風に吹かれたアン

旅歴、50年~世界中を放浪するのが夢。
40ヵ国は行ったけど、コロナで一時中断。
今年やっと復活~(笑)

イタリアの旅・・・№5(フィレンツェ 今昔)

2018-10-15 20:30:44 | ヨーロッパ(仏・伊・ギリシャ・トルコ他)

2018年のフィレンツェ訪問。

今回は家人と、ツアーに参加した。

添乗員さん、ガイドさん、一緒のツアー参加者たちがいて、

賑やかな楽しい旅だった。

メンバーには新婚旅行の若いカップルも多くて、華やかな雰囲気も良かった。

 

フィレンツェの親切なおじいさんとの別れから、40年近い。

 

街には、世界中から年間700万人もの観光客が押し寄せている。

ドゥオーモ・ヴェッキオ宮殿・シニョーリア広場・ウフィッツイ美術館などが

私たちを迎えてくれている。

(10年前にツアーで友達と来た時よりも、また人が多くなった)

 

入場するための行列が、ますます長くなっている(笑)

 

新しい観光スポットともできている。


サンタ・マリア・ノヴェッラ駅からほど近い「中央市場」に行ってみた。

夜、2階は夕食をとる観光客で溢れていた。

もちろん、街中にも入りやすいお店がたくさんあるが、

更に、この中央市場の2階はもっと気軽に入れる。

料金もわかり易くプレートに表示されていた。

和食っぽいところからフレンチ・バル・居酒屋のような、

様々なお店が入っていた。

1人でも気軽に食事をとれる場所だ。

お菓子などの量り売りもやっていた。

観光客に慣れているようで、お店のスタッフもテキパキしている。

 

芸術の香り高いこの街は、何回来ても飽きない場所だ。

ミケランジェロ広場からの眺めは、私の中の「思い出ベスト10」に入る。

 

歩いて回るのにちょうど良い広さと、歴史・芸術の蓄積の多さが魅力だ。

また、いや絶対、訪れることになりそうだ(笑)

 


イタリアの旅・・・№4(フィレンツェ 今昔)

2018-10-14 21:03:27 | ヨーロッパ(仏・伊・ギリシャ・トルコ他)

フィレンツェにはこれで3度目だ。

ローマの北230キロ、トスカーナ州の州都。

豪商メディチ家と、ルネッサンス文化の街でもある。

 

★親切なおじいさん

一度目は、一人旅だった。

どんなに色々な旅をしても、やはり20代の一人旅が私の原点だった。


人生で一番暗かった(笑)時代だが、旅においても

思い出がぎっしりと詰まっている。

当時泊まったYHは、今はもう無くなってしまったようだ。

(あるいは、建て替えられて他のホテルか施設になってしまったかもしれない)

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から、ユースホステルまでは当時は徒歩

15分から20分ぐらいだった。(ような気がする)

駅に到着後、駅前でYH方向のバスを探していた。(背中の荷物が重かったのだ!)

たまたま、親切なおじいさんが「一緒に行ってあげる」と、

バスに乗って、わざわざYHの前まで連れていってくれた。

今の時代だったら、「怪しいおじいさんに声をかけられた」としても、絶対に断るが。。。


 

数十年前(笑)当時は、日本人旅行者も少なかった。

インターネットも何も無い時代だ。

人の親切が身に染みた。

片言の英語も話さないその人は、きっと私を孫のように思ったのだろう。

もしかしたら、小・中学生と間違われていたかもしれない(笑)

ユースホステルでの宿泊手続きが終わるまでおじいさんは私を待っていてくれた。

そして、「安心しなさい」という感じで、すぐそばの自分の知っている

カフェのような場所に連れていってくれた。仲間のおじいさんたちがいた。

大皿に盛ったおつまみのようなお料理を、私も一緒に食べた。

ジェスチャーを交えながら、「日本から若い女性がフィレンツェ観光に来た」と

その場の人々にある程度わかってもらえたようだった。

 

★おじいさん、本当にありがとう!

