HYML(北海道の山メーリングリスト)の懇親会
「ルック岳」に参加して
【9月21日(水)】
第218回を数えるHYML(北海道の山メーリングリスト) の札幌懇親会に久々参加して来た。
今年になって3回目の開催であるが、コロナ禍でもあり以前のような大勢での賑わいは控えめで
ある。それでも参加者は一様に感染対策をしながら黙食・黙飲?・・なんてするはずもない。笑
店内のワンフロアを貸切り、席に余裕をもたらしての会食ではあるが「懇親会」という情報交換
の場であるだけに、感染予防策はひとつずつ消えていく・・。それが「ルック岳」である。
平日開催ではあるが、12名の参加があった。ルック岳としてはホント少ない集まりではあるが
遠くは山梨から参加のメンバーや帯広からはHYMLの管理オーナーも参加してじっくり語り合
えた内容の濃い懇親会になったと思う。
開始の18時から閉店する22時まで約4時間の宴会なんて他に無いかも知れない。
しかし、これも「ルック岳」である。本来他人同士もここに集まればファミリーとなり、マスク
は外したまま食べて飲んで語るのは家族だからである。(私はそう思っている・・)
★ 知って欲しい創立23年の功績・・・
HYMLの創立は1999年(平成11)12月なので、今年で23年目である。
私は2009年1月の入会なのでまだ13年目の新参者だから入会前にHYMLがもたらした数
々の功績については多くを知らない。
そもそもHYMLとは何か。改めてご報告させて頂くとまず名称は「北海道の山メーリングリス
ト」略してHYMLというインターネット (メール) で北海道の山情報を交換し合う、SNSの元
祖と言っても過言では無いサイトである。( 但し、会員専用サイト)
当時はまだパソコンや携帯電話の普及も疎らでインターネットを利用する人も少ない時代だった
から、登山を始めようとする初心者や広い北海道の山情報を得るための手段はそう多くは無かっ
た。登山ガイドの本も僅かにあったかも知れないが、マニアックで難しい山が多く、活用するに
は情報が足りなかっただろう・・。
この会を創立する時は、数名の同志だったそうだ。
とにかく北海道の山に関する情報ならなんでも良かった。会員専用のメールサイトで発信し、登
山者がもっと知りたいと思う情報を出す事で知らなかったリアルな情報を知る事が出来るという
当時は画期的なサイトだった。そして、毎月開催された札幌での懇親会 (通称ツボ岳⇒ルック岳)
は、メーリングで送受信した見えない相手から顔の見える情報交換の場としてその輪は広がって
行ったと言う。
会員は日々増え続け、私が入会した頃には800名を超えるまでになっていたらしい。
当時のツボ岳に集まったメンバーはいつも30名前後と賑やかで、今の形と同じ様にワンフロア
を貸し切って開店から閉店まで利用出来たのもこれを可能とした会員の功績と言えるだろう。
毎日発信される山情報 (メール) 、多い時は20件~30件となりその返信もまた多かったから、
当時は本当に多く活用された会員専用の元祖SNSだった。
縛りの無い開かれたサイトが好きだった・・。
この会には、役員はいない。ただメールを管理する管理人が何名かいるだけである。
メールは言葉のやり取りだから、発信者の意向がそのまま受信者に伝わるとは限らない場合もあ
り、時には誤解を生じて相手に不快な思いをさせるやり取りもあった。それがいわゆる誹謗・中
傷になる事もあり、情報交換の場が炎上した事も過去にあったのも事実である。この会の唯一の
ルールとして「誹謗・中傷のメールはしない」ハンドルネームで呼び合うサイトなので名指しの
「本名は極力出さない」というものがあった。発信者が男か女か、住所も年齢も電話番号も分か
らない。初心者かベテランかプロか素人か、発信者が自ら発しない限りどんな人からの情報なの
か分からないのも事実だった。
しかし、私にはそれで良かったしメールで知る山情報には何度も助けられた。そして、山岳会な
どで言われて来た「規則の縛り」や「組織の上下関係」も無いので、新人とか先輩・後輩も無い
し、知らない事はメールで聞けばいい「そんな事も知らないのか!」と上から目線で物申す人も
メーリングリストでは基本いないと信じている。
大きな会社の社長さん、ドクター、警察官、自衛隊員、消防署員、先生、教授、サラリーマン、
OL、主婦、学生、山岳ガイド、退職したジジ・ババ等々個人の肩書がどうあれルック岳では皆
平等な会話で交わされた。私が良く言う「初対面なのに10年の友」と言える会話が途切れない
