前哨戦三段山BC 本番丸山(美瑛丸山)(1237m)
■ 山 行 日 2020年1月21日(火)~22日(水) 1泊2日
■ ル ー ト 上俵真布林道~丸山西尾根ルート往復
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №4&№5
■ 登 山 形 態 山スキー
■ 地 形 図 1/25000地形図 「白金温泉」「藤山」
■ 三角点・点名 丸山 二等三角点 点名「宇莫別 ウバクベツ」
■ コースタイム 登り 5時間30分 下り 2時間55分
<登り>
07:00 登山口(林道出合P)出発
07:20 上俵真布林道入口
09:30~40 957P 休憩
10:45~50 1012P 休憩
11:25 1042
12:30 丸山(1237m)頂上 (登山口から7.9㎞)
<下り>
12:50 下山開始
13:30~35 1012P 休憩
14:20 957P
15:30 上俵真布林道入口
15:45 登山口P帯 (登山口から往復15.6㎞)
GPSを元に地形図に移行したルート図です・・・
★ 触発されて・・・
また、前置きが長くなりそうだが付き合ってくれたら嬉しい限りだ。
YAMAPを始めてまだ2年足らず、この中にあるGPS機能はスマホを使って現在地
が確認出来るし、軌跡も残るので非常に重宝しているアプリである。山行を公開する事
によって不特定多数の登録者が閲覧出来「いいね」をポチッとしてくれたらカウントさ
れたりコメントも相互に出来て、ある意味ブログより簡単・・・と思う事度々である。
その昔、GPSは高価な贅沢品と呼んでは単に買えない自分を正当化し、「山はやっぱ
り地形図とコンパスで登らなくては・・・」と言っていた自分はもう過去の人かも知れ
ない。
地形が複雑であったり、平らな場所のどこかにピークがある時、地形図とコンパスだけ
でその位置を特定するのは難しい。濃厚な樹林帯、吹雪やホワイトアウト状態の時は登
行を諦めて「撤退」の二文字がこれまでの常識だった。それがどうだろう・・GPSを
使う事によって現在地は元より辿っている軌跡が一目で確認出来るのだから時代は変わ
ったと自覚しなくてはならないだろう・・。
そのYAMAPでフォローをしている仲間(正確には知人?)が、互いに刺激するような
山登りをしていていつも驚かされるし、その山が1000m超峰の未踏であれば触発さ
れると言うか背中を押されて「すぐに行って来い」と言われている気がしてならない。
今回の「丸山(1237m)」も彼女が何気に報告したものを読んで、完全に飲み込まれ目が
点になった。
ちょっと脱輪するが、「丸山」って北海道には71座もある事を始めて知った。その中
で1000mを越えているのは3座だけで三大丸山と言われているらしい。その一つが
今回の丸山(1237m)で、別名「美瑛丸山」と呼んでいるそうである。
★ ピークハントの勧め・・・
思いもよらない情報が飛び込んで来て、黙っている私ではない。
すぐに地形図を出して基本的な情報の整理に取り掛かった。それは、登山口までのアプ
ローチや登下行時間、装備や難易度なんかも検討する。そして、計画を立て実行へ。
「山を楽しむ」と言うより「山を消化する」と呼んだ方がエバ夫婦にはお似合いだ。
誰かの足跡を追うようにただ登ればピークに立てるのである。それが日帰りであろうが
泊りであろうが、関係ない。人のマネをして登って何が楽しい?と思う方も居るかも知
れない。その通り楽しくは無いのさ。
でも、夫婦で1000m超峰の山を全山踏破した記録は見た事が無い・・・。現時点で
カウントしている北海道の1000m超峰は「441座」である。すべてを楽しんで登
れるならこんな幸せな登山は無いが、そうもいかないのが北海道の山である。
2020年最初の一歩が丸山から始まった・・・。
どんな1年になるのか? エバ夫婦のピークハントの勧めはもう少し続く・・・。
★ 前哨戦・・・
久しぶりにまとまった雪が降った。
この計画は1泊2日としたが、最初に「丸山」を目指すか2日目に登るかの選択肢があ
った。登山口が美瑛町白金温泉の近くであったので、宿泊は道の駅「白金ビルケ」に決
めたが、自宅からは3時間半以上掛かる距離である。最初に丸山を目指すなら自宅は夜
中の出発だ。ならば2日目に変えたら1日目に余裕が出来た。
HYMLの三段山オフミでは、自分だけがパウダーを楽しみ飲んで食べて浸かっての贅
沢三昧をしただけに、妻チーヤンにもこの雪の感触は知って欲しかった。チーヤンにと
っては実に14年ぶりの三段山スキーだった。
チーヤン、14年ぶりの白銀荘でしたぁ~
