3市1町(三笠市、岩見沢市、夕張市、栗沢町)の境界線・・・
岩見沢の最高峰・・・幌向岳 (836.3m)
■ 山 行 日 2021年2月28日(日) 快晴 日帰り
■ ル ー ト 栗沢町万字ルート 往復
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №11
■ 登 山 形 態 山スキー
■ 地 形 図 1/25000地形図 「美流渡」「栄 町」
■ 三角点・点名 二等三角点 点名「幌向岳 ホロムイダケ」
■ コースタイム 登り 3時間20分 下り 1時間35分
<登り>
09:40 万字簡易郵便局前駐車場 Pスタート
10:50 C455付近、林道三股
11:50 標高点651付近 林道二股 (西尾根へ)
13:00 幌向岳頂上
<下り>
13:25 下山開始
14:05~10 標高点651手前西尾根上 シールを外す
15:00 登山口 P
GPSログを地形図に移行したルート図です・・・
★ 快晴の良き日に・・・
前日の土曜日、休みだった妻チーヤンが急きょ仕事になり遠出が出来なくなった。そして、日曜日
が全道的に快晴であることも承知していたので、日帰りで楽しめる近場の山を模索する。
以前からチーヤンの希望で浮上していた「幌向岳」を思い出し、「ここにするか!」と言っていた
が、私の好きなルートは東尾根、チーヤンは万字ルートだった。どちらも良し悪しはあるが、万字
ルートは林道が長く苦労したイメージのある山で私は好まなかった。一方チーヤンは、その林道を
滑り降りて来る楽しい印象があったのか?好きらしいのだ。山が決まってもルートで悩むのは初め
てかも知れない・・・。
前段の話がまた長くなりそうだが、選択肢の参考になるかも知れないので書き留める事にしよう。
東尾根ルートの登山口は、国道452号線夕張・桂沢湖線の峠道だ。その頂上部に当たる「三夕ト
ンネル」の6㎞手前には「沢見橋」がある。この橋の手前にある林道出合が登山口となる。ただ、
駐車スペースが無い。その年の除雪状況により林道出合にスペースを作ってくれる場合もあるが、
大抵は自分で除雪してスペースを作っていたので、時間と労力が必要だ・・。一方、万字ルートの
登山口は、万字地区の簡易郵便局前にある駐車場を利用している記録が多いが、登山者に解放され
ているものではない。かと言って民家の敷地内に停める事も出来ないし、路駐するスペースも無い。
郵便局前の駐車場を利用する場合、平日なら局の職員にお願いするか局が休みの日に利用させて頂
くしかないだろう。(今回は、日曜日の休日、簡易郵便局前の駐車帯を利用させて頂いた)
次に登行距離を考える・・。
東尾根ルートは約4.5㎞、その内林道は約1.5㎞。万字ルートは約6.5㎞、その内林道は4.
5㎞ほど歩く。登行の難易度は双方変わらないと思う(個人的判断です)が、読図力は必要だろう。
後は、降雪状況だ。今回23日~24日にかけて50㎝を超える大雪となったこの地方だから、ラ
ッセルのアルバイトは必至だ。どちらもノートレースならラッセル要員がいなければ苦労を強いら
れる山行になるだろう。
・・・で、選んだ万字ルート。何故?
① 最近登っている記録がある事。
② 日曜日なので登山口駐車場が利用できる事。
③ 必ず先行者が居てトレースがあるだろう・・・と読んだ事。
④ チーヤンの希望であった事。である。
★ 別世界の大雪・・・
わが街から由仁町、栗山町、栗沢町と走り万字地区に入るとその雪の多さに驚かされる。
美流渡地区から万字地区に入る道路脇には3mを超えるような雪壁が続き、道路から民家が見えな
いところもあった。更に万字地区の簡易郵便局前の駐車場は広く除雪してあるが、その周りの民家
を見ると、ほとんど屋根まで雪に埋もれ辛うじて玄関だけ見える状態だった。周辺の道路はすべて
高い雪壁だし、民家を埋めた雪を投げる場所は無さそうだった・・。
わが家から車で1時間ちょっと。50㎞も移動していないのにこれほど雪の量が違う。雪雲が流れ
る僅かな違いなのだが、吹く風と地形の影響で同じ北海道とは思えない驚きだ!