山人生を変える出会いの多くはルック岳だった。
ただ、HYMLは山岳会でないだけに大きな違いがひとつあった・・・。
それは「山行の全責任は個人」であることだ。すべて自己責任の行動が求められ、仮にチームの
山行であって事故が生じたとしてもその責任をリーダーに被せるのではなく事故を起こした本人
である事をしっかり理解した上で参加する事が求められた。それは初心者でもベテランでも同じ
で計画に不満があれば「不参加」でも構わないし、途中でリタイヤするとしてもリーダー判断で
参加者個人が下山する事もあり得るのがHYML山行なのだ。とは言え、ベテラン組のオジさん
やオバさんたちが黙っているはずも無く、初心者のフォローには最後まで面倒を見るのも何度も
目にして来た。
冬山登山に備えた「雪崩講習会」や「ビーコン講習会」スキーキャンプと称した山スキー講習会
もほぼ無料で開催したり、ganさんの初心者向けの沢登り企画は数え切れないほどだ。
やっぱり凄い人たちも沢山居て、これまでに多くの登山ガイド本を出版して来たのはHYMLの
会員たちだ。その一部だが・・・
「北海道夏山ガイド」①~⑥
「北海道スノーハイキング」
「北海道雪山ガイド」もHYMLの会員たちによる執筆や編集に関わっている。
また、会員個人による出版では・・・
八谷和彦氏の
「ガイドブックにない北海道の山々」
岩村和彦氏の
「ganさんが遡行北海道の沢登り」
「ganさんが遡行北海道の沢登り三昧」
「ganさんが遡行北海道の沢登り独断ガイドブック」
「北海道の沢登りガイド」
児玉保則氏の
「ついにやった!前人未到の1594山・北海道「ko玉の全山登頂記」」
坂口一弘氏の
「ほっかいどう山楽紀行」
菅原靖彦氏の
「札幌から日帰り ゆったりハイキング」
等々・・・
これでも恐らくほんの一部だと思うが、これまでの功績として誇れるメンバーたちの活躍をしっ
かり後世にも伝えていけたらと思っている。ただの飲み会かも知れないが、私にとっては山人生
を変えたHYMLでの出会いであり、多くを学んだ大切な会になっている。
ルック岳はそんな楽しい飲み会なので、是非参加してくれたら嬉しい・・・。
「ルック岳」に参加して
【9月21日(水)】
第218回を数えるHYML(北海道の山メーリングリスト) の札幌懇親会に久々参加して来た。
今年になって3回目の開催であるが、コロナ禍でもあり以前のような大勢での賑わいは控えめで
ある。それでも参加者は一様に感染対策をしながら黙食・黙飲?・・なんてするはずもない。笑
店内のワンフロアを貸切り、席に余裕をもたらしての会食ではあるが「懇親会」という情報交換
の場であるだけに、感染予防策はひとつずつ消えていく・・。それが「ルック岳」である。
平日開催ではあるが、12名の参加があった。ルック岳としてはホント少ない集まりではあるが
遠くは山梨から参加のメンバーや帯広からはHYMLの管理オーナーも参加してじっくり語り合
えた内容の濃い懇親会になったと思う。
開始の18時から閉店する22時まで約4時間の宴会なんて他に無いかも知れない。
しかし、これも「ルック岳」である。本来他人同士もここに集まればファミリーとなり、マスク
は外したまま食べて飲んで語るのは家族だからである。(私はそう思っている・・)
★ 知って欲しい創立23年の功績・・・
HYMLの創立は1999年(平成11)12月なので、今年で23年目である。
私は2009年1月の入会なのでまだ13年目の新参者だから入会前にHYMLがもたらした数
々の功績については多くを知らない。
そもそもHYMLとは何か。改めてご報告させて頂くとまず名称は「北海道の山メーリングリス
ト」略してHYMLというインターネット (メール) で北海道の山情報を交換し合う、SNSの元
祖と言っても過言では無いサイトである。( 但し、会員専用サイト)
当時はまだパソコンや携帯電話の普及も疎らでインターネットを利用する人も少ない時代だった
から、登山を始めようとする初心者や広い北海道の山情報を得るための手段はそう多くは無かっ
た。登山ガイドの本も僅かにあったかも知れないが、マニアックで難しい山が多く、活用するに
は情報が足りなかっただろう・・。
この会を創立する時は、数名の同志だったそうだ。
とにかく北海道の山に関する情報ならなんでも良かった。会員専用のメールサイトで発信し、登
山者がもっと知りたいと思う情報を出す事で知らなかったリアルな情報を知る事が出来るという