雪、降りましたねぇ~・・・
一段目の上は大好きな場所・・・まずは一枚
新雪の深雪パウダーを楽しむチーヤン
三段山の一段目を登り返しパウダーを満喫するチーヤン・・・
★ ほんの3時間・・・
白銀荘を出発したのは、10:45頃。
三段山への一般的なルートを辿り一段目斜面に付けられたトレースを拝借する。
予定では二段目上付近まで登り、沢形から樹林帯ルートを滑って戻るつもりだった。
しかし、下山組の話では二段目から風と視界が悪いという情報があり、二段目には登ら
ずナマコ尾根側に旋回するルートを取って樹林帯を滑り白銀荘に戻る事にした。
ちょいミスをしてスキーを楽しむ事が出来なかったので、戻った後一段目を登り返して
なんとかパウダーを楽しんだ3時間だった。
下山後は、お風呂にも入らず美瑛に向かい、まずは登山口を確認したかった・・。
★ 前夜祭・今年初のホテルハイエース・・・
白金温泉で汗を流す前に明日の登山口を確認したかった。
しかし、コピーして持って来た地形図は中途半端、カーナビも古くて役立たずだった。
登山口へどの林道に入るのか迷っている内に周りが暗くなり始めた。たまたま入った
林道を辿ると地形図に載っている地名と合致して登山口を見付けた。ホッと安堵して
道の駅に戻る。
外はすっかり陽が落ちて暗くなり、温泉よりも腹が減ってビールも飲みたかった・・。
「青い池のライトアップ」が見たかったと言うチーヤンの要望も風呂にも応える事が出
来なかったが、道の駅向かいにあるノースフェイス店に立ち寄ってウインドショップを
楽しみ今年初のホテルハイエースと前夜祭で贅沢な食材で二人の晩餐会が開幕した・。
まだ17時頃である。
まだち鍋
鍋焼きうどん
てんぷらの盛り合わせ
プチっと鍋
夜に入り時々、観光バスが立ち寄ってトイレタイムをするくらいで一般車はほとんど来
なかった。一時、深々とした降雪もあったが静かな夜を過ごせそうで19時過ぎには就
寝体制だった。気温は-8℃くらいで風も無く穏やかだった。
★ 本番・・・
道の駅から登山口までは約6㎞で除雪された立派な道路で10分程で着いた。
予定通り7:00に出発する。YAMAP情報は9日前だったが、微かなトレースが残
っていたので恐らく彼女たちのものと確信する。今日はこのトレースが頼りなのだが、
30㎝を越える降雪だけにどこまで追えるか不安の方が強かった。
天候はくもり。気温は-6℃前後。風も無い登山日和と言えよう。
スタートしてすぐ「自然の村キャンプ場」の看板と立派なログハウスが見えて来た。
冬期間は休業中のようだが、夏のキャンプ場の事はまだ知らない。
やがて林道に入り「上俵真布林道」と書かれた標識を通過する。
林道はずっと続いているようだが、5分程歩いて樹林帯に進路を変える。
深雪の中に僅かなトレース痕が確認出来、GPSで確認しながらもトレースを追った。
登山口となった「自然の村キャンプ場」への出合に駐車する
除雪されていない立派な道路を最初からラッセルでスタートする・・・
20分ほど歩くと「上俵真布林道」の出合があり、こちらに入る
林道は続くが、5分程で林道から外れて樹林帯へ
★ 終始ラッセルも・・・
30㎝前後の新雪も軽いフカフカのパウダーだから終始ラッセルも足首からひざ下で
雪を軽く飛ばしながら進む事が出来た。しかし、歩いている尾根上の樹林は濃く進む
方向を間違えると大きなロスになる地形だった・・。そんな中で微かなトレースには
助けられたし、その分距離も稼ぐことが出来たと思う。それでもやっぱりラッセルで
時間が掛かってしまったのか、予定より大きく遅れた登行になっていた・・。
辛抱強く、諦める事なく登行を続け少しずつ高度と距離を稼ぐしかなかった。
とにかく一歩ずつ前に進めばいつかはゴール出来る・・・タイムアウトにならない限
り歩を進めるのがエバ夫婦なのだ。(なんて)
C1100付近の斜面で気に行ったモンスターがあったので一枚
★ ラスト200mの登り・・・
標高が1000mを越える頃が頂上への最後の登りとなるが、これまでとは違う斜度
が増してくる。深雪も更に深くなりジグを切りながら一歩一歩の登行になった。
登るのは辛かったが、その分下りのスキーを思うと元気が出るものだし頂上が近いと
実感するとこれまでの疲れを忘れるから不思議だ。
標高差あと200m、あと100mとカウントダウンしながら自分たちに喝を入れて
近づく頂上への期待が広がる。そして、見上げる前方が明るくなるとその向こうにピ
ンテ(実際にはオレンジテープ)が見えて頂上だと分かった。
予定より1時間以上掛かってしまったが、ようやく頂上に辿り着いた!