左奥の小さな建物が「簡易郵便局」その前には広い駐車帯がある・・
★ 予感が当たった・・・
故意に出発を遅らせた訳ではないが、現地登山口に着いたのは9:25だった。
以前ここに来たのは2003年3月だから18年ぶりになる。ほとんど記憶も消えているが、これ
ほど雪が多かった印象は無い。広い駐車帯の一角に駐車したが、登山者と思われる車が2台停めて
あり思わずニンマリとなり胸を撫で下ろす・・。
もし、この登山者が幌向岳に向かっているなら少なくともトレースを残しているので、ラッセルの
アルバイトは回避出来る。準備を終えて出発すると早々予感が的中した!
駐車地から道路を挟んでまっすぐ進むと、突き当りから林道に入る・・
駐車地から少し歩くと林道出合となる・・・深いトレースはここから始まった。
林道から広がる青空に飛行雲が映えていた・・・
★ 予想通りの深雪・・・
ラッキーと思いながら先行者のラッセルしたトレースを使わせて頂いたが、余りにも深いトレース
を見てその苦悩の場面が目に浮かぶ。先行者がいつ出発したか分からないが、早く追い着きお礼と
ラッセル交代を申し出ねばと思った。トレースはスキーが二人とスノーシューが一人の三人と読ん
だ。トップを交代しながら歩いているのも分かるが、膝下まで沈み込んだトレースを見て、もし私
たちが先頭でラッセルする事になれば、ピシカチナイのラッセルがよみがえり絶対に途中でリタイ
ヤすることは明白だった。
登っても歩いてもトレースは続き、なかなか追い着かなかった。
内心はありがたいと思っている自分が情けなかったが、加齢とともに体力が落ちた実感もあり、最
後まで先行者と会わない事を心のどこかで願っていたかも知れない。それが本音だ。
快晴の林道を歩くチーヤン・・・気温は少しずつ上昇し暑く感じるほどだ。
651標高点から林道を外れて西尾根を歩き出す・・・
726標高点より200mほど北側にて幌向岳頂上台地を望む・・・
幌向岳頂上台地・・・周りは白樺林で囲まれている
★ 先行者は山友だった・・・
もうすぐ頂上と分かる白樺樹林の登りで、勢い良く滑り降りて来る男性を見た!「あっ!・・」と
いう間に声も掛けられずにすれ違って消えてしまった。すると前を歩いていたチーヤンの傍にもう
一人のスキーヤーが停まり話していた。私が近づくと「エバさん!」と声を掛けられ顔を見せてく
れた。するとHYML会員のイケノヤさんだったので驚いた!前を滑り降りて行ったのはご主人様
で、スノーシューは単独の男性だと言う。
先ずは、深いラッセルのトレースを残してくれた事に何度もお礼を言い、このトレースが無ければ
ここまで来れなかったと感謝を述べる。それからようやく「久しぶりぃ~・・」と会話が弾んだ。
でもここで長話も出来ないので、彼女を見送ることにしたが「旦那様とは面識が無かったので会い
たかったなぁ~」とだけ言い残し別れた。
結局、最後までトレース泥棒し楽をして登頂に至った・・・。なのにヘロヘロだ。
頂上台地へ、白樺林を抜ける・・・
樹氷になった白樺の木が眩しかった・・・青空とのコントラストが美しい!
頂上白樺に一直線に付けられたトレースを辿る・・・チーヤンの正面の木が頂上
辿って来たトレースを振り返る。
★ 7度目の登頂・・・
13:00 頂上。
ずっとトレースを辿って来ても登り3時間20分も掛ってしまった。一方ずっとラッセルをして来
たイケノヤ夫妻は登り4時間だと言う。スタートが8:00と聞いて追い着けなかったことに納得
だった。二人はまだ40代前半、馬力、体力は私たちの何倍もあるだろうが、力の差を思い知らさ
れ、改めてジジィを実感した・・。
ともあれ、快晴の幌向岳に無事登頂出来た事は嬉しかった。
初登頂は、1999年12月に当時の山岳会メンバーと登っていた。その後2003年2月には山
岳会の先輩が開拓したと言う東尾根ルートを案内して頂き二人で登った。同3月には単独で東尾根
から12月には妻チーヤンと万字ルートから登っている。更に2006年1月は、チーヤンを含め
た会の新人と三人で東尾根ルート。2018年3月に再び単独で東尾根から6回目の登頂を果たし
馴染みある幌向岳を振り返った。
20年以上前から幌向岳は登られていたようだが、ほとんど万字ルートで今でも東尾根ルートから
登っている記録は少ないのは寂しい気がする・・。
頂上ランチの用意もして来たが、ヘロヘロ気味で元気が無く簡単にパンだけ食べて下山する事にし
た。スノーシューの若者にも山頂手前で会ったのでお礼を伝えたが、カメラ撮影に忙しそうなので
ほぼすれ違いで終わってしまった・・。
下山は、イケノヤ夫妻を見て頂上でシールを外し滑降を楽しみ、西尾根のコルから登り返しがある
ので再びシールを貼る事にした。気温が上がりせっかくの新雪も若干重くなって来たが、大斜面の
白樺樹林は疎林帯で楽しかった。
コルからシールを貼り登り返し、651の林道出合前で再びシールを外して林道に出合う。
ここから約4.5㎞の林道滑走・・・ほぼ全ルート自動運転でスピードが増す場所もある。下手な
私たちは途中で何度も休まないと足が持たなかった。30分ほど前に降りたスノーシューの若者に
は残り2㎞の地点で追い着き、追い抜いた。
スキー登山はこれがあるから止められない・・。
幌向岳(836m)頂上にて・・・22年前の同じ木は大きく成長していた!