このおじいさんは、数日後、私がフィレンツェを立つ日に見送りに来てくれた。

駅のそばのスーパーで、水とお菓子を買ってくれて、私に持たせてくれた。

実は心の底で「このおじいさん、もしかしたら」と、疑いの心も持っていたが、

別れるときはホントに悲しかった。

来ている洋服もそんなにパリっとしていない。多分、年金暮らしの老人だったのだろう。

そんな彼が、電車が動きだすと、心配そうに手を振って見送ってくれた。

私はひとり電車に乗ってイタリア半島を南下していった。

寂しいのと、有り難いのと、親切なおじいさんとの別れは複雑な気持ちだった。

私は旅の途中で、まだまだヨーロッパを旅する。

おじいさんには、もう二度と会えないだろうと思って手を振った。

 

若い頃、私はどちらかというと人間不信だった。

だから、旅での出会いと別れが、「砂漠の中の水」のような存在になっていた。

「天国にいる、フィレンツェのおじいさん。

あの時は本当にありがとうございました」

 


イタリアの旅・・・№3(ヴェネツィアの宿)

2018-10-10 19:49:22 | ヨーロッパ(仏・伊・ギリシャ・トルコ他)

9月下旬から10月にかけて、イタリアはお天気も良く最高の気候だった。

旅行期間中、ローマでの数時間が雨に降られただけだった。


暑くもなく寒くもなく、傘を持たずに旅できるのはラッキーだ。

 

★ヴェネチアは2回目の訪問。

初めての時は、「ワッすごい、ここも綺麗~」という

感じでまわっていた。


今回は2度目の訪問なので、「単に観光スポットを見るだけじゃもったいない」

という気持ちが出てきた。


貪欲に(笑)、須賀敦子さんの「ヴェネツィアの宿」などの作品を

前もって読んだのだった。

特に、ヴェネツィアでは本島のホテルに泊まれたのが良かった。



夜の街は昼とはまた雰囲気が違う。


 

少し歩けば「リアルト橋」まで行けるので、街全部を堪能できた。


残念なのは、「ゲットー」の方までは時間が無くて行けなかった。

こうなったら、3回めのヴェネツィアもありかも?



イタリアの旅・・・№2(ミラノ・須賀敦子さん)

2018-10-07 19:56:47 | ヨーロッパ(仏・伊・ギリシャ・トルコ他)

「最後の晩餐」との対面は、

これまでの名画との出会いとはかなり違っていた。

あまりにも有名な作品。

ずーっと見たいと願っていたが、

今までは旅行のスケジュールから外れていて

すれ違いの恋人のようなものだった。


願いが叶って、心の中がじわっと温められ満足感に浸った。

キリスト教徒ではないので、絵を見る時どうしても

宗教的な面よりも心理的なものを追ってしまう。

ユダの気持ちはどうだったろう。。。などと。


★須賀敦子さんの面影

今回のミラノ訪問では、須賀敦子さんの足跡を追うのも楽しみだった。

きっと、須賀さんもこの辺りを歩いていたのかな?

なんて考えながら、短い自由時間に散策をした。


イタリア(ミラノ)へ・・・「最後の晩餐」に会いに行く

2018-10-05 19:56:14 | ヨーロッパ(仏・伊・ギリシャ・トルコ他)

 

 

ヨーロッパへの旅は、日本から片道12時間ぐらいかかる。

若い時とは違い、飛行機に乗っている時間がだんだん苦痛になる(笑)

一人旅が好きだと言っても、旅程や費用などの計画も結構めんどうだ。

そこで、ツアーに参加してちょっと楽して旅行をする。

 

今回の旅の一番の目的は、ミラノでダ・ヴィンチの「最後の晩餐」を

見ること。


ミラノには何回か行ったことがあるのに、

「最後の晩餐」を見る機会には恵まれず数十年がたってしまった。

 

それこそ、この旅がイタリアへの最後の旅になるかもしれない(笑)

 

ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会には

世界中から「最後の晩餐」を見るために人が来ていた。

今では前もって予約をした人だけが、中に入ることができる。

15分間の貴重な対面時間は、あっという間に過ぎた。


でも、思っていた以上に15分間は充実していた。

「至福の時」だったかもしれない。

「ヤー、やっとここまでたどり着いた!

長い人生でずっと憧れ続けていたものを少しだけ目にすることができたね」

自問自答しながら、絵と対峙したのだった。

 

ヨーロッパに旅する時はいつも、初めて訪れた若き日の旅を思い出す。

今の自分と、若き日の自分が重なり合って、時間が行ったり来たり

している感じだ。