チーヤンも安堵のため息が出るほど頑張った末の登頂である。
登り5時間30分・・・早朝出発が功を奏したとも言えよう。
2020年1月22日 初登頂 丸山(1237m)頂上にて
★ 今年最初の未踏峰踏破・・・
ほんの10日程前に登った記録を知り、未踏だった丸山の位置を始めて知る。
雪不足と言われた昨今、スキーで登った記録に心奪われてすぐに計画を立てた。
人真似と言われても良いさ・・。軌跡を追ってるだけだから実力で登ったんじゃないと
言われても良い。それでも自分たち二人で現地に訪れ、地図とコンパスそしてGPSを
駆使しながらルートを辿る事に大きな意味があるのだ。そして登頂出来れば1座制覇の
記録となり目標に一歩近づいたことになるのだ。
これからの登行がいつもこうとは限らないのは承知しているし、記録が皆無な山も多い。
人真似しか出来ないエバ夫婦ではない。自分たちでルートを決めて辿る登行も実は多い。
1000m超峰全山を夫婦で登ろう・・・そんな途方もない計画を公表する事でモチベ
ーションを高め、山と真摯に向き合い自分たちが登るためにはどうすればいいのか・・
と、いつも学び夫婦の会話にも繋がっている。もう山登りがライフワークだし、夢を追
う楽しさは自己満足でしかないかも知れないが、それでいいのだ。
今年初の1000m超峰「丸山」を踏破した事を機に今シーズンの夫婦登山に弾みが付
けば何よりである。
★ 下山・・・
山頂での眺望は良くなかったが、風も弱く気温も低くくは無かった。
山頂付近の白樺の木に付けられたテープとGPSを照らし合わせ、間違いなくここは頂
上だと確信すると、これまでの緊張感から解き放される。
とは言え、山頂ランチをする余裕は無い。行動食と山頂コーラで乾杯がエバ夫婦流・・。
登り5時間30分も僅か20分の滞在で下山するのもいつものスタイルだ。
この山は幾つかのコブを登り返すのでシールは付けたまま下山する事にしたが、頂上か
らの下りはそれなりに斜度もありフカフカのパウダースノーだからスキー滑降は楽しか
った。
1012Pから頂上まで1時間40分掛かった登りも下りでは40分で着いた。
「スキーは最強の武器」と言われる由縁はここにあり・・・である。
登り返しもシールを付けたままなので苦労する事なく登れるし、下りはスピードを付け
て滑る様は、登りの苦労がすべて吹っ飛ぶ快感である。緩斜度はトレースに乗るとスピ
ードが増しあっと言う間の下山だ。
頂上からの下りは斜度もありフカフカのパウダー。シールを付けたままでもよく滑る・・・
緩斜度もトレースを利用するとスキーは滑るから楽しい
下りの尾根上で振り返り「丸山」を展望する・・・
丸山を背に撮ろうと思ったが、すぐにガスッてしまった・・・957Pの手前
878Pのトラバース斜面にて、天候が回復し少しだけ十勝連山の眺望があった
無事林道に戻る頃、陽は傾き夕方になってしまった・・・
往復9時間の登行だったが、記念すべき最初の挑戦になった・・・
★ 一礼・・・
無事下山も16時を過ぎたのは想定外だった。
冬山の難しさと人の記録を当てにしてはダメだと改めて反省もした。
でもでも結果は最高・・・。ほんとスキーは最強と何度でも言いたい。
楽しませてくれた丸山を振り返り「一礼」の感謝。恐らくもう来る事がないだろう。
そして、この山の情報提供者にも感謝しこの場をお借りしてお礼申し上げたい。
本当にありがとうございました・・。
帰路では、行き慣れた富良野・島の下の温泉で汗を流し20時30分の帰宅でした。
※ 2/1 ようやくアップ終了です・・・。
■ 山 行 日 2020年1月21日(火)~22日(水) 1泊2日
■ ル ー ト 上俵真布林道~丸山西尾根ルート往復
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №4&№5
■ 登 山 形 態 山スキー
■ 地 形 図 1/25000地形図 「白金温泉」「藤山」
■ 三角点・点名 丸山 二等三角点 点名「宇莫別 ウバクベツ」
■ コースタイム 登り 5時間30分 下り 2時間55分
<登り>
07:00 登山口(林道出合P)出発
07:20 上俵真布林道入口
09:30~40 957P 休憩
10:45~50 1012P 休憩
