諸般の事情により今まで記録する機会を逸してきた過去の拙い思い出話が,我が心中には少なからず存在する。別に誰のために何のためにというハッキリとした目的意識があるわけでもなく,ただ一応は自己検証しておかねばナ,という引っ掛かりがどこかにあるがために記憶の引き出しに後生大事に保管し続けているガラクタのようなものたちである。もっとも本心では,やはり誰かに一寸伝えておきたいのだ。共感・同感ないし異論・反論 . . . 本文を読む
昨日,学校から家に持ち帰ってきたアキラの版画作品。久しぶりに彼の生みだす不思議なゲージツを垣間見てしまった。題は特にないということだが,そうさな,『雪山に挑む少年』とでも名付けたらいいだろうか。荒れ狂う吹雪のなか,眼前に聳える氷壁に向かって,一歩一歩ゆっくりと少しずつ前に進んでゆく一人の少年。顔は雪にまみれ,アゴは上がって青息吐息,その足元もすこぶる頼りなく覚束ない。喜びや楽しみ,平穏や安逸から . . . 本文を読む