当時は画期的なサイトだった。そして、毎月開催された札幌での懇親会 (通称ツボ岳⇒ルック岳)
は、メーリングで送受信した見えない相手から顔の見える情報交換の場としてその輪は広がって
行ったと言う。
会員は日々増え続け、私が入会した頃には800名を超えるまでになっていたらしい。
当時のツボ岳に集まったメンバーはいつも30名前後と賑やかで、今の形と同じ様にワンフロア
を貸し切って開店から閉店まで利用出来たのもこれを可能とした会員の功績と言えるだろう。
毎日発信される山情報 (メール) 、多い時は20件~30件となりその返信もまた多かったから、
当時は本当に多く活用された会員専用の元祖SNSだった。
縛りの無い開かれたサイトが好きだった・・。
この会には、役員はいない。ただメールを管理する管理人が何名かいるだけである。
メールは言葉のやり取りだから、発信者の意向がそのまま受信者に伝わるとは限らない場合もあ
り、時には誤解を生じて相手に不快な思いをさせるやり取りもあった。それがいわゆる誹謗・中
傷になる事もあり、情報交換の場が炎上した事も過去にあったのも事実である。この会の唯一の
ルールとして「誹謗・中傷のメールはしない」ハンドルネームで呼び合うサイトなので名指しの
「本名は極力出さない」というものがあった。発信者が男か女か、住所も年齢も電話番号も分か
らない。初心者かベテランかプロか素人か、発信者が自ら発しない限りどんな人からの情報なの
か分からないのも事実だった。
しかし、私にはそれで良かったしメールで知る山情報には何度も助けられた。そして、山岳会な
どで言われて来た「規則の縛り」や「組織の上下関係」も無いので、新人とか先輩・後輩も無い
し、知らない事はメールで聞けばいい「そんな事も知らないのか!」と上から目線で物申す人も
メーリングリストでは基本いないと信じている。
大きな会社の社長さん、ドクター、警察官、自衛隊員、消防署員、先生、教授、サラリーマン、
OL、主婦、学生、山岳ガイド、退職したジジ・ババ等々個人の肩書がどうあれルック岳では皆
平等な会話で交わされた。私が良く言う「初対面なのに10年の友」と言える会話が途切れない
山人生を変える出会いの多くはルック岳だった。
ただ、HYMLは山岳会でないだけに大きな違いがひとつあった・・・。
それは「山行の全責任は個人」であることだ。すべて自己責任の行動が求められ、仮にチームの
山行であって事故が生じたとしてもその責任をリーダーに被せるのではなく事故を起こした本人
である事をしっかり理解した上で参加する事が求められた。それは初心者でもベテランでも同じ
で計画に不満があれば「不参加」でも構わないし、途中でリタイヤするとしてもリーダー判断で
参加者個人が下山する事もあり得るのがHYML山行なのだ。とは言え、ベテラン組のオジさん
やオバさんたちが黙っているはずも無く、初心者のフォローには最後まで面倒を見るのも何度も
目にして来た。
冬山登山に備えた「雪崩講習会」や「ビーコン講習会」スキーキャンプと称した山スキー講習会
もほぼ無料で開催したり、ganさんの初心者向けの沢登り企画は数え切れないほどだ。
やっぱり凄い人たちも沢山居て、これまでに多くの登山ガイド本を出版して来たのはHYMLの
会員たちだ。その一部だが・・・
「北海道夏山ガイド」①~⑥
「北海道スノーハイキング」
「北海道雪山ガイド」もHYMLの会員たちによる執筆や編集に関わっている。
また、会員個人による出版では・・・
八谷和彦氏の
「ガイドブックにない北海道の山々」
岩村和彦氏の
「ganさんが遡行北海道の沢登り」
「ganさんが遡行北海道の沢登り三昧」
「ganさんが遡行北海道の沢登り独断ガイドブック」
「北海道の沢登りガイド」
児玉保則氏の
「ついにやった!前人未到の1594山・北海道「ko玉の全山登頂記」」
坂口一弘氏の
「ほっかいどう山楽紀行」
菅原靖彦氏の
「札幌から日帰り ゆったりハイキング」
等々・・・
これでも恐らくほんの一部だと思うが、これまでの功績として誇れるメンバーたちの活躍をしっ
かり後世にも伝えていけたらと思っている。ただの飲み会かも知れないが、私にとっては山人生
を変えたHYMLでの出会いであり、多くを学んだ大切な会になっている。
ルック岳はそんな楽しい飲み会なので、是非参加してくれたら嬉しい・・・。
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