11:25 1042
12:30 丸山(1237m)頂上 (登山口から7.9㎞)
<下り>
12:50 下山開始
13:30~35 1012P 休憩
14:20 957P
15:30 上俵真布林道入口
15:45 登山口P帯 (登山口から往復15.6㎞)
GPSを元に地形図に移行したルート図です・・・
★ 触発されて・・・
また、前置きが長くなりそうだが付き合ってくれたら嬉しい限りだ。
YAMAPを始めてまだ2年足らず、この中にあるGPS機能はスマホを使って現在地
が確認出来るし、軌跡も残るので非常に重宝しているアプリである。山行を公開する事
によって不特定多数の登録者が閲覧出来「いいね」をポチッとしてくれたらカウントさ
れたりコメントも相互に出来て、ある意味ブログより簡単・・・と思う事度々である。
その昔、GPSは高価な贅沢品と呼んでは単に買えない自分を正当化し、「山はやっぱ
り地形図とコンパスで登らなくては・・・」と言っていた自分はもう過去の人かも知れ
ない。
地形が複雑であったり、平らな場所のどこかにピークがある時、地形図とコンパスだけ
でその位置を特定するのは難しい。濃厚な樹林帯、吹雪やホワイトアウト状態の時は登
行を諦めて「撤退」の二文字がこれまでの常識だった。それがどうだろう・・GPSを
使う事によって現在地は元より辿っている軌跡が一目で確認出来るのだから時代は変わ
ったと自覚しなくてはならないだろう・・。
そのYAMAPでフォローをしている仲間(正確には知人?)が、互いに刺激するような
山登りをしていていつも驚かされるし、その山が1000m超峰の未踏であれば触発さ
れると言うか背中を押されて「すぐに行って来い」と言われている気がしてならない。
今回の「丸山(1237m)」も彼女が何気に報告したものを読んで、完全に飲み込まれ目が
点になった。
ちょっと脱輪するが、「丸山」って北海道には71座もある事を始めて知った。その中
で1000mを越えているのは3座だけで三大丸山と言われているらしい。その一つが
今回の丸山(1237m)で、別名「美瑛丸山」と呼んでいるそうである。
★ ピークハントの勧め・・・
思いもよらない情報が飛び込んで来て、黙っている私ではない。
すぐに地形図を出して基本的な情報の整理に取り掛かった。それは、登山口までのアプ
ローチや登下行時間、装備や難易度なんかも検討する。そして、計画を立て実行へ。
「山を楽しむ」と言うより「山を消化する」と呼んだ方がエバ夫婦にはお似合いだ。
誰かの足跡を追うようにただ登ればピークに立てるのである。それが日帰りであろうが
泊りであろうが、関係ない。人のマネをして登って何が楽しい?と思う方も居るかも知
れない。その通り楽しくは無いのさ。
でも、夫婦で1000m超峰の山を全山踏破した記録は見た事が無い・・・。現時点で
カウントしている北海道の1000m超峰は「441座」である。すべてを楽しんで登
れるならこんな幸せな登山は無いが、そうもいかないのが北海道の山である。
2020年最初の一歩が丸山から始まった・・・。
どんな1年になるのか? エバ夫婦のピークハントの勧めはもう少し続く・・・。
★ 前哨戦・・・
久しぶりにまとまった雪が降った。
この計画は1泊2日としたが、最初に「丸山」を目指すか2日目に登るかの選択肢があ
った。登山口が美瑛町白金温泉の近くであったので、宿泊は道の駅「白金ビルケ」に決
めたが、自宅からは3時間半以上掛かる距離である。最初に丸山を目指すなら自宅は夜
中の出発だ。ならば2日目に変えたら1日目に余裕が出来た。
HYMLの三段山オフミでは、自分だけがパウダーを楽しみ飲んで食べて浸かっての贅
沢三昧をしただけに、妻チーヤンにもこの雪の感触は知って欲しかった。チーヤンにと
っては実に14年ぶりの三段山スキーだった。
チーヤン、14年ぶりの白銀荘でしたぁ~
雪、降りましたねぇ~・・・
一段目の上は大好きな場所・・・まずは一枚
新雪の深雪パウダーを楽しむチーヤン
三段山の一段目を登り返しパウダーを満喫するチーヤン・・・
★ ほんの3時間・・・
白銀荘を出発したのは、10:45頃。
三段山への一般的なルートを辿り一段目斜面に付けられたトレースを拝借する。