頂上からシールを外し、広い頂上台地を滑り降りた・・・
この先の樹林帯は斜度もあり楽しかった・・・その後再びシールを貼って登り返す。
★ 今日のヒーロー、旦那様を紹介したくて・・・
15:00 下山。
下りの1時間半は滑り応えがあった!足がパンパンでようやくの下山である。
すると、すでに帰っているはずのイケノヤさんが、簡易郵便局の前に停めてある車から降りて来た。
びっくりして「どうしたぁ~」と言ってしまったが、旦那を紹介したくて待ってましたと言うでは
ないか!そして、旦那様も車から降りて来て改めて初対面のご挨拶をした。
とても明るくて元気溢れる好青年の印象だった。まるで娘の彼氏を紹介された父親の様に見る目は
厳しかったかも知れないが、毎週のように二人で山に登っている事や色々な山情報を知りたい時は
エバさんのブログを見ています・・・なんて言われると、「んっ!お前たちの結婚を許す・・」な
んて勝手にニンマリしている馬鹿オヤジだ。
旦那様Nさんの仕事を聞いて増々親近感が増したが、二人の幸せを願うばかりである。
私たちに取って今日は本当にヒーローだった。感謝感謝である。偶然とは言え山友との再会は嬉し
く良い日良い山になった幌向岳だった・・。
登山口で私たちの下山を待っていてくれたHYML山友(飲み友)のイケノヤさん夫妻と・・・顔出しNGでした。
岩見沢の最高峰・・・幌向岳 (836.3m)
■ 山 行 日 2021年2月28日(日) 快晴 日帰り
■ ル ー ト 栗沢町万字ルート 往復
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №11
■ 登 山 形 態 山スキー
■ 地 形 図 1/25000地形図 「美流渡」「栄 町」
■ 三角点・点名 二等三角点 点名「幌向岳 ホロムイダケ」
■ コースタイム 登り 3時間20分 下り 1時間35分
<登り>
09:40 万字簡易郵便局前駐車場 Pスタート
10:50 C455付近、林道三股
11:50 標高点651付近 林道二股 (西尾根へ)
13:00 幌向岳頂上
<下り>
13:25 下山開始
14:05~10 標高点651手前西尾根上 シールを外す
15:00 登山口 P
GPSログを地形図に移行したルート図です・・・
★ 快晴の良き日に・・・
前日の土曜日、休みだった妻チーヤンが急きょ仕事になり遠出が出来なくなった。そして、日曜日
が全道的に快晴であることも承知していたので、日帰りで楽しめる近場の山を模索する。
以前からチーヤンの希望で浮上していた「幌向岳」を思い出し、「ここにするか!」と言っていた
が、私の好きなルートは東尾根、チーヤンは万字ルートだった。どちらも良し悪しはあるが、万字
ルートは林道が長く苦労したイメージのある山で私は好まなかった。一方チーヤンは、その林道を
滑り降りて来る楽しい印象があったのか?好きらしいのだ。山が決まってもルートで悩むのは初め
てかも知れない・・・。
前段の話がまた長くなりそうだが、選択肢の参考になるかも知れないので書き留める事にしよう。
東尾根ルートの登山口は、国道452号線夕張・桂沢湖線の峠道だ。その頂上部に当たる「三夕ト
ンネル」の6㎞手前には「沢見橋」がある。この橋の手前にある林道出合が登山口となる。ただ、
駐車スペースが無い。その年の除雪状況により林道出合にスペースを作ってくれる場合もあるが、
大抵は自分で除雪してスペースを作っていたので、時間と労力が必要だ・・。一方、万字ルートの
登山口は、万字地区の簡易郵便局前にある駐車場を利用している記録が多いが、登山者に解放され
ているものではない。かと言って民家の敷地内に停める事も出来ないし、路駐するスペースも無い。
郵便局前の駐車場を利用する場合、平日なら局の職員にお願いするか局が休みの日に利用させて頂
くしかないだろう。(今回は、日曜日の休日、簡易郵便局前の駐車帯を利用させて頂いた)
次に登行距離を考える・・。
東尾根ルートは約4.5㎞、その内林道は約1.5㎞。万字ルートは約6.5㎞、その内林道は4.
