そしてタカシは旅立っていった。父からも母からも,アキラからもミーシャからも。残された者たちは皆,タカシの晴れの門出をせいいっぱいの笑顔で送りました。不安がいっぱい? 背負った荷物が肩に重い? いやいや,ダイジョーブですよ。時にはオウチのことが心配になるだろう,残してきたポケモン・シールが気にもなるだろう。でも,君はもう立派な年長さんなのだ。胸を張って力強く第一歩を踏み出し,新しい世界に向けて出発 . . . 本文を読む
アキラは時々奇声を発する。それも“気合い”のような音声を連続して発したりする。何かがウレシイから? それとも奇声を発することそのものがキモチイイから? 傍から見ても,かなり感情が昂ぶっているように思える。本当にこの子は将来いったい何になるんだろうかね。喜劇役者か,体操のお兄さんか,それともボーリョクダンの構成員か。
ちなみに,ここ数日ソソウはしていないようだ。エライ!
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今年はかなり仕事が多い。ヘイ,ゴッツァンで! いや,そうではなくて。 もし,そういうものが仮にあったればの話だが,現在の仕事に関する自らの天賦の才(記憶力,模倣力,加工・修正力など)に少々の翳りを感じたりする今日この頃である。細胞の収縮,肉体の疲弊,腕力の衰退,眼力の拡散。傍らではアキラがピョンピョンピョンピョンと意味もなく跳ねまわっていたりする(ウサギか,君は)。生命計すなわちライフ・メータな . . . 本文を読む
今日の午前,ミーシャは隣家の原付バイクの下で寝そべりながら幸せであった。そこはちょうど日陰になっていて,地面は小砂利,風通しもなかなか良さそうな恰好の避難所ではあった。これこれ,お隣のオジサンかオバアチャンに遭ったら,ちゃんと挨拶して,それからアリガトウも言うんだよ。
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昼間,車で外出する用事があった。ところが,キー操作でゴルフの窓を開け,乗車したのち再び窓を閉めようとすると,右リアのパワー・ウィンドーだけが全然閉まらなくなってしまった。ったく“日本の夏”にすこぶる弱いドイツ車奴! それにしてもこのままでは埒があかないので,ファーレン小田原に電話して急遽修理へと向かうことにした。いつも通りピッカピカのF小田原のショールームには新型のパサートが鎮座ましまし,その発 . . . 本文を読む
タカシの心の動きを今ひとつ掴みきれないでいる。例えばお互いに面と向かって学習中,当方の教育的指導に伴うごくごく些細なタシナメ言葉に対して,タカシは急に身を固くする。それから先ほとんどの場合,お互いの関係は良い方向には進展しない。そして,わたくしは決して卓袱台をひっくり返すような男ではないと思っているのだが,心情的にはそれに近いような気分になってしまう。これは遺伝だろうか。それとも単に親のフガイナ . . . 本文を読む
小田原駅の新幹線ホームにて。今まで家にある本で何度何度も繰り返し見たり,またある時はお出掛け先で遠くの方を走り去るのを眺めたりはしたが,それらとは違う,とうとうホンモノの新幹線に今日は乗れるんだという,その無上の喜び。幼い身体はそのような思いが上手く表現出来ないようで,繰り人形のように緊張気味で少々顔がコワバってさえいる。反対側の線路を上りの《のぞみ》がビュイーンと通過してゆく,それすら余裕をも . . . 本文を読む
昨日は福神漬よりも紅生姜を好んだ。そして今日は冷しウドンと温かいウドンの両方を好んだ。夏がもうじき終わろうとしているが,未だにフォークやスプーンをまともに使えず,手づかみでウドンを食べる。不器用なのは父親似か。アキラ2歳と8ヶ月。
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9日間連続の地方巡業が終了した。世間の多くの人々が概ねお盆休暇モードの最中にいる時期,そのような多様性に富んだ諸々の幸福やら不幸やらの集団の間隙を縫うようにして,人目を避けて水辺を歩いたり谷間へ分け入ったり,地味な仕事をコツコツこなしてゆくという我々の密やかなる境遇。ナカナカ面白ソウナ仕事デスネェ,などと半ば好奇の眼差しを受けることもしばしばあり。イイエ,ソンナ事マッタクゴザイマセン。義務的に軽 . . . 本文を読む
マーケットにて。高価なオモチャ(といっても高々300円位のモノだ)を買うのを躊躇している。5分以上もあれこれ迷っている。ポケモン・シールなら3つも買えるんだから… 小さく幼い脳髄の中における逡巡と葛藤と混迷。頑張るんだタカシ!
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本日より,実験的な試みとして『おこづかい』を月1回与えようと思う。金額は1,000円/月。欲しいオモチャ,お菓子等の一切をこれにて賄う。但し本は除く(ここが父の甘いところだ)。さて,どうなることか。
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