えると
この先もこの時期の厳しい山などに行く事は無く、近場の低山や里山的山行で終始する事は
明白である。12月はゼロという年も何度もあった・・。


★ 林業に目覚めた65歳・・・
退職して間もなく2年が経つ。現役時代では考えられなかった仕事はシルバー人材センター。
そこでの新たな出会い、会社とは違う組織、新たなNPOとの出会いなど目まぐるしく日々
の変化は日常的だ。そこに母親の病気と在宅介護はあったが、地元の介護施設が利用出来る
状況となり在宅介護は約8ヶ月で終了した。(と思いたい・・・)
正直私たちが生活する上では助けられた出来事である。

取り敢えず、11月と12月は厳しい山(未踏の1000m超峰)に臨まないとすれば、夫婦
登山は地元周辺の里山で終始する。ちょっと身体を余し動かないと足腰が弱るだけである。
そんな折、この時期が活発な活動時期となる雑木林の伐採作業をしているのが、NPOのコ
モンズである。拙ブログの中でも何度が紹介したと思うが、苫東に残る雑木林の一部を地主
の許可を得て間伐し、育林しながら美しい林にしようと言うのが主なコンセプト。伐採した
木は薪にして必要な会員に分けたり、販売して活動資金に充てる事で個々の負担を減らして
いる。スキルアップの研修も多く少しずつではあるが伐倒の技術や知識も得る事が出来るボ
ランティア団体である。この会に入会したのは昨年の3月なので1年8ヶ月が経った。基本
週1の活動で正直物足りなさはあるが、現役組の会員も多く活動日を増やそうと思えば、リ
タイヤ組を誘って小さな活動で行うしかない。それでも一日森の中で木を倒し、集材し、玉
切りして薪にするまで幾つかの行程を経て来年の春まで続く。お金にならないボランティア
活動だが、そこに楽しさと充実感を覚え65歳にして新たな林業事に目覚めた趣味である。
まだまだ素人、いやずっと素人のままかも知れないが、林業の仕事は危険と隣り合わせで奥
深い仕事である事だけは学んだ気がする。



11/14 秘密基地で見付けたエゾリス

★ 先の事は誰にも分からない・・・
よく「老後の楽しみに」と言って、現役時代では難しいと思う趣味を後回しにする事がある。
そして、退職したのでそれを始めようと思った時に病に倒れ、楽しむ前に亡くなった・・。
思えばよくある話かも知れない・・。

そんな親を看取った子がパートナーを得て子供も授かり幸せな家庭を築こうと過ごす事も可
能だったが、二人が決断したのは「世界一周の旅」だった。貯金をはたいてキャンピングカ
ーを購入し、会社を退職、家も売って出来た旅行資金は約2,000万円だったそうだ。そ
の旅は現在も進行形で今はアフリカを走行している。これは某テレビ番組で報道されたドキ
ュメントであるが、この夫婦へのインタビューで「若い自分たちもいつどうなるか分からな
い時代」「やりたい事は今やるべき」と決めて子供二人と共に世界を直視しながら子供を育
て自分たちの生き方を探るように旅をしている。

こんな生き方に共感する私だが、自分が若い頃に妻とそんな夢を語った事も考えた事も無か
っただけに、この家族には至極応援したい気持ちで一杯である。

63歳までサラリーマンを続けながら子供を育て、趣味も持って人生を楽しんで来たつもり
だった。幸いにして退職後も健康であり、登山も続けているし現役時代では味わえない自由
な時間管理が今は楽しい。もし自分の中で「世界一周の旅」という夢があったとすれば、そ
れが妻も共感し付いて行くよと納得してくれたら65歳の夫婦が始める世界一周の旅も現実
味を帯びて夢では無くなるかも知れないが、そんな壮大な考えになれない自分は小さい。

「それでいい」「それがいい」で終わる人生が出来れば本望だし、明日突然死ぬかも知れな
いし、10年20年先も元気かも知れない。先の事は誰にも分からないのだから、今日とい
う日を悔いなく平穏に過ごす65歳からの人生を楽しもうと思う。


投稿するネタが切れたので、ちょっとだけ人生を振り返って見た・・・。