5㎞ほど歩く。登行の難易度は双方変わらないと思う(個人的判断です)が、読図力は必要だろう。
後は、降雪状況だ。今回23日~24日にかけて50㎝を超える大雪となったこの地方だから、ラ
ッセルのアルバイトは必至だ。どちらもノートレースならラッセル要員がいなければ苦労を強いら
れる山行になるだろう。
・・・で、選んだ万字ルート。何故?
① 最近登っている記録がある事。
② 日曜日なので登山口駐車場が利用できる事。
③ 必ず先行者が居てトレースがあるだろう・・・と読んだ事。
④ チーヤンの希望であった事。である。
★ 別世界の大雪・・・
わが街から由仁町、栗山町、栗沢町と走り万字地区に入るとその雪の多さに驚かされる。
美流渡地区から万字地区に入る道路脇には3mを超えるような雪壁が続き、道路から民家が見えな
いところもあった。更に万字地区の簡易郵便局前の駐車場は広く除雪してあるが、その周りの民家
を見ると、ほとんど屋根まで雪に埋もれ辛うじて玄関だけ見える状態だった。周辺の道路はすべて
高い雪壁だし、民家を埋めた雪を投げる場所は無さそうだった・・。
わが家から車で1時間ちょっと。50㎞も移動していないのにこれほど雪の量が違う。雪雲が流れ
る僅かな違いなのだが、吹く風と地形の影響で同じ北海道とは思えない驚きだ!
左奥の小さな建物が「簡易郵便局」その前には広い駐車帯がある・・
★ 予感が当たった・・・
故意に出発を遅らせた訳ではないが、現地登山口に着いたのは9:25だった。
以前ここに来たのは2003年3月だから18年ぶりになる。ほとんど記憶も消えているが、これ
ほど雪が多かった印象は無い。広い駐車帯の一角に駐車したが、登山者と思われる車が2台停めて
あり思わずニンマリとなり胸を撫で下ろす・・。
もし、この登山者が幌向岳に向かっているなら少なくともトレースを残しているので、ラッセルの
アルバイトは回避出来る。準備を終えて出発すると早々予感が的中した!
駐車地から道路を挟んでまっすぐ進むと、突き当りから林道に入る・・
駐車地から少し歩くと林道出合となる・・・深いトレースはここから始まった。
林道から広がる青空に飛行雲が映えていた・・・
★ 予想通りの深雪・・・
ラッキーと思いながら先行者のラッセルしたトレースを使わせて頂いたが、余りにも深いトレース
を見てその苦悩の場面が目に浮かぶ。先行者がいつ出発したか分からないが、早く追い着きお礼と
ラッセル交代を申し出ねばと思った。トレースはスキーが二人とスノーシューが一人の三人と読ん
だ。トップを交代しながら歩いているのも分かるが、膝下まで沈み込んだトレースを見て、もし私
たちが先頭でラッセルする事になれば、ピシカチナイのラッセルがよみがえり絶対に途中でリタイ
ヤすることは明白だった。
登っても歩いてもトレースは続き、なかなか追い着かなかった。
内心はありがたいと思っている自分が情けなかったが、加齢とともに体力が落ちた実感もあり、最
後まで先行者と会わない事を心のどこかで願っていたかも知れない。それが本音だ。
快晴の林道を歩くチーヤン・・・気温は少しずつ上昇し暑く感じるほどだ。
651標高点から林道を外れて西尾根を歩き出す・・・
726標高点より200mほど北側にて幌向岳頂上台地を望む・・・
幌向岳頂上台地・・・周りは白樺林で囲まれている
★ 先行者は山友だった・・・
もうすぐ頂上と分かる白樺樹林の登りで、勢い良く滑り降りて来る男性を見た!「あっ!・・」と
いう間に声も掛けられずにすれ違って消えてしまった。すると前を歩いていたチーヤンの傍にもう
一人のスキーヤーが停まり話していた。私が近づくと「エバさん!」と声を掛けられ顔を見せてく
れた。するとHYML会員のイケノヤさんだったので驚いた!前を滑り降りて行ったのはご主人様
で、スノーシューは単独の男性だと言う。
先ずは、深いラッセルのトレースを残してくれた事に何度もお礼を言い、このトレースが無ければ
ここまで来れなかったと感謝を述べる。それからようやく「久しぶりぃ~・・」と会話が弾んだ。
でもここで長話も出来ないので、彼女を見送ることにしたが「旦那様とは面識が無かったので会い
たかったなぁ~」とだけ言い残し別れた。
結局、最後までトレース泥棒し楽をして登頂に至った・・・。なのにヘロヘロだ。
頂上台地へ、白樺林を抜ける・・・
樹氷になった白樺の木が眩しかった・・・青空とのコントラストが美しい!