予定では二段目上付近まで登り、沢形から樹林帯ルートを滑って戻るつもりだった。
しかし、下山組の話では二段目から風と視界が悪いという情報があり、二段目には登ら
ずナマコ尾根側に旋回するルートを取って樹林帯を滑り白銀荘に戻る事にした。
ちょいミスをしてスキーを楽しむ事が出来なかったので、戻った後一段目を登り返して
なんとかパウダーを楽しんだ3時間だった。
下山後は、お風呂にも入らず美瑛に向かい、まずは登山口を確認したかった・・。
★ 前夜祭・今年初のホテルハイエース・・・
白金温泉で汗を流す前に明日の登山口を確認したかった。
しかし、コピーして持って来た地形図は中途半端、カーナビも古くて役立たずだった。
登山口へどの林道に入るのか迷っている内に周りが暗くなり始めた。たまたま入った
林道を辿ると地形図に載っている地名と合致して登山口を見付けた。ホッと安堵して
道の駅に戻る。
外はすっかり陽が落ちて暗くなり、温泉よりも腹が減ってビールも飲みたかった・・。
「青い池のライトアップ」が見たかったと言うチーヤンの要望も風呂にも応える事が出
来なかったが、道の駅向かいにあるノースフェイス店に立ち寄ってウインドショップを
楽しみ今年初のホテルハイエースと前夜祭で贅沢な食材で二人の晩餐会が開幕した・。
まだ17時頃である。
まだち鍋
鍋焼きうどん
てんぷらの盛り合わせ
プチっと鍋
夜に入り時々、観光バスが立ち寄ってトイレタイムをするくらいで一般車はほとんど来
なかった。一時、深々とした降雪もあったが静かな夜を過ごせそうで19時過ぎには就
寝体制だった。気温は-8℃くらいで風も無く穏やかだった。
★ 本番・・・
道の駅から登山口までは約6㎞で除雪された立派な道路で10分程で着いた。
予定通り7:00に出発する。YAMAP情報は9日前だったが、微かなトレースが残
っていたので恐らく彼女たちのものと確信する。今日はこのトレースが頼りなのだが、
30㎝を越える降雪だけにどこまで追えるか不安の方が強かった。
天候はくもり。気温は-6℃前後。風も無い登山日和と言えよう。
スタートしてすぐ「自然の村キャンプ場」の看板と立派なログハウスが見えて来た。
冬期間は休業中のようだが、夏のキャンプ場の事はまだ知らない。
やがて林道に入り「上俵真布林道」と書かれた標識を通過する。
林道はずっと続いているようだが、5分程歩いて樹林帯に進路を変える。
深雪の中に僅かなトレース痕が確認出来、GPSで確認しながらもトレースを追った。
登山口となった「自然の村キャンプ場」への出合に駐車する
除雪されていない立派な道路を最初からラッセルでスタートする・・・
20分ほど歩くと「上俵真布林道」の出合があり、こちらに入る
林道は続くが、5分程で林道から外れて樹林帯へ
★ 終始ラッセルも・・・
30㎝前後の新雪も軽いフカフカのパウダーだから終始ラッセルも足首からひざ下で
雪を軽く飛ばしながら進む事が出来た。しかし、歩いている尾根上の樹林は濃く進む
方向を間違えると大きなロスになる地形だった・・。そんな中で微かなトレースには
助けられたし、その分距離も稼ぐことが出来たと思う。それでもやっぱりラッセルで
時間が掛かってしまったのか、予定より大きく遅れた登行になっていた・・。
辛抱強く、諦める事なく登行を続け少しずつ高度と距離を稼ぐしかなかった。
とにかく一歩ずつ前に進めばいつかはゴール出来る・・・タイムアウトにならない限
り歩を進めるのがエバ夫婦なのだ。(なんて)
C1100付近の斜面で気に行ったモンスターがあったので一枚
★ ラスト200mの登り・・・
標高が1000mを越える頃が頂上への最後の登りとなるが、これまでとは違う斜度
が増してくる。深雪も更に深くなりジグを切りながら一歩一歩の登行になった。
登るのは辛かったが、その分下りのスキーを思うと元気が出るものだし頂上が近いと
実感するとこれまでの疲れを忘れるから不思議だ。
標高差あと200m、あと100mとカウントダウンしながら自分たちに喝を入れて
近づく頂上への期待が広がる。そして、見上げる前方が明るくなるとその向こうにピ
ンテ(実際にはオレンジテープ)が見えて頂上だと分かった。
予定より1時間以上掛かってしまったが、ようやく頂上に辿り着いた!
