エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

▲オムシャヌプリ(双子山)(1379m)~▲東峰(1363m)

2023年08月31日 | 山紀行 (日高山系)
未踏1000m超峰シリーズ・・・(雨で途中撤退)
▲オムシャヌプリ (双子山)(1379m)
             ~ 通称 ▲オムシャヌプリ東峰(1363m)
未踏1000m超峰 (352座/442座) あと90座目はお預け
■ 山 行 日     2023年8月30日(水)  日帰り
■ ル ー ト     翠明橋付近~ニオベツ川上二股の沢~南面直登沢ルート 往復
■ メ ン バ ー      夫婦登山 №20
■ 登 山 形 態      沢登り
■ 地 形 図     1/25000地形図 「楽古岳」
■ 三角点・点名    両山、三角点無し標高点のみ
■ コースタイム     登り 2時間25分     下り 2時間17分
<登り>
05:55         登山口P帯    
06:02         C450付近 上二股の沢入渓
07:08         C610付近 南面直登沢出合
08:20~35      C910付近 (雨のためビバーク)         
              雨が本降りとなり登行中止・撤退
<下り>
08:35         下山開始
09:35~40      C610 付近 上二股の沢出合 (休)         
10:42         C450付近 踏み跡出合
10:52         登山口P



GPSを元に地形図に移行したルート図です・・・

★ 沢続きに乗じて・・・
夫婦で8月最後の休日となった。天気予報もパッとしないが前日の夜話題になったのが夫婦登山の
事である。
連続40日を超える真夏日がようやく解消しようとする頃、朝晩は秋を思わす冷たい秋風を感じて
安堵する。先日シーズン最初の夫婦で沢登りに出掛けたが、途中で豪雨に襲われ撤退。ずぶ濡れで
も気持ち良い遡行で楽しかった。ただ正直物足りないと感じたのは夫婦共々である。

残暑残る初秋だが、夏道を登るより沢で涼を求めながら登る方が良いと決まり、兼ねてから計画の
あった「オムシャヌプリ (1379m) 」に行こうと決まる。希望は前泊だったが、前日仕事のチーヤン
だから無理をしないで当日の早朝出発とした。
私自身は両山とも既に登頂している。それは残雪期の広尾岳からの縦走と野塚川からで今回のルー
トは始めてだった。本来であればニオベツ川の南西面直登沢から登り、上二股の沢へ下降する南面
直登沢を使うルートが一般的のようだが、日帰りである事と日が短くなりつつある事そして何より
ジジババの実力と体力を考えて下降ルートの往復を選択した。面白さよりも未踏峰ピークハントを
重視したと言うところだ。

しかし、30日の予報は全道的に「くもり」気温こそ現地で24℃のようだが、取り敢えず3時出
発と決めて早寝する。


★ 自宅出発時から雨だった・・・
2時過ぎに起きた時は曇り空だったが、3時出発時から雨が降り出し本降りになった。
鵡川から日高道に乗るも雨は降ったり止んだりを繰り返す。海岸線は非常に風も強く現地の心配が
募る。ただ、計画は続行でとにかく現地登山口まで行こうと決めて車を走らせた。

登山口となる天馬街道の翠明公園に着いたのは5:40だった。くもりと言うより細かい霧雨も降
っていた。気温は21℃見えるはずの野塚岳はすっぽりとガスで覆われていて見えず・・さてどう
するか?

ここまで来て止めるには勿体ないと決行を決める。

5:55出発。
軌跡はヤマッパーの友人みなみんみんさんの記録を参考にさせて頂いた。国道を渡り廃道化した踏
み跡を辿り10分ほどで上二股の沢に出合う (C450付近)。


上二股の沢入渓後の渓相・・・


滝は一つもなく次第にゴーロ帯となり流木や倒木が多くなって来る。


中州や右岸左岸の林の中には踏み跡もあったが登りでは見付け難かった。

★ 南面直登沢出合まで1時間・・・
本流の上二股の沢は、沢登りとしてはまったく詰まらない沢で面白くない。
それどころかほぼゴーロ帯の中に流木や倒木が多くルーファイが面倒なほど飽きて来る。それでも
1時間ほど辛抱して歩くと無名沢の南面直登沢に出合い、ちょっとだけ気が治まる感じがした。

ただ、その出合から見渡す直登沢は全面がロックガーデンと言った感じで、水流は無く伏流してい
て石だけが堆積している沢にしか見えなかった。出合からこういう状態で石が堆積している沢を見
たのは始めてかも知れない。どうしてこういう沢が出来たのか不思議だった・・。



これが南面直登沢だが、沢と言うより完全なるロックガーデンである・・

★ 堆積した石を登るだけ・・・
実質沢登りは出合で終わったと言っても過言では無い。
ここからは堆積した石の沢を登るだけだが、高度を増すごとに斜度が増し、足元の石が転がる事も
しばしばだった。途中二股にも出合うが基本真っすぐなルート取りでひたすら登る。

風は無かったが、上空には厚いガスが覆っていて風を感じる流れもあった。きっとガスの中は雨だ
と思った。出合から1時間ほど登った頃上から冷たい風が吹き降りて来た。これは、雨の予兆とす
ぐに察しながらも歩は止めなかった。
しかし、次第にポツリポツリと雨粒が落ちだすと、すぐに右岸の木の下に退避する。
雨はすぐに本降りと化し、登行の続行はずぶ濡れだけでは済まない状況は目に見えて来た。

15分ほど様子を伺って見たが、雨は強まる一方で登行中止を決める。
同じ濡れるにしても上で濡れるのと下で濡れるのは違い、強行は避けた無理をしない選択をした。



急登になってくると一歩一歩が慎重にならないと足を滑らしてしまう・・・


同じ場所から見上げた直登沢。まだまだ続く・・・


時季外れの「イワブクロ」にちょっと癒される


「撤退」を決めたC910付近の直登沢にて

★ また雨で途中撤退も・・・
遡行と登行を始めて約2時間半が経ったが、予想した雨は想像以上で仮に強行して登っても楽しい
ものにはならないと分かっていた。なので登行中止の判断は早く夫婦共に納得の撤退であるし、天
気の良い時にまた来ようと意見はまとまる。

南面直登沢がまるでロックガーデンの沢である事も来て見て知った事、上二股の沢も一部だけ清流
を感じる場所もあったが、ほとんどは流木と倒木で荒れてしまった沢である事も知る事が出来た。
途中撤退はしたものの得るものもあり、次回のトライに期待したいと思う。



降り始めて石の沢を背に撮った場面・・・


雨に濡れた石は滑りやすくなって更に慎重に降りる


間もなく終了の場面。ここだけが清流を感じるきれいな沢だった・・・



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