頂上白樺に一直線に付けられたトレースを辿る・・・チーヤンの正面の木が頂上
辿って来たトレースを振り返る。
★ 7度目の登頂・・・
13:00 頂上。
ずっとトレースを辿って来ても登り3時間20分も掛ってしまった。一方ずっとラッセルをして来
たイケノヤ夫妻は登り4時間だと言う。スタートが8:00と聞いて追い着けなかったことに納得
だった。二人はまだ40代前半、馬力、体力は私たちの何倍もあるだろうが、力の差を思い知らさ
れ、改めてジジィを実感した・・。
ともあれ、快晴の幌向岳に無事登頂出来た事は嬉しかった。
初登頂は、1999年12月に当時の山岳会メンバーと登っていた。その後2003年2月には山
岳会の先輩が開拓したと言う東尾根ルートを案内して頂き二人で登った。同3月には単独で東尾根
から12月には妻チーヤンと万字ルートから登っている。更に2006年1月は、チーヤンを含め
た会の新人と三人で東尾根ルート。2018年3月に再び単独で東尾根から6回目の登頂を果たし
馴染みある幌向岳を振り返った。
20年以上前から幌向岳は登られていたようだが、ほとんど万字ルートで今でも東尾根ルートから
登っている記録は少ないのは寂しい気がする・・。
頂上ランチの用意もして来たが、ヘロヘロ気味で元気が無く簡単にパンだけ食べて下山する事にし
た。スノーシューの若者にも山頂手前で会ったのでお礼を伝えたが、カメラ撮影に忙しそうなので
ほぼすれ違いで終わってしまった・・。
下山は、イケノヤ夫妻を見て頂上でシールを外し滑降を楽しみ、西尾根のコルから登り返しがある
ので再びシールを貼る事にした。気温が上がりせっかくの新雪も若干重くなって来たが、大斜面の
白樺樹林は疎林帯で楽しかった。
コルからシールを貼り登り返し、651の林道出合前で再びシールを外して林道に出合う。
ここから約4.5㎞の林道滑走・・・ほぼ全ルート自動運転でスピードが増す場所もある。下手な
私たちは途中で何度も休まないと足が持たなかった。30分ほど前に降りたスノーシューの若者に
は残り2㎞の地点で追い着き、追い抜いた。
スキー登山はこれがあるから止められない・・。
幌向岳(836m)頂上にて・・・22年前の同じ木は大きく成長していた!
頂上からシールを外し、広い頂上台地を滑り降りた・・・
この先の樹林帯は斜度もあり楽しかった・・・その後再びシールを貼って登り返す。
★ 今日のヒーロー、旦那様を紹介したくて・・・
15:00 下山。
下りの1時間半は滑り応えがあった!足がパンパンでようやくの下山である。
すると、すでに帰っているはずのイケノヤさんが、簡易郵便局の前に停めてある車から降りて来た。
びっくりして「どうしたぁ~」と言ってしまったが、旦那を紹介したくて待ってましたと言うでは
ないか!そして、旦那様も車から降りて来て改めて初対面のご挨拶をした。
とても明るくて元気溢れる好青年の印象だった。まるで娘の彼氏を紹介された父親の様に見る目は
厳しかったかも知れないが、毎週のように二人で山に登っている事や色々な山情報を知りたい時は
エバさんのブログを見ています・・・なんて言われると、「んっ!お前たちの結婚を許す・・」な
んて勝手にニンマリしている馬鹿オヤジだ。
旦那様Nさんの仕事を聞いて増々親近感が増したが、二人の幸せを願うばかりである。
私たちに取って今日は本当にヒーローだった。感謝感謝である。偶然とは言え山友との再会は嬉し
く良い日良い山になった幌向岳だった・・。
登山口で私たちの下山を待っていてくれたHYML山友(飲み友)のイケノヤさん夫妻と・・・顔出しNGでした。
トレースとは、いわゆる「踏み跡」の事です。
例えば、先行者が真っ白い雪原に足跡を残すとそれをトレースと呼び、
後続者がありがたく利用する時によく使う言葉です。
これが有ると無いでは、山行に大きく影響しますね!