チーヤンも安堵のため息が出るほど頑張った末の登頂である。
登り5時間30分・・・早朝出発が功を奏したとも言えよう。
2020年1月22日 初登頂 丸山(1237m)頂上にて
★ 今年最初の未踏峰踏破・・・
ほんの10日程前に登った記録を知り、未踏だった丸山の位置を始めて知る。
雪不足と言われた昨今、スキーで登った記録に心奪われてすぐに計画を立てた。
人真似と言われても良いさ・・。軌跡を追ってるだけだから実力で登ったんじゃないと
言われても良い。それでも自分たち二人で現地に訪れ、地図とコンパスそしてGPSを
駆使しながらルートを辿る事に大きな意味があるのだ。そして登頂出来れば1座制覇の
記録となり目標に一歩近づいたことになるのだ。
これからの登行がいつもこうとは限らないのは承知しているし、記録が皆無な山も多い。
人真似しか出来ないエバ夫婦ではない。自分たちでルートを決めて辿る登行も実は多い。
1000m超峰全山を夫婦で登ろう・・・そんな途方もない計画を公表する事でモチベ
ーションを高め、山と真摯に向き合い自分たちが登るためにはどうすればいいのか・・
と、いつも学び夫婦の会話にも繋がっている。もう山登りがライフワークだし、夢を追
う楽しさは自己満足でしかないかも知れないが、それでいいのだ。
今年初の1000m超峰「丸山」を踏破した事を機に今シーズンの夫婦登山に弾みが付
けば何よりである。
★ 下山・・・
山頂での眺望は良くなかったが、風も弱く気温も低くくは無かった。
山頂付近の白樺の木に付けられたテープとGPSを照らし合わせ、間違いなくここは頂
上だと確信すると、これまでの緊張感から解き放される。
とは言え、山頂ランチをする余裕は無い。行動食と山頂コーラで乾杯がエバ夫婦流・・。
登り5時間30分も僅か20分の滞在で下山するのもいつものスタイルだ。
この山は幾つかのコブを登り返すのでシールは付けたまま下山する事にしたが、頂上か
らの下りはそれなりに斜度もありフカフカのパウダースノーだからスキー滑降は楽しか
った。
1012Pから頂上まで1時間40分掛かった登りも下りでは40分で着いた。
「スキーは最強の武器」と言われる由縁はここにあり・・・である。
登り返しもシールを付けたままなので苦労する事なく登れるし、下りはスピードを付け
て滑る様は、登りの苦労がすべて吹っ飛ぶ快感である。緩斜度はトレースに乗るとスピ
ードが増しあっと言う間の下山だ。
頂上からの下りは斜度もありフカフカのパウダー。シールを付けたままでもよく滑る・・・
緩斜度もトレースを利用するとスキーは滑るから楽しい
下りの尾根上で振り返り「丸山」を展望する・・・
丸山を背に撮ろうと思ったが、すぐにガスッてしまった・・・957Pの手前
878Pのトラバース斜面にて、天候が回復し少しだけ十勝連山の眺望があった
無事林道に戻る頃、陽は傾き夕方になってしまった・・・
往復9時間の登行だったが、記念すべき最初の挑戦になった・・・
★ 一礼・・・
無事下山も16時を過ぎたのは想定外だった。
冬山の難しさと人の記録を当てにしてはダメだと改めて反省もした。
でもでも結果は最高・・・。ほんとスキーは最強と何度でも言いたい。
楽しませてくれた丸山を振り返り「一礼」の感謝。恐らくもう来る事がないだろう。
そして、この山の情報提供者にも感謝しこの場をお借りしてお礼申し上げたい。
本当にありがとうございました・・。
帰路では、行き慣れた富良野・島の下の温泉で汗を流し20時30分の帰宅でした。
※ 2/1 ようやくアップ終了です